ブレインラボ、整形外科の人工股関節置換手術用ナビゲーションソフトを発売
ブレインラボ社 整形外科手術用ナビゲーションソフトウェア「VectorVision Hip 3.5CT」販売開始
~人工股関節置換手術用ソフトウェア 精確な患者位置決めのための画像統合機能を初搭載~
この度、ブレインラボ株式会社(本社:港区 以下、「同社」)は、整形外科手術用ナビゲーションソフトウェア「VectorVision Hip 3.5 CT(ベクタービジョン ヒップ 3.5 CT)」(以下、「VectorVision hip 3.5」)の販売を5月30日から開始いたします。VectorVision hip 3.5の発売開始により、整形外科用の人工股関節置換手術において、より高精度なナビゲーション手術が可能になります。
人工股関節置換手術は、股関節の軟骨がすり減って歩けなくなる「変形性股関節症」などの関節疾患に人工股関節(インプラント)を設置する治療法です。国内においては、特に複雑な股関節変形が見られることが多く、インプラントの設置術には高い技術が求められます。従来の一般的な手術方法では、15~20cmの切開を必要としますが、ナビゲーション手術(低侵襲手術:MIS)では、10cm程度の切開で済みます。患者様への負担が少ない手術法ですが、切開範囲が狭いために、目視で確認できる範囲が限定され、手術時間が延長する等の問題がありました。
VectorVision hip 3.5の最大の特徴は、今回初搭載されたCT-Fluoro(X線)レジストレーション機能(特許取得済)です。従来の患者位置合わせは、手術計画用のCT画像のみを基に術者の手作業で行われていましたが、同機能の搭載により、手術直前に撮影したX線画像と、CT画像データが統合された股関節全体の画像情報を基に位置合わせができるようになりました。そのため、患者位置合わせの精度向上が期待されるだけでなく、術前の患者位置合わせにかかる時間の短縮が可能となりました。
ナビゲーションシステムVectorVision(ベクタービジョン)は、高精度の画像情報を用い、術前に計画された治療プランに基づき、術者を正確にナビゲートします。治療計画用のCT画像と位置あわせ用のX線の画像を統合したことで、術者から見えない切開外の部位の画像情報も、術中にリアルタイムで表示できるため、より直感的にわかりやすい高精度なナビゲーション手術が可能です。ナビゲーションシステムは医師の第三の目となり、術中の限られた視野環境下でも、医師を的確に ”ナビゲート”します。
ブレインラボ社は、最先端技術を備えた医療機器の開発・導入により、日本の先進医療の発展に貢献していきたいと考えております。
以 上
【 VectorVision hip 3.5製品概要 】
製品名 :VectorVision hip 3.5 CT (整形外科手術用ナビゲーションソフトウェア 股関節 3.5 CT)
価格(税込):10,000,000円~
販売目標台数:初年度20台
輸入販売元:ブレインラボ株式会社
【 VectorVision hip 3.5の特長 】
●手術前段階でのCT画像データとX線画像データを組合わせた患者位置あわせ機能
●仰臥位、側臥位でのレジストレーションに対応
●健常側の脚の解剖学3Dデータに基づく脚長補正
●骨盤に設置するカップの前捻角、外転角の調整、大腿骨ブローチング(掘削)の制御
●関節の屈伸運動や回転運動でかかる負荷をリアルタイムに算出
【 独ブレインラボ社について 】
ブレインラボ社は、最先端のソフトウェアを内蔵した医療機器の開発、製造、販売を通し、高精度で低侵襲な治療法を、より多くの患者様に提供することを目指しています。同社の主要製品は、手術中に精確な情報をリアルタイムで提供する医用画像誘導(イメージガイド)システムで、手術だけでなく、診断においてもドクターを強力にサポートします。ブレインラボ社は、単独のシステムに加え、オペ室全体、病院全体を統合するソリューションを幅広く提供しており、さらに脳外科、整形外科、耳鼻咽喉科、脊髄・外傷への化学療法、がん治療等の専門的な診療科にも対応しています。これらのシステムは世界65カ国2,500カ所の医療施設に導入され、ブレインラボ社の画像誘導システムにおけるマーケットリーダーの地位を堅固にしています。ブレインラボ社は1989年に、ドイツ ミュンヘンに設立され、現在、約900人の従業員を擁し、欧州、アジア、オーストラリア、南北アメリカに15の拠点をおいています。
詳細に関しては、ブレインラボ社のホームページhttp://www.brainlab.comをご参照ください。