アナログ・デバイセズ、高SFDR・低消費電力・小型パッケージのA/Dコンバータを発売
最高クラスのSFDRと低消費電力を誇るA/Dコンバータ「AD9254」
スモール・フットプリントで、低消費電力と最適な性能により、
ワイヤレス・インフラストラクチャ・アプリケーションやハンドヘルド計測機器に最適
AD9254 A/Dコンバータについて
ADIは、ワイヤレス・インフラストラクチャ・アプリケーション向けのデバイスシリーズを拡張し、14ビット150MSPS(百万サンプル/秒)のADC「AD9254」を発表しました。このデバイスは70MHzで83dBcのSFDR(スプリアス・フリー・ダイナミック・レンジ)を実現し、かつ電力消費がわずか430mWと、競合ソリューションより50%も低消費電力になっています。高SFDR、低消費電力、および小型パッケージ(7mm × 7mmの48ピンLFCSP)という性能を特長とするAD9254は、WiMAXやピコセル基地局の受信機といった広範囲のワイヤレス・インフラストラクチャ・アプリケーションから、さらに、超音波機器やハンドヘルド計測機器にも最適です。
優れた性能と低消費電力
低消費電力のAD9254は、冷却用デバイスを必要としないため、携帯電話(基地局)受信機の配置が容易に行えるようになり、設計や電力コストを節減します。WiMAXあるいは計測機器の設計者も、バッテリ寿命を犠牲にすることなく、性能改善を実現できます。さらに、150MSPSサンプル・レートにより、たとえばWiMAX基地局受信機の帯域幅要求20MHzをサポートするために必要な帯域幅に対して、最大75MHzまで連続的に広げることができ、その結果、受信パスにおけるアナログ・フィルタ処理を容易にすることができます。また、高いサンプル・レートは、設計者に低ノイズ・フロアやAGCループの簡素化といったメリットをも提供します。
最高級のSFDRとS/N比
AD9254は70MHz入力で83dBcのSFDRを実現します。高SFDRは、ワイヤレス・インフラストラクチャ・アプリケーションにとって重要な仕様となっており、強い信号入力条件下でも、その周波数帯中の弱信号を捉え、かつ基地局受信機のダイナミック・レンジを広く使うことが出来ます。AD9254は、このクラス最高のSFDRの達成だけでなく、70MHzの入力で72.7dBFSのS/N比をも提供します。これにより、CDMA2000、W-CDMA、およびTD-SCDMAといった第3世代ワイヤレス規格で高品質の(A/D)コンバージョンを可能にし、各規格のより低い電圧レベルにあわせて消費電力を低減します。AD9254の(内蔵)SHA(サンプル&ホールド・アンプ)は、最高200MHzまでの入力周波数にわたって優れた性能を保ちます。デバイスは「AD9246」と「AD9233」 ADCとピン互換で、ADIのドライバIC「AD8352」と組み合わせて用いることができます。
供給と価格について
AD9254は現在サンプル出荷中です。単価は1,000個受注時で55ドルです。7mm × 7mmの48ピンLFCSP(リード・フレーム・チップ・スケール・パッケージにて供給しています。デバイスは工業用温度範囲(-40℃から+85℃)の仕様になっています。詳細情報については、ウェブサイト http://www.analog.com/pr/AD9254 をご覧下さい。
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アナログ・デバイセズ株式会社
techsupport.japan@analog.com