ISID、マイクロソフトなど2社とWindowsクラスタfor CAE検証センターを設立
ISIDがマイクロソフト、AMDと製造業の解析(CAE)業務における
Windows(R)ベースのHPC(High Performance Computing)普及を目的にセンターを設立
~「Windows(R)クラスタfor CAE 検証センター(WCTC)」設立~
株式会社電通国際情報サービス(本社:東京都港区、代表取締役社長:水野紘一、以下:ISID)は、マイクロソフト株式会社(本社:東京都渋谷区、代表執行役社長:ダレンヒューストン、以下:マイクロソフト)、日本AMD株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:森下正敏、以下:日本AMD)と協力して、製造業における様々な解析(CAE(※1))業務でのHPC(High Performance Computing(※2))利用促進を目的に、技術検証・事例公開を行う“Windows(R)クラスタfor CAE検証センター(WCTC(※3))”を設立したことを発表いたします。
現在、国内のHPC市場は、ハードウェアの低価格化とCPUの高性能化により、高価なスーパーコンピュータを利用したものから安価なPCクラスタに変遷し、HPC導入への障壁が大きく下がっています。このような中、膨大な計算が必要となる製造業の解析(CAE)計算につきましてもHPCの適用が求められているものの、実績や事例などの具体的な情報が不足していることが課題となっています。
そこで、同センターでは、Windows(R)ベースのHPCクラスタ・ソリューション製品である「Microsoft(R) Windows Compute Cluster Server 2003 日本語版(以下、Windows CCS)」と、すでに製造業におけるCAE業務システムにおいて多くの実績を有しているAMD Opteron(TM)プロセッサを利用して、CAE業務へのHPC適用に関する実証検証を実施し、その結果をセミナーなどを通じて公開してまいります。検証事項の詳細は以下のとおりです。
■検証事項
・PCクラスタによるCAEソフトウェアや最適化ツールの動作確認
・計算速度計測
・計算結果確認
同センターの検証結果を基に、ISIDはHPCを用いたCAE業務ソリューションを提案していきます。さらに、製造業のお客様の業務を理解したソリューション提案を行ってきた強みを活かし、個々のお客様に最適なシステム構築や、チューニング値のコンサルティング等を手がけていく方針です。
なお、マイクロソフトと日本AMDは、同センターに対し自社製品に関する技術支援を行い、検証作業の円滑化を図っていきます。また、今後のCAEユーザーのお客様向け各種イベント、セミナーなどの共同マーケティング活動を実施していきます。
【センター概要】
(センター名)
Windows(R)クラスタfor CAE検証センター(WCTC(※3))
(設立主旨)
拡大するHigh Performance Computing(以下HPC)市場、特に製造業における様々な解析業務でのHPCの利用を促す。そのために本センターは必要な技術検証を行い、事例として情報を公開していく。
(参加企業)
株式会社電通国際情報サービス、マイクロソフト株式会社、日本AMD株式会社
※引き続き参加企業を募り検証規模を広げていく予定です。
(対象)
組立型製造業の設計開発・研究開発におけるCAE業務を中心とする。
(設置場所)
技術検証作業はISID社内にて実施
(目標)
設立後1年で検証事例10件程度
※1 CAE:Computer Aided Engineeringの略。主に製造業における各種解析業務(構造、流体、熱、衝突など)を支援するコンピュータ技術
※2 HPC:High Performance Computingの略。高性能計算、単位時間内に多くの計算をすることを指すが、最近では、並列計算による計算機システムの利用を指す。
※3 WCTC = Windows Cluster for CAE Test Centerの略。
【マイクロソフト社製品:Windows CCSの特長】
マイクロソフト初のHPCクラスタ・ソリューションとなるWindows CCSは、Windows OSをベースとしているため、多くのユーザーが使い慣れたWindowsのインターフェースでHPCの運用、管理を行えます。さらに、WindowsのActive Directoryを活用してユーザー管理を行えるため、IT資産として、計算資源として効率的に管理でき、よりセキュリティの高いHPC環境を構築することができます。
Windows CCSは、HPCを専門の解析技術者向けのものから、製品の設計者自らがデスクサイドで使えるツールのような存在に発展させ、設計現場の計算資源として、ハイエンド・ワークステーションのほかにHPCという新たな選択肢を提供することを目指しています。
【日本AMD社製品:AMD Opteron.プロセッサの特長】
最新のAMD Opteron(TM)プロセッサは、32bitと64bitの双方に対応したサーバ/ワークステーション向けマルチコアx86プロセッサを業界で初めて実現しました。その最大の特長である、ダイレクトコネクト・アーキテクチャは従来のフロントサイドバス・アーキテクチャでは避けられなかったボトルネックを解消し、突出したシステム性能とワット性能を誇ります。CPUとCPU、CPUとI/Oを接続するHyperTransport(TM)テクノロジはプロセッサあたり最大で24GB/sのバンド幅を提供し、ダイ上に統合されたDDR2対応DRAMコントローラはプロセッサあたり最大で10.7GB/sのメモリバンド幅を提供します。最新のAMD Opteron(TM)プロセッサを搭載した現在のシステムは本年半ばに出荷されるAMDのネイティヴ・クアッドコアプロセッサ(コードネーム:Barcelona)と互換性があり、熱設計枠を変更することなく、BIOSのアップグレードだけで既存システムインフラを活かしつつ、よりワット性能の優れたシステムへとシームレスにアップグレードすることが可能です。AMDは、システムインフラを提供するCPUベンダの立場から、ワット性能の向上にいち早く取り組んでおり、AMDOpteron(TM)プロセッサは特にCAE、また広義のHPC市場において、特に64bit環境に最適化されたメモリの拡張性やレイテンシの最小化という優位性から、多くの企業、教育機関、研究所に導入されています。
【株式会社電通国際情報サービスについて】
1975年の設立当初から顧客企業のビジネスパートナーとして、コンサルティングからシステムの企画・設計・開発・運用・メンテナンスまで一貫したトータルソリューションを提供してきました。ITSolution Innovator をビジョンとし、製造業向けソリューション、金融業向けソリューションを始め、会計分野、ERP分野、マーケティング分野など、多方面にわたって積極的な事業展開を図っております。
詳細について: http://www.isid.co.jp
【マイクロソフト株式会社について】
マイクロソフト株式会社は、1986年に設立されたマイクロソフトコーポレーションの日本法人です。
マイクロソフトは、ソフトウェア、ソリューションの提供を通して、「世界中のすべての人々とビジネスの持つ可能性を、最大限に引き出す」ための支援を行っていきます。
詳細について: http://www.microsoft.com/japan/mscorp/default.mspx
【日本AMD株式会社について】
日本AMD株式会社は米国AMDの日本法人です。米国AMD(本社:米カリフォルニア州サニーベール、会長兼CEO:ヘクター・ルイズ、NYSE:AMD)は、コンピュータ業界、グラフィックス、家電業界向けに革新的なマイクロプロセッサ・ソリューションを提供するグローバル・プロバイダです。
AMDは、世界中のコンシューマおよびビジネス分野のお客様に対し、徹底したお客様中心主義の理念に基づくコンピューティング・ソリューションを提供することで、オープンな技術革新の促進、選択肢の拡大、さらに業界の発展を支援するための努力を続けています。
詳細について: http://www.amd.com(英語)
http://www.amd.co.jp(日本語)
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