ヤマハ、レコーディング機器「デジタルミキシングスタジオ」2品を発売
■コンピュータ上での快適な録音環境を実現
デジタルミキシングスタジオ
『n12』『n8』
ヤマハ株式会社(静岡県浜松市中区中沢町10-1、社長:伊藤修二)は、レコーディング機器の新製品として、デジタルミキシングスタジオ「n12」「n8」の2品番を、6月25日(月)から発売します。
<価格と発売日>
品名 デジタルミキシングスタジオ
品番 n12
希望小売価格(税込) 168,000円
発売 2007年6月25日
品名 デジタルミキシングスタジオ
品番 n8
希望小売価格(税込) 120,750円
発売 2007年6月25日
<製品の概要>
デジタルミキシングスタジオ『n12』『n8』は「音にこだわるプロ/アマチュアミュージシャンに、快適で創造的な音楽制作環境を提供する」ことをコンセプトに開発された、ハードウェアとソフトウェアがパッケージされたレコーディングシステムです。演奏者が音楽本位で快適に演奏・録音できる環境を実現するために「音楽的な個性を持った高音質」、「快適なモニタリング環境」、「ソフトとの統合によるシンプルな操作感」の3つのポイントを追求し、これまでコンピュータを中心とした音楽制作環境で多くのユーザーが直面していた様々な問題を解消することに努め、また、MTR(マルチトラックレコーダー)などハードウェアを中心に音楽制作を行っていたユーザーが、コンピュータを中心とした音楽制作へスムーズに移行することを支援できる様にしました。
nシリーズのコンセプトイメージ
※ 関連資料参照
詳細は以下の通りです。
<主な特長>
■音楽的な個性を持つ高音質を実現する新開発Class-Aマイクプリアンプ
『nシリーズ』は入力部に高級オーディオ機器で使用される「インバーテッドダーリントン回路」(*)を採用した新開発のディスクリート方式 Class-A マイクプリアンプを搭載し、音楽的な個性を持つ豊かな低音と伸びやかな高音を実現しました。また『nシリーズ』専用の電解コンデンサーを新たに開発し、音質をトータルに左右する電源部に搭載することで、密度の濃い中音域も達成。高域から低域までの音質を緻密にチューニングすることで、「明瞭な定位感」と「各音域のバランス感」に優れた高品位の音質を実現しました。
*インバーテッドダーリントン回路:増幅素子の非線形特性を解消し、歪の発生を抑制した増幅方式。音楽的な位相特性を持つ。
■さまざまな録音シーンに対応する豊富な入出力端子
『n12』は1-8にXLR端子を、『n8』は1-4にXLR端子を搭載し、『n12』で最大8本、『n8』で最大4本のマイクが使用可能。ドラム録音やバンドのライブ録音などマイクを多用したレコーディングに対応します。またモノラル入力にはインサート端子が装備されており、外部エフェクトも使用可能。エレキギターやエレキベースなど直接ミキサーに入力できる「Hi-Z入力端子」も搭載しており、ライン入力で録音しソフトウェアエフェクトを多用する音楽制作スタイルにも適しています。
■直感的な操作でハイグレードな音作りが可能なコンプレッサー
当社「K's LAB」(*)が、古今の著名なコンプレッサーを徹底的に研究して開発した音楽性の高いコンプレッサー回路と新コンセプトの「Sweet Spot Morphing技術」を融合させた「Sweet Spot Morphing Compressor」をモノラルチャンネルに搭載しました。音の粒を揃えると同時に音圧感を演出するコンプレッサーは音楽制作で重要な役割を果たすエフェクトですが、適切な設定を行うには複数のバラメータを連携して操作する必要があり、専門的な知識や経験が要求されます。しかし『nシリーズ』に搭載された「Sweet Spot Morphing Compressor」は、「K's LAB」の長年の研究に基づいて独自にチューニングされた「Sweet Spot」を持ち、ツマミを動かしながら気持ちよいコンプレッサーのセッティングを感覚的に設定することができるMORPHノブと、コンプレッサーのかかり具合と音量を同時に調節できるDRIVEノブの2つだけで操作が可能。