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2007'04.20.Fri

ノバルティス、パーキンソン病治療薬「コムタン錠100mg」を発売

パーキンソン病治療薬「コムタン(R)錠100mg」新発売

- 日本で初めてwearing-off現象の適応が認められた末梢COMT阻害剤 -


 ノバルティス ファーマ株式会社(代表取締役社長:馬場宣行)は、本日4月19日より、パーキンソン病における症状の日内変動(wearing-off現象(注1))の治療薬として、末梢COMT阻害剤「コムタン(R)錠100mg(一般名:エンタカポン)」を発売いたします。

 「コムタン」は、日本で初めてwearing-off現象の改善に対する適応が認められた末梢COMT阻害剤で、既存のパーキンソン病治療薬であるレボドパ・カルビドパまたはレボドパ・塩酸ベンセラジド(レボドパ/DCI(注2)配合剤)との併用で用いられます。

 パーキンソン病の治療には、ドパミンの前駆物質(注3)であるレボドパの経口投与が最も有効です。しかし、レボドパの代謝は速やかで、パーキンソン病の進行に伴い脳内のドパミン保持能力が低下すると、その薬効時間が短縮し、wearing-off現象を合併するようになります。Wearing-off現象が出現すると、手の震え、動作緩慢や歩きにくいなどのパーキンソン病の症状が十分にコントロールできている"on"時間、つまり、レボドパの薬効が得られる時間が短くなり、患者さんにとっては普通に生活できる時間が制限されることになります。このため、症状が十分にコントロールされている"on"時間の延長による日常生活動作(ADL)の改善が治療上の大きな課題となっています。

 「コムタン」は、末梢において、レボドパを代謝するCOMT(カテコール-O-メチル基転移酵素)を阻害することで、末梢でのレボドパの血中半減期を延長させ、レボドパの効果を持続させることによりwearing-off現象を改善する、新しい作用機序を有するパーキンソン病治療薬です。

 ノバルティス ファーマ株式会社社長の馬場宣行は、「コムタン」の新発売にあたり次のように述べています。「パーキンソン病患者さんのwearing-off現象の改善に、海外において長い歴史と多くの実績を持つ『コムタン』を、日本のパーキンソン病の患者さんにもお使いいただくことができることを大変嬉しく思います。この薬剤によって、パーキンソン病患者さんの症状をコントロールできる時間を少しでも長くすることで、ADLの改善ならびにQOLの向上に貢献できることを願っています」

 国内で実施したwearing-off現象を有するパーキンソン病患者対象の臨床試験において、「コムタン」はプラセボと比較してレボドパの血中半減期を1.3倍に延長させました(*1)。また、レボドパ/DCI配合剤にプラセボまたは「コムタン」を8週間併用投与した結果、「コムタン」は"on"時間を1日平均1.4時間延長し、プラセボ群(0.5時間の延長)に対し有意な"on"時間の延長効果が確認されました(*2)。

 パーキンソン病は中脳黒質のドパミン神経細胞が変性・脱落する進行性の脳の変性疾患です。発病原因は不明ですが、脳内でのドパミンの不足が様々な運動障害を引き起こすと考えられています。パーキンソン病は、神経変性疾患においてはアルツハイマー病についで患者数が多く、振戦、筋固縮、無動、姿勢反射障害の4大症状が特徴です。日本における患者数は、平成17年度厚生労働省患者調査より約14万5000人と推計されていますが、50~60歳代で発症することが多く、高齢化に伴って患者数は増加しています。

 「コムタン」はフィンランドのオリオン・ファーマ社により創製され開発された薬剤で、ノバルティス ファーマ社(スイス)が導入した薬剤です。1998年にフランス、オーストリアで発売以来、アメリカ、スイスなど世界70ヵ国以上でパーキンソン病におけるwearing-off現象の改善を目的に使用され、多くのパーキンソン病患者さんのADLの改善ならびにQOLの向上に貢献しています。


注1): wearing-off現象とは、レボドパの薬効時間が短縮し、 レボドパ服用後数時間を経過するとレボドパの効果が消退する現象を言います。レボドパの効果が現れている"on"時間と、レボドパの効果が切れている"off"時間をレボドパの服薬時間に応じて1日に何度も繰り返すことが特徴です。レボドパ治療開始後5年で約30%、7年で約50%の患者さんに発現するとの報告があります。

注2): DCIとは、ドパ脱炭酸酵素阻害剤のことで、COMTのほかに末梢でレボドパを代謝するもう一つの酵素(ドパ脱炭酸酵素)の働きを阻害する薬剤です。

注3): 前駆物質とは、代謝され薬効を発揮する前の物質のことを意味します。ドパミンは血液脳関門を通過できないため、通過できるようドパミンを化学的に修飾したレボドパが治療薬として用いられています。


 本リリースには、現時点における将来の予想と期待が含まれています。従って、その内容に関しては、不確実な要素や予見できないリスクなどにより、将来の結果が現在の予想と異なる場合があることをご了解ください。


ノバルティス ファーマ株式会社について
 ノバルティス ファーマ株式会社は、スイス・バーゼル市に本拠を置くヘルスケアにおける世界的リーダー、ノバルティスの医薬品部門の日本法人です。ノバルティス グループ全体の2006年の売上高は370億米ドル(約4兆2,943億円)で、当期純利益は72億米ドル(約8,354億円)、研究開発費は54億米ドル(約6,205億円)でした。スイス・バーゼル市に本拠を置くノバルティスは、約101,000人の社員を擁しており、世界140カ国以上で製品が販売されています。 http://www.novartis.co.jp/

以上


参考資料:
(*1) 社内資料
(*2) Mizuno, Y. Et al,: Movement Disorder 22(1), 75, 2007

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