フィリップスセミコンダクターズ、ロイヤルフィリップスの半導体事業部売却に伴い社名を「NXP」に変更
*この報道用資料は、ドイツ・ベルリン(現地時間:2006年9月1日)にて発表された内容の抄訳です。
フィリップス セミコンダクターズ、NXPへ
50年に及ぶ革新の歴史と幅広いIPポートフォリオ ファミリを基盤とする、ヨーロッパ第2位の半導体企業NXPが誕生
フィリップス セミコンダクターズCEO(最高経営責任者)のフランス・ファン・ホーテン(Frans van Houten)は本日、同社が、53年間の歴史のあるロイヤルフィリップスから独立した企業として”NXP”の名前で新たな一歩を踏み出すことを発表しました。今回の社名変更の発表は、Kohlberg Kravis Roberts & Co. (KKR)社、Bain Capital社、Silver Lake Partners社、Apax社、AlpInvest Partners NV社で構成されたプライベート エクイティ コンソーシアムとロイヤル フィリップスの間で結ばれた、ロイヤル フィリップスの半導体事業部の売却契約に基づいたものです。この契約に基づき、同コンソーシアムは独立した新会社の株式の80.1%を取得し、フィリップスは残りの19.9%を保有することになります。NXPはヨーロッパで第2位の半導体企業になり、世界規模で見ても上位10社に数えられます。
ドイツ・ベルリンで開催されているコンシューマ エレクトロニクスの展示会『Internationale Funkausstellung (IFA)』において、ファン・ホーテンは、同社のブランド イメージである‘vibrant media’(活気あふれるメディア)が、デジタルテレビや携帯電話やその他のエンターテインメント製品の卓越した画質や音質といった優れた環境を消費者に提供する同社の技術面におけるリーダーシップを反映していることを説明しました。
フランス・ファン・ホーテンは次のように述べています。
「本日、私たちは独立企業としての使命を担い、半導体業界の将来を形作る方向へと歩み出しました。我々は、お客様が次世代のvibrant (活気あふれる)メディアテクノロジーに基づいてよりよい製品を構築するのを可能にします。”NXP”は”Next Experience”(新たなレベルの体験)を意味しています。すなわち、私たちが、次世代の消費者向けエンターテインメント製品をつくっていくのです。
NXPがロイヤルフィリップスの一部として53年間培ってきた経験を強調するため、キャッチフレーズに『Founded by Philips (フィリップスによって設立された)』という表現を加えています。」
iSuppli社CEOのデレク・リドウ氏(Derek Lidow)は次のように述べています。
「ハイテク業界で最大規模のバイアウトとなる今回の取引によって、本当の意味で最強の半導体企業が誕生することになるでしょう。
完全な独立企業としてのメリットを存分に生かせるようになったと同時に、ヨーロッパ第2位の規模を誇る半導体企業となる同社の経営陣は、今まさに歴史を塗り替える作業に入ったところだと言えるでしょう。」
ビジネスリニューアル戦略を着実に遂行
NXPは、これまで18ヶ月に渡って実施しているビジネスリニューアル戦略を今後も引き続き遂行していきます。過去18ヶ月間にわたり、この戦略は収益性の確保とコスト削減という将来の成長にとっての重要な基盤に大きく貢献しています。
同社の新しい株主となる各社も、NXPが重点を置いている5つの市場(オートモーティブ、アイデンティフィケーション、ホーム、モバイル&パーソナル、マルチマーケット半導体)におけるリーダーシップの確立という同社の戦略をサポートしています。具体的に、NXPはR&D(研究開発)への10億ユーロの投資、”Asset-Light”な生産戦略(固定資産を圧縮した身軽な生産環境)、顧客重視への強い姿勢、37,000名の従業員という膨大な能力資源、ビジネスリニューアルプログラムの推進を通じて目標達成に邁進していきます。
また財務構造については、株式による資金調達で現金および準備金が12億ユーロ以上になることを明らかにしています。この財務的な緩衝によって、同社は企業買収というオプションも探ることができます。
同社を取得したプライベート エクイティ コンソーシアムのリーダー的存在であるKKR社のヨハネス・フス氏(Johannes Huth)は次のように述べています。
「私たちは、世界トップクラスのビジネス、グローバルなスケール、プレゼンスのすべてを持ち合わせていることから同社に大きな魅力を感じました。NXPは幅広い市場をリードしているだけでなく、たとえばNFC(近距離無線通信技術)やデジタルTVなど大きな成長が見込まれる分野をカバーしています。ビジネスリニューアル戦略は、今後の成長の強固な基盤となるでしょう。私たちは、これまでと同様に現在の経営陣が今後も引き続きビジネスの付加価値を高めていくことを
支援していきたいと考えています。」
NXP社内には新しいテクノロジーに焦点を当てたセンターが創立されており、Philips Research社およびApplied Technologies社から総勢で約600名の科学者が参加し、今後も技術革新を進める基盤が整えられています。現在NXPのR&D(調査研究)には合計6700名を超えるエンジニアが在籍しています。同社の本社所在地は、従来通りオランダ・アイントホーフェンになります。
ファン・ホーテンは次のように述べています。
「私たちは、ビジネスを行っているすべての分野においてリーダーとなることを目指しています ―― すでにNXPはTVチップ、eパスポートの非接触型のアイデンティフィケーション、公共交通機関のeチケット用RFID、カーラジオ デジタル シグナル プロセッサ、携帯電話用の主要なシステム ソリューションにおいて、No.1のマーケットシェアを有しています。」
NXPについて
フィリップスによる創立以来、半世紀以上の長い歴史を誇るNXPは、世界トップ10社に数えられる半導体企業として広く認知されています。NXPの従業員数は世界20ヶ国で3万7000名を数えています。現在、ヨーロッパの本社を中心にグローバルにビジネスを展開し、携帯電話、パーソナル・メディア・プレーヤー、テレビ、STB(セットトップ・ボックス)、IDアプリケーション、自動車、その他幅広い範囲の電子機器向けに卓越した品質の半導体、システム・ソリューション、ソフトウェアを提供しています。
NXPに関する最新情報はWebサイトhttp://www.nxp.comをご覧ください。