専門知識がなくても直感的な操作でスピーディーに音作りが行えます。「Sweet Spot Morphing Compressor」で使用可能なSweet Spotのデータは、「Sweet Spot Data Library」として弊社ウェブサイト( http://www.yamaha.co.jp/product/syndtm )に用意。内外の著名なミュージシャン、プロデューサー、エンジニアのオリジナルSweet Spot Dataのほか、多彩な音楽ジャンルや楽器に合わせてチューニングしたSweet Spot Dataをダウンロードし、用途に応じて様々なタイプのコンプレッサーの使い分けが可能です。なおSweet Spot Dataは製品発売後に随時、同サイトで公開していく予定です。
*K's LAB:次世代の音源の開発を目的に開設された当社の技術開発グループ。世界初の物理モデルシンセサイザーの開発で知られる国本利文技師を中心に楽器や音響の技術要素の分野で物理モデルの研究を重ね、回路や素子レベルでのモデリングのノウハウやアルゴリズムなど、先進的なテクノロジーを開発しています。
■効果の高いミュージカルイコライザー
帯域ごとに音質を調整し音作りを行うイコライザーも音楽制作には不可欠なエフェクターです。『nシリーズ』には「Sweet Spot Morphing Compressor」と同様K's LABによる長年の研究とノウハウをベースに音楽的にチューニングされた「Musical EQ」を搭載。効果の高い高精度なイコライザーにより、録音時の音質補正だけでなく、ユーザーの音楽的な意図を反映した積極的な音作りも行えます。
■3タイプのRev-Xリバーブを内蔵
リバーブはプロ用エフェクターとして高い評価を得ている弊社「プロフェッショナルマルチエフェクターSPX2000」などに搭載されている高音質なリバーブプログラム「Rev-X」リバーブを搭載。HALL、ROOM、PLATEの3つのタイプから選択できます。またAUXバス、RECバス、STバスに、それぞれ独立したリパーブのON/OFFスイッチを用意しており、多彩な用途に応じてリバーブが使用できます。
■専用機に匹敵する充実したモニターコントロール
モニターコントロール部はミキサー専用機器に匹敵する充実した機能を搭載しました。モニター全体の音量をコントロールする大型ノブや、各入力ソースの切り替えスイッチ、DIMMERボタン、MUTEボタンなどにより、シンプルな操作でモニタリングが制御でき、音楽制作作業が円滑に行える高品位なモニタリング環境を提供します。『n12』では複数のプレイヤーでの録音作業時に便利なトークバック機能を搭載。さらに3系統のステレオ出力をモニターでき、瞬時に切り換えての比較検聴も可能です。
■充実した連携機能を実現する「CUBASE AI 4」を同梱
『nシリーズ』での音楽制作においてレコーダー部分を担うのが、当社ハードウェア製品のためにスタインバーグ社が特別に開発したDAWソフトウェア「CUBASE AI 4」です。「CUBASE AI 4」はスタインバーグ社のDAWソフトウェア「CUBASE 4」をベースに開発された高機能なDAWであり、『nシリーズ』のハードウェアと様々な機能が連携し、ハードウェアとソフトウェアが統合された先進的な音楽制作環境を提供します。ソフトウェアの連携状況はミキサー部マスターレベルメーターの右に装備された「CUBASE READY」LEDにより容易に視認できます。
■ソフトウェアとハードウェアの融合機能を実現
『nシリーズ』は、スタインバーグ社との共同開発によりソフトウェアとハードウェアの融合機能「AI Functions」を多数実現しています。ソフトウェアベースの音楽制作ワークフローを徹底的に研究することで、『nシリーズ』のハードウェアと同梱ソフトウェア「CUBASE AI 4」、および「CUBASE 4」、「CUBASE Studio 4」を組み合わせて使用した場合は、他のDAWソフトウェアと組み合わせる場合よりもさらに高度な統合環境を実現。快適な作業を約束します。
■ソフトウェア上の設定を自動化したnシリーズ専用テンプレート
