鳴海製陶、CITICキャピタル・パートナーズと組みMBOを実施
鳴海製陶株式会社のMBO実施について
― CITICキャピタル・パートナーズの支援で攻めの経営へ ―
【東京、名古屋、2006年8月29日】 - 鳴海製陶株式会社(本社:名古屋市緑区、代表取締役社長:倉橋鷹輔、以下、「当社」)は住友金属工業株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役:友野宏、以下、「住友金属」)の100%子会社でしたが、本日、MBOを実施し、CITICキャピタル・パートナーズとともに、住友金属の保有する当社株式の90%を取得することを住友金属と合意いたしました。なお、住友金属は向こう2年間にわたり当社株式10%を保有します。
これまで当社はMBOの実施について、住友金属と協議してまいりました。これは、当社の事業が住友金属の事業とのシナジーが薄く、さらなる成長を追求するためには、事業目標を共有できるパートナーと共に事業を進めていくことが必要であるとの考えにもとづくものです。
検討の結果、当社は、国内外における事業拡大を果たす上での最良のパートナーとしてCITICキャピタル・パートナーズを選定しました。CITICキャピタル・パートナーズはMBO支援に特化したファンドを組成しており、特にブランド力や技術力を備えた国内安定企業の支援に注力しています。2005年には、株式会社ポッカコーポレーションのMBOに携わるなど豊富な実績を有する上、当社の事業に対する理解も深く、また、中国をはじめとするアジア地域において幅広い事業ネットワークを構築しています。
今後、食器事業については、国内を引き続き最重要市場と位置づけ、ブランド力と開発力を発揮できる陶磁器製品分野を基盤としつつ、ガラス製品分野の強化にも取り組み、「ライフスタイル提案型企業」への転換を促進します。海外食器事業については、中国、東南アジア、中東、インド市場を重点地域と位置づけ、特に中国とアジア市場において強いネットワークを有するCITICとのパートナーシップを最大限に活かし、既存・新築ホテル向け販売および百貨店を中心とした小売販売を強化いたします。さらに、産業器材事業については、成長著しいIH調理器市場において、既存顧客との関係を発展させるとともに、新たに経営資源を投入することで一層の技術革新に取り組んでまいります。また、質の高い食器製造技術を応用した技術開発に注力することにより、新たな事業機会の創出を目指します。
代表取締役社長の倉橋鷹輔は以下のように述べています。「当社経営陣および従業員は、このMBOを第二の創業ととらえ、全社一丸となって成長戦略に取り組む所存です。今後は、CITICキャピタル・パートナーズの支援のもと、積極的な投資を通じて新たな事業機会を追求し、国内外における事業の飛躍的発展を実現することによって、3-5年以内の上場を目指してまいります」。
■鳴海製陶株式会社について
昭和21年創業、昭和25年設立。売上高約111億円、資本金5億4千万円。ボーンチャイナを中心とした食器類をはじめ、各種セラミック関連商品の開発・生産・販売を手掛ける。創業60年を誇る国内屈指の洋食器メーカーとして、伝統と強固なブランド力をもって国内百貨店を中心に販売を拡大してきたことに加え、近年ではガラス製品の開発・販売も強化している。さらに、陶磁器技術を応用したIH調理器向け他耐熱ガラストッププレート事業も拡大の途上にある。従業員数は403名(2006年3月末)。ホームページは、 http://www.narumi.co.jp/ 。
■CITICキャピタル・パートナーズについて
日本の中小・中堅企業のMBO支援に注力するCITICグループのプライベート・エクイティー。特に、ブランド力や技術力を備えた製造業および消費財分野に注目し、ノンコア事業の売却や後継者問題のソリューションを提供している。現在のファンド規模は170億円。国内の有力金融機関・大手商社等が出資している。CITICグループは中国最大級の金融グループ。中国やアジアにおいて事業を運営するための基盤構築の実績を蓄積しており、日本および欧米の有力企業の中国での事業展開を支援している。ホームページは、 www.citiccapital.com 。