シキボウ、洗濯しても抗ウイルス効果が持続する鳥インフルエンザ対策繊維「フルテクト」を開発
洗濯しても抗ウイルス効果が持続する
鳥インフルエンザ対策繊維「フルテクト」を開発
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所とシキボウ株式会社による共同研究により、洗濯50回後でも繊維に付着した鳥インフルエンザウイルスの感染価を99.9%以上低下させる抗ウイルス加工繊維「フルテクト」を開発しました。
近年、世界中で鳥インフルエンザの感染が問題になっています。鳥インフルエンザは、家禽類のインフルエンザA型ウイルス感染症で、日本では2003年から2004年にかけてH5N1亜型ウイルスによる高病原性鳥インフルエンザが発生しました。また2006年に入ってインドネシア等東南アジア、中東地域、欧州、アフリカで流行拡大の様相を呈しています。高病原性鳥インフルエンザは養鶏業界に多大な経済損失を与えるだけでなく、高病原性鳥インフルエンザウイルスが新型ウイルスに変異して人に感染力を持つことが公衆衛生上重視すべき問題とされています。そこで、養鶏業従事者や医療従事者の感染のリスクを低減させる為、鳥インフルエンザウイルスに対し抗ウイルス性を持った繊維製品(マスク、白衣、ユニフォーム等)が求められています。
シキボウは抗菌効果の洗濯耐久性に優れた抗菌加工繊維の製造技術とノウハウを生かし、更に進化した高性能抗ウイルス加工の研究を続けてきました。
この度、独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構動物衛生研究所との共同研究により鳥インフルエンザウイルスに対し抗ウイルス効果を持ち、その洗濯耐久性に優れた繊維「フルテクト」を開発しました。
「フルテクト」は非常に安全性の高い有機系抗ウイルス剤を繊維に架橋結合させることにより優れた抗ウイルス効果の洗濯耐久性を実現しています。「フルテクト」に付着した鳥インフルエンザウイルスは10分間でウイルス感染価が99.9%以上低下することが動物衛生研究所で確認されました。また、洗濯を50回繰り返しても洗濯前と同程度の効果が確認されました。
「フルテクト」は2007年春夏商品から鶏舎作業用ユニフォーム、食品産業用白衣、マスク、フィルター、学童用制服、パジャマ、ポロシャツ、ダウンジャケット、羽毛布団側地、布団カバー、シーツ、枕カバー、タオル、医療用白衣等の用途向けに国内外で幅広く展開します。
1.はじめに
シキボウは「健康快服」をコンセプトに人にやさしく健康で快適に使用していただける素材づくりに取り組んでいます。その中でも、抗菌防臭加工繊維「ノンスタック」は販売開始以来20年以上も好評を得ているロングセラー商品です。また、制菌加工繊維「ノモス」は日本全国の多くの病院で10年以上の臨床実績があり好評を得ています。これらの製造技術とノウハウを生かして抗ウイルス加工繊維「フルテクト」を開発しました。
2.開発経緯
近年、世界中で鳥インフルエンザの感染が問題になっています。2006年までに東南アジア、ヨーロッパ、アフリカで流行し、感染が拡大の様相を呈しています。鳥インフルエンザは養鶏業界に多大な経済損失を与えるばかりでなく、人が感染すると重篤な症状をもたらす感染症として、公衆衛生上も重視されています。養鶏業従事者や医療従事者が感染リスクを低減させるために、鳥インフルエンザウイルスに対する抗ウイルス効果を持った汎用性のある繊維の開発が求められています。シキボウは繊維製品への抗菌防臭加工および制菌加工の製造技術と効果の洗濯耐久性をもたせるノウハウを生かして更に進化した抗ウイルス加工の研究を続けてきました。この度、独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構動物衛生研究所との共同研究により鳥インフルエンザウイルスに対し抗ウイルス効果を持ち、その洗濯耐久性に優れた繊維「フルテクト」を開発しました。
※以下、詳細は添付資料参照