同梱の「CUBASE AI 4」を起動して新規プロジェクトを作成すると、『nシリーズ』専用のテンプレートが表示されます。テンプレートはマルチトラックレコーディング用とステレオレコーディング用の2種類が用意されており、選択するだけですぐに使用可能に。録音シーンに合わせた設定があらかじめ用意されており、面倒な設定に時間をとられることなく、すぐに録音に入れる音楽本位の制作環境を実現しました。
■快適な録音作業をアシストするトランスポートコントロール
ミキサー部に多彩なトランスポート機能を搭載し、同梱ソフトウェア「CUBASE AI 4」、および「CUBASE 4」、「CUBASE Studio 4」のトランスポートコントロールが可能。ハードウェアとソフトウェアが統合した快適な音楽制作環境を提供します。コントロールできる機能はDAWソフトウェアの録音/再生、トラックセレクトやループ再生、マーカー機能に加え、メトロノームのON/OFFとレベルを調整するメトロノームコントロールも搭載。一般的なDAWソフトウェアでも録音/再生など主要なコマンドは『nシリーズ』のトランスポート機能でリモートコントロールが行え、あたかもハードウェアベースのマルチトラックレコーダーのような直感的な操作性で音楽制作が行なえます。
■ダイレクトモニターとVSTエフェクトのモニターをボタンひとつで切り替え
入力した演奏信号を直接モニターする場合と、ソフトウェア上でVSTエフェクトをかけた状態をモニターする場合とでは、ソフトウェア上の設定やミキサー側での設定が異なり、通常であれば設定はその都度変更しなくてはなりませんが、『nシリーズ』と同梱ソフトウェア「CUBASE AI 4」、および「CUBASE 4」、「CUBASE Studio 4」との組み合わせでは、モニター設定の切り換えをボタンひとつで実現。録音待機状態になったトラックに対して、入力信号のダイレクトモニターとVSTエフェクトがかかった状態(ダイレクトモニターOFF)を瞬時に切り換えることができます。録音前にエフェクトの効き具合を確認したり、VSTエフェクトをかけて録音する場合に非常に便利です。
■アナログ入力とDAWからの入力を瞬時に切り替える「ワークモード」スイッチ
『nシリーズ』のハードウェアと同梱ソフトウェア「CUBASE AI 4」、および「CUBASE 4」、「CUBASE Studio 4」の設定を、ボタンひとつで切り替える「ワークモード」スイッチを搭載。ボーカルやギターなど外部からの音声の入力をミックスする場合と、DAWソフトウェアからの信号をハードウェア上でミックスする場合の設定の切り替えなど、従来煩雑だった作業が簡単に行えます。またソフトウェア上にあるオーディオを『nシリーズ』のコンプレッサーやEQで音作りしたい場合や、コーラスパートやドラムパートなどを『nシリーズ』で重ね録りする際も便利です。
■5.1サラウンドモニター対応(『n12』のみ)
『n12』は、5.1サラウンドミキシング機能を搭載。サラウンドミックスの際に必要なベースマネージメントシステムや5.1CHの音源をステレオミックスに変換するダウンミックス機能を内蔵しており、本格的なサラウンド制作が可能。精緻なサラウンドモニタリングが可能な先進的なミキシング環境も構築できます。さらに、「CUBASE 4」とサラウンドプラグインを使用した場合には、ワークモードスイッチによる切り替えにも対応。効率的なサラウンド音源制作環境を実現します。
■ドライバーをインストールして,接続するだけで設定を完了
設定はパソコンにドライバーをインストールしてFirewireケーブルでミキサーとコンピュータを接続するだけのシンプルな操作で行なえます。サンプルレートの切り替えを除けば、その他に設定に必要な操作はありません。
<主な仕様>
※ 関連資料参照
<この件に関する一般の方のお問い合わせ先>
ヤマハ株式会社
CBXインフォメーションセンター
〒430-8650 浜松市中区中沢町10-1
TEL 053-460-1667
電話受付時間 10:00~18:00(月~金)
10:00~17:00(土)
(日曜・祝日・センター指定休日を除く)