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2025'03.13.Thu
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2007'02.14.Wed

キリン、「2005年世界主要国のビール生産量」調査結果を発表

キリンお酒と生活文化研究所 レポートVol.37

2005年世界主要国のビール生産量

~ 中国が4年連続世界No.1。国別生産量で初めて3,000万klを超え、巨大ビール生産国へ ~ 
 
 
 キリンビール株式会社(社長 加藤壹康)のキリンお酒と生活文化研究所では、世界各国のビール協会などに対して独自に実施したアンケート調査と最新の海外資料に基づき、2005年の世界主要国および各地域のビール生産量をまとめました。

【 トピックス 】
■世界の総生産量は約1億6,022万kl(前年比4.2%増)で、21年連続増加の記録を更新。東京ドーム約129杯分に相当。 
■国別では、4年連続で中国(10.3%増)がNo.1。上位国では、ブラジル(第4位、6.8%増)やロシア(第5位、6.5%増)も高い増率を示し、ビール生産量でもBRICs※が台頭。
 アジアでは中国のほか、タイ(5.5%増)、ベトナム(18.2%増)の増率も注目される。
 日本は、3.7%減と天候やオープン価格制導入などにより市場が縮小。 
■地域別では、北米を除くすべての地域で増加。特に成長が著しいアジア(6.8%増)は、構成比を昨年比で0.7ポイント拡大し、最大市場のヨーロッパに迫っている。 

※BRICs・・・ 
 ブラジル(Brazil)、ロシア(Russia)、インド(India)、中国(China)の頭文字をとった造語。
 人口や国土面積において圧倒的な比重を占め、近年著しい経済成長を見せており、今後さらに高い経済成長が見込まれることから注目を集めている。 

 2005年の世界の総ビール生産量は、前年より約648万kl(大びん633ml換算で約102億本)増え、約1億6,022万kl(前年比約4.2%増)となりました。東京ドームをジョッキに見立てると、約129杯分(東京ドーム1杯分は約124万kl、2004年より約5.2杯増)に相当し、世界の総生産量は21年連続で増加を続けていることになります。


1.地域別生産量(表1)
 北米を除くすべての地域で対前年増加となり、世界の総生産量は4.2%増と昨年の4.4%増に次ぐ高い増率となりました。昨年から続く世界経済の回復基調や、世界の年間平均気温が高温(気象庁の統計開始※以来2番目の高さ)であったことなども、増加要因と考えられます。
 地域別では、国別1位となった中国(10.3%増)や、タイ(5.5%増)、ベトナム(18.2%増)の貢献により、アジアが高い増率(6.8%増)を示し、構成比でも0.7%増とポイントを伸ばしています。
 1975年の調査開始以降微増を続けてきた中南米は、ブラジル(6.8%増)や、メキシコ(5.9%増)が牽引し、構成比で初めて北米と同率となりました。
 また、最大のビール市場であるヨーロッパは、堅調に成長を続けるロシア(6.5%増)や、独立後の経済の安定基調を背景にウクライナ(37.1%増)が大きく貢献し、最大市場のポジションを維持しました。
※1891年から統計開始。

2.国別生産量(表2)
 上位12位までは昨年と順位の入れ替わりはなく、その他の国では、多少の順位変動はあるもののほぼ前年と同様の国が25位内にランキングしました。
 2002年にアメリカ合衆国を抜いて以来4年連続で1位の中国は、2ケタ台の増加となり、2位のアメリカとの差を754万klにまで広げてさらなる拡大を続けています。調査開始以来、国別生産量としては初めて3,000万klを超え、不動のビール大国へと成長していると言えます。経済の好調などに伴う生活水準の向上により、飲用層が沿岸部から周辺部に拡大していることなどが要因と考えられます。
 近年急激な伸びを示している注目市場のロシアは、6.5%増と引き続き成長を続けています。健康志向の高まりを背景に、ウォッカなどのハードリカーからビールなどの低アルコール飲料へのシフトが加速し、今後も市場は拡大していくとみられます。
 また、経済発展の著しさから注目されているBRICsを見ると、中国、ロシアに並び、ブラジル(6.8%増)も高い増率で上位となっており、ビール生産量でも注目の成長市場であることが分かります。BRICs諸国の生産量を合計すると、世界の約3割(31.0%)を占め、ビールの最大市場であるヨーロッパと同等の市場規模となっていることも特徴的です。
 その他では、ロシア周辺のウクライナ(37.1%増)、ポーランド(4.7%増)、ルーマニア(8.9%増)や、近年成長著しいアジアのベトナムやタイが顕著な増率を示し、世界の総生産量は2年連続4%台の高い増率で続伸しました。
 日本(3.7%減)は、2004年の猛暑の反動と、2005年1月から導入したオープン価格制度の影響、2005年の厳冬などにより、市場全体が縮小しました。

3.10年前との比較(表3)
 2005年の世界のビール生産量を10年前と比較すると29.3%増となり、高い伸びとなりました。
 国別では、中国が約2倍(2005年第1位、99.6%増)、ロシアが約5倍(同第5位、404.2%増)、ウクライナが約4倍(同第13位、312.2%増)となっており、急速に市場が拡大したことが分かります。また、タイやベトナムでも増加が顕著になっており、経済成長を続けるアジアも注目されます。一方、先進国のアメリカ合衆国(2005年第2位)、ドイツ(同第3位)、日本(同第7位)は10年前に比べて減少していることから、市場の成熟化がうかがえます。
 また日本の順位は1989年から第4位を維持してきましたが、その後1995年にブラジル、2002年にロシア、2003年にメキシコに抜かれて以来、第7位を保っています。


注:日本の生産量については、ビール、発泡酒、新ジャンルの合計。
出典:各国ビール協会などへのアンケート調査(当社が実施したもの)
   The Barth Report Hops 2005/2006 (BARTH-HAAS GROUP)
 
(表1)2005年 地域別ビール生産量
(表2)2005年 国別ビール生産量
(表3)2005年 国別ビール生産量 10年前との比較
 (※ 関連資料を参照してください。)

キリンお酒と生活文化研究所サイト
http://www.kirin.co.jp/company/kenkyujo/index.html

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