ファイザー、40歳以上の男女7,521名を対象とした「目の健康意識調査」結果を発表
40歳以上の男女、7,521名を対象とした「目の健康意識調査」
近視の人で、目の病気の“検査”を目的に、
眼科を定期受診する人はわずか16.8%
―“強度近視”がNTG(正常眼圧緑内障)の危険因子である事を
知っている人は13.0%のみ―
ファイザー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:岩崎博充、資本金648 億円)は、一般生活者の“目の健康”に対する意識を明らかにするため、2007月4月6日~8日に、40歳以上の男女7,521人を対象にしたインターネット調査を行いました。
本調査では、「強度近視」が緑内障・NTG(正常眼圧緑内障)の危険因子になるという、疫学調査の解析結果(*1)を受け、近視の人と近視ではない人の中で、目の健康、および緑内障・NTGに対する意識の違いについて調べました。
調査結果では、NTGの認知度は、前回調査(*2)に比べ8.8ポイント高い38.9%(2,924/7,521人)でした。一方で、病気の内容認知度では、「強度近視」がNTGの危険因子である事を知っている人は全体で13.0%(380/2,924人)と、すべての項目の中で最も低い認知度に留まっています。
年に1回以上眼科を受診する人の割合は、近視の人が27.0%(1,303/4,820人)で、近視ではない人の19.4%(470/2,437人)に比べ7.7ポイント上回っているものの、受診の理由は「眼鏡・コンタクトを使用している、または作るため」が47.8%(1,786/3,733人)と最も多く、「目の異常や病気はないが、検査を受けるため」と回答した人はわずか16.8%(626/3,733人)で、近視ではない人の割合(23.2%、337/1,454人)を下回っています。近視の人は眼科に行く頻度が高いものの、眼科疾患などの「検査」を目的として受診する人が少ないことがわかります。
NTGは日本で40歳以上の28人に1人が罹患していると言われており、自覚症状が現れにくいのが特徴です。多くの人が日常生活で「本や新聞の文字が読みにくく疲れることがよくある」(54.0%、4,065/4,641人)など、緑内障・NTGの自覚症状の可能性がある症状や状態を経験しているものの、「目の病気」を疑う人は7.8%(361/4,641人)にとどまっており、そのうち「緑内障」を疑った人は21.9%(79/361人)でした。日常生活で、「文字が読みにくい」、「階段の段差がわかりにくい」などの何らかの症状や状態を経験した人(4,641人)のうち、原因として「目の病気」、さらに「緑内障」を疑った人の割合は、わずか1.7%という結果となります。
近視の人は近視でない人に比べ、眼科を受診し眼科医と面談する頻度が高く、目の疾患について相談できる、あるいは緑内障・NTGの検査を受けられる機会も多いといえます。NTGの早期発見により中途失明を防ぐため、病気の内容、検査や治療法について、近視の人も含め一般生活者の理解をさらに深めると同時に、緑内障・NTGの「検査」を目的とした眼科受診の重要性を、より一層訴えていくことが必要であるといえます。
*1 : Risk Factors for Open-Angle Glaucoma in a Japanese Population, Tajimi Study,Ophthalmology Volume 113, Number 9, September 2006
*2 : 2006年10月13日~16日実施、11月1日リリース発表
【調査結果の要約】
●NTG(正常眼圧緑内障)の認知度は38.9%で、主な認知経路は新聞・雑誌の記事やテレビ番組の報道、インターネットから。
NTGの認知度は、前回調査より8.8ポイント高い38.9%(2,924/7,521人)でした。主な認知経路は「新聞・雑誌の記事やテレビ番組の報道」が最も多く50.5%(1,477/2,924人)だったほか、インターネットが前回調査(15.4%)から5.9ポイント増加し21.3%(624/2,924人)でした。
●NTGについて知った後に、14.7%の人が眼科を受診。
NTGを知っていると回答した人のうち、14.7%(429/2,924人)がNTGについて知った後に「眼科を受診した」と回答しています。
●「強度近視」がNTGの危険因子である事を知っている人はわずか13.0%。
NTGの内容については、「視野が欠ける病気」「放置すると失明につながる危険がある」がそれぞれ73.2%(2,141/2,924人)、67.7%(1,980人/2,924人)と高い認知度となりました。
「強度近視」の人は発症の可能性が高いという「危険因子」については、近視の人の認知度(16.7%、322/1,929人)が、近視ではない人(5.5%、50/913人)の3倍以上となっていますが、全体では13.0%(380/2,924人)と、すべての項目の中で最も低い認知度にとどまっています。
●近視の人は眼科の受診頻度が高いが、検査目的での受診はわずか。
年に1回以上眼科を受診する人の割合は、近視の人が27.0%(1,303/4,820人)で、近視ではない人の19.4%(470/2,437人)に比べ7.7ポイント上回っています。
近視の人が眼科を受診する理由としては「眼鏡・コンタクトを使用している、または作るため(視力検査、処方箋をもらうため)」が47.8%(1,786/3,733人)で最も多く、「目の異常や病気はないが、検査を受けるため」を挙げた人はわずか16.8%(626/3,733人)で、近視ではない人の23.2%(337/1,454人)を下回っています。また、「目の異常を感じたので検査のため」と回答した人も、近視の人が35.5%(1,326/3,733人)で、近視ではない人の41.3%(601/1,454人)を下回っています。
近視の人は眼科に行く頻度が高いものの、眼の疾患に関する「検査」を目的として受診する人が少ないことがわかります。
●日常で何らかの眼の症状などを経験した後に、緑内障を疑う人はわずか1.7%
目の病気、あるいは緑内障・NTGの自覚症状の可能性がある症状や状態については、54.0%(4,065/7,521人)が「本や新聞を読んでいるとき、文字が読みにくく疲れることがよくある」と回答しています。54.9%(2,546/4,641人)が「目の老化(老眼)」が原因と考え、「目の病気」を疑う人は7.8%(361/4,641人)にとどまっています。また、目の病気と回答した人のうち、「緑内障」を疑った人は21.9%(79/361人)でした。
日常生活で何らかの眼の症状などを経験した人のうち、「目の病気」を疑い、さらに緑内障が原因と考えた人は、わずか1.7%(79/4,641人)となります。
●今後、定期的に眼科で緑内障・NTG の検査を受けようと思う人は44.3%。特に団塊の世代では目の検査に対する意識が高い。
緑内障・NTGを知っていると回答した人のうち、44.3%(1,295/2,924人)が今後、定期的に眼科で緑内障・NTGの検査を受けようと思うと回答しています。理由として、74.7%(968/1,295人)が「今後の人生を楽しく過ごす為には、健康でいる事は大切だから」と回答しています。
特に「団塊の世代」と言われる58~60歳までの人では、理由として「以前から定期的に眼科で検査を受けている」をあげる人が多く、全体および他の年齢層より10ポイント以上高い41.6%(47/113人)となっており、普段から目の健康に対して高い意識を持っていることがわかります。
NTGに関するホームページ http://www.ntg40.jp
(※参考資料あり)