三菱UFJ信託銀行、米ノーザン・トラストと遺言執行・遺産整理業務で提携
米国の財産に係る遺言執行・遺産整理業務に関する
ノーザン・トラスト・カンパニーとの業務提携について
三菱UFJ信託銀行株式会社(取締役社長上原治也)は、資産運用・管理、信託業務等を展開している米国の代表的な金融機関であるノーザン・トラスト・カンパニー(会長兼CEO William A.Osborn)との間で、日本人の米国における遺言執行・遺産整理業務に関する業務提携を行いましたのでお知らせいたします。
本業務提携により、三菱UFJ信託銀行では、邦銀では初めて、相続業務において、日本国内の財産のみならず、お客さまの米国の財産を含めた財産全般について、遺言執行・遺産整理業務のサービスの提供を開始いたします。
1.背景・目的
近年のグローバル化の進展に伴い、日本国内のみならず米国に財産を保有する日本人は年々増加してきております。一方、米国における財産の承継・相続手続きは、被相続人の死亡と同時に相続人・受遺者が財産を承継する日本の制度とは大きく異なり、米国に財産を保有する日本人にとって大きな負担となっています。具体的には、米国の相続手続(遺言執行・遺産整理業務)においては、原則として、裁判所により指名された遺産財団を代表する人格代表者(遺言執行者等)が、裁判所の監督下、債権・債務関係の清算や遺産税等の納税を行い、内国歳入庁(IRS)・裁判所の承認を得て、その後(1~3年後)、相続人・受遺者が財産を取得する手続きとなっております。
こうした状況下、日本国内において業界トップの相続業務を展開する三菱UFJ信託銀行は、米国において相続業務の豊富な経験・専門ノウハウを有するノーザン・トラストと共同で日本人の米国における遺言執行・遺産整理サービスを日本のお客さまに提供していくことに合意したものです。
三菱UFJ信託銀行は、日本の高齢化を背景に拡大する財産承継に係るお客さまのニーズに、邦銀として初の米国における財産の遺言執行・遺産整理サービスを付加することにより、多様化するお客さまの財産・承継ニーズに応えてまいります。
2.本提携の内容
三菱UFJ信託銀行が日本のお客さまから遺言執行または遺産整理業務を受託し、日本国内に所在する財産については、三菱UFJ信託銀行が遺言執行または遺産整理業務のサービスを提供し、米国に所在する財産については、三菱UFJ信託銀行とノーザン・トラストの業務提携のもと、ノーザン・トラストが遺言執行または遺産整理業務のサービスを提供いたします。
三菱UFJ信託銀行とノーザン・トラストは、引き続き多様化する個人のお客さまのニーズにお応えすべく、さらなるサービスの提供を検討してまいります。
以上
(別紙)
【業務スキーム図について】
※ 関連資料参照
・三菱UFJ信託銀行は在米財産を含む相続財産全体について、遺言執行・遺産整理業務を受託。
・在日遺産については、三菱UFJ信託銀行が、相続手続を実施。
・在米遺産については、両社の協力関係のもと、ノーザン・トラストが相続手続を実施。
【ノーザン・トラスト・カンパニーについて】
ノーザン・トラスト・カンパニーは、米国シカゴに本社を持ち、世界中の企業、機関投資家、個人富裕層に対して、資産運用・管理、信託業務および銀行業務を提供している1889年創立の米国を代表する金融機関です。同社は、米国内18州に84ヶ所の営業所オフィスと、北米、ヨーロッパ、アジア・太平洋地域に13の海外拠点を有しており、資産管理残高3.8兆ドル(2007年3月31日現在)、運用資産残高7,560億ドル(2007年3月31日現在)と世界有数の資産運用・管理残高を誇っております。また、個人富裕層取引において世界で確固たる地位を築いているリーディングカンパニーです。