STマイクロ、モバイル・アプリケーション向けにPoP技術を使ったメモリ・ソリューションを発表
STマイクロエレクトロニクスは、
モバイル・アプリケーション向けに
パッケージ・オン・パッケージ メモリ・システム・ソリューションを発表
最新パッケージング技術により
ワイヤレス・アプリケーションにおけるSTのポートフォリオが進化
携帯電話向け不揮発性メモリのリーディング・サプライヤであるSTマイクロエレクトロニクス(NYSE: STM、以下ST)は、本日、パッケージ・オン・パッケージ(PoP)技術を使ったメモリ・ソリューションを発表しました。
このパッケージング技術の開発により、高性能携帯端末に搭載されている大容量メモリと高機能マイクロプロセッサの組み合わせにおいて、ボード実装面積を大きく削減することができます。
PoP構造では、2つのBGA(Ball Grid Array)パッケージを互いの上部にスタックすることができます。ボトムPoPパッケージには、パッケージの裏面側に金属ボールまたはバンプが通常と同じように配列されていますが、同時に表面側には接合相手のトップBGAパッケージを受けるように設計された実装部分(ランド)が配列されており、業界標準規格のJEDECに準拠しています。
この技術を用いることにより、下部にベースバンドまたはアプリケーション・プロセッサなどのディスクリート・ロジック・デバイスを、上部にメモリBGAパッケージがハンダ付けされたデバイスを垂直方向にスタックして組み立てることができます。均一に接合された金属ボールは、上下のデバイス間で信号を伝達します。
PoP構造によって、アプリケーションのスペース削減を可能にし、コンポーネントの組み合わせ、および設計の柔軟性を向上させることができます。
さらに機器・組立メーカーは、PoPを用いた際、複雑なメモリ・システムとロジック・デバイスをそれぞれ別々に部材調達および動作テストを行うことが可能です。
そのため、高性能なモバイル・マルチメディア製品の組み立てフローを簡易化することができます。既存のMCP(マルチ・チップ・パッケージ)の製造ラインはこのSTのPoPメモリ・ソリューションによって、より完成度を増します。この製造ラインでは、複数のチップを1つのパッケージに実装し、ボード実装に必要な面積を最低限に抑え、メモリ密度を向上し、様々な種類のメモリを組み合わせられるため、システム設計者の選択の幅が広がります。
STのNORワイヤレス部門戦略マーケティングの責任者であるのWilliam Vespiは、「PoP技術の使用は、我々のパートナーによって加速されています。PoP技術は、柔軟性およびボードの小型化の両方の要求に完璧に応えます。」と、述べています。
最初にリリースされるサンプルのサイズは12x12mm(128ボール)、および14x14mm(152ボール)で、ボールピッチは0.65mmです。スプリットバスおよびシェアードバスの両方のアーキテクチャをサポートしており、NOR Flash、NAND Flash、PSRAM、LPSDRAMおよびLPDDRAMの中から、PoP技術を適用するデバイスを選択することができます。
STマイクロエレクトロニクスについて
STマイクロエレクトロニクスは、多種多様な電子機器向けに半導体製品やソリューションを開発・提供する世界的な総合半導体メーカーです。STは、他社の追随を許さない高度なシリコン技術とシステムノウハウを擁しており、幅広いIP(Intellectual Property)ポートフォリオ、戦略的パートナーシップ、大規模な製造力との組合わせにより、SoC(システム-オン-チップ)技術に関し世界的リーダーとしての地位を確立しています。またSTの半導体製品は、市場における技術やシステムのコンバージェンス化を促進するために重要な役目を果たしています。STは、ニューヨーク証券取引所(NYSE:STM)、パリ証券取引所(Euronext Paris)とミラノ証券取引所に上場されています。
2005年の売上は88.8億ドルで、純利益は2億6600万ドルでした。さらに詳しい情報はSTのホームページをご覧ください。
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