信越化学、米テキサス州に塩ビモノマー工場建設で許可申請
シンテック社テキサス州に塩ビモノマー工場の建設許可を申請
信越化学の100%子会社であるシンテック社は、塩ビ樹脂の原料である塩ビモノマー工場、塩ビモノマーの原料となる塩素を生産する電解工場をテキサス州に建設するために許可申請を同州の環境庁に行なった。
この申請は、シンテック社がアメリカでの塩ビ樹脂製造のための原料モノマーを長期的に確保する計画において、新たな一歩となる。工場の能力は、塩ビモノマー82.5万トン、カ性ソーダ55万トン、塩素50万t。
シンテック社は1974年にアメリカ・テキサス州で塩ビの生産を開始して以来、業界の成長率を上回る速さで能力を拡大し続け、トップメーカーとして北米を中心に全世界の塩ビ市場で確固たる地位を築いてきた。その間、塩ビの原料であるモノマーは、主にダウケミカル社から購入してきた。ダウケミカル社は、長年にわたり信頼できる優れたサプライヤーであり、現在でもシンテック社にとって最も重要なサプライヤーである。
シンテック社は、世界で成長を続けている規模の大きな塩ビ市場の伸びを確実にとらえていく戦略を継続的に進めている。そのため、シンテック社は、かねてから原料であるモノマーの調達への関与を深め、モノマーを必要とする時にいつでも増産できる、原料からの一貫生産を検討していた。実際、ルイジアナ州で塩ビの一貫生産工場の建設を2年半前に決定、目下、その工場の建設が進行中。更なる一貫生産を進めることは、シンテック社がモノマーを長期的に調達する計画の核になる。
この投資には膨大な投資資金が必要となるが、外部からの借り入れはせず信越グループの手持ち資金で行なう。
シンテック社の工場は現在テキサス州とルイジアナ州にある。信越化学は世界一の塩ビメーカーであり、シンテック社は信越化学の塩ビ事業の中核を担っている。
以上