日本鉄鋼連盟、4月の鉄鋼生産概況を発表
鉄鋼生産概況 2007年4月
粗鋼生産974万トン、前月比5.0%減、前年同月比4.1%増
◎ 2007年4月の鉄鋼生産は、銑鉄、粗鋼、熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)のいずれも前月比では減少したが、前年同月比では増加した。
○ 銑鉄生産は692.7万トンと前月に比べ25.6万トン、3.6%減少、前年同月比4.1%増加となり、前年同月比では10カ月連続で増加した。
なお、4月の高炉稼働基数は前月から1基増の34基中28基であった。
○ 粗鋼生産は974.0万トンと、前月比で51.6万トン、5.0%減少となり、前年同月比では4.1%増と11カ月連続の増加となった。4月としては1974年4月の978.3万トンに次ぐ過去3番目の高水準であった。
4月の炉別生産をみると、転炉鋼は717.4万トンと前月比4.3%減(前年同月比5.7%増)、電炉鋼は256.6万トンと同7.1%減(同0.1%減)となった。前年同月比でみると転炉鋼は11カ月連続の増加となり、電炉鋼は17カ月振りの減少となった。
4月の鋼種別生産では、普通鋼は766.2万トンと前月比3.9%減(前年同月比5.3%増)、特殊鋼は207.8万トンと同9.1%減(同0.1%増)となり、前年同月比では普通鋼は11カ月連続の増加、特殊鋼は16カ月連続の増加となった。
○熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)生産は890.1万トンと前月比59.1万トン、6.2%減(前年同月比6.8%増)となり、前年同月比では11カ月連続の増加となった。
○普通鋼熱間圧延鋼材(一般)の生産は717.8万トンと前月比37.2万トン、4.9%減(前年同月比8.7%増)となり、前年同月比では11カ月連続の増加となった。
4月の生産品種別では、条鋼類が209.8万トン、前月比4.0%減と2カ月振りの減少(前年同月比5.3%増)で、前年同月比では19カ月連続して増加した。一方、鋼板類は499.9万トン、前月比5.6%減と2カ月振りの減少 (前年同月比10.0 %増)で、前年同月比では11カ月連続増となった。
4月の主要品種の生産内訳をみると、鋼板類では最大のウエイトを占める広幅帯鋼が386.0万トン(前月比5.5%減、前年同月比9.1%増)と前年同月比11カ月連続で増加したほか、厚板も105.6万トン(同5.0%減、同16.5%増)と前年同月比6カ月連続の増加となった。一方、条鋼類では中小形形鋼(13.1万トン、同0.9%増、同4.0%減)が前年同月比で2カ月連続の減少となったものの、小形棒鋼(104.2万トン、同1.7%減、同2.7%増)とH形鋼(39.7万トン、同6.1%減、同19.7%増)が前年同月比で19カ月連続増加、また大形形鋼(13.2万トン、同3.4%減、同5.8%増)が前年同月比で3カ月連続の増加となるなど、条鋼類の主要品種では前年を上回る基調が続いている。
○ 特殊鋼熱間圧延鋼材の生産は、172.4万トンと前月比21.9万トン、11.3%減(前年同月比0.5%減)となり、前年同月比では11カ月振りの減少となった。