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2007'02.26.Mon

独ベーリンガー、「プラミペキソール」によるレストレスレッグス症候群患者の気分障害改善効果を発表

非麦角系選択的D2受容体作動薬プラミペキソール、レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)患者におこる気分障害の改善にも有益

‐プラミペキソールがレストレスレッグス症候群に伴う日中および夜間の幅広い症状の改善に有効とのデータが示される‐


2006年9月4日 英国/グラスゴー

 レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)の患者は、しばしば随伴する気分障害にも苛まれています。非麦角系選択的D2受容体作動薬プラミペキソールによる治療が気分障害の改善にも有益とするデータが、このほど第10回欧州神経科学会議(EFNS)で発表されました*1,2。

 レストレスレッグス症候群は複合的な病態で、時には痛みすら伴うほどの不快な下肢の異常感覚により、患者には脚を動かしたいとの強い欲求が起こります。また、それが夕方から夜間にかけて増強することから、入眠障害や中途覚醒、熟睡障害のような睡眠障害の要因にもなります。こうした身体症状は、患者の健康関連QOLを低下させ、抑うつ症状を引き起こすなど精神症状にも悪影響を及ぼします*3。

 レストレスレッグス症候群の権威として知られる国立ミラノ大学神経科学助教授、兼、ヴィタ‐サルート大学(イタリア/ミラノ)睡眠精神生物学教授のルイジ・フェリニ・ストランビ医師は、「我々は複合的な病態の多面性に取り組む必要があります。レストレスレッグス症候群は睡眠を妨げるだけではありません。多くの患者は夜間だけでなく日中の症状にも苛まれるため、両方に有効な治療選択肢を検討する必要があります。レストレスレッグス症候群に伴う気分障害、また、中枢ドパミン機能の管理は、治療方針を決定する上で非常に重要な検討事項となります」と、見解を述べました。

 学会ではこの他にも、プラミペキソールが低用量でレストレスレッグス症候群に有効性を示すこと、即効性と持続性に優れること、また睡眠の質や日中の疲労感の改善にも有益なことが大きく取り上げられました*4,5,6。


●気分障害および日中症状の改善
 学会で発表された研究によると、気分障害は知覚症状と同等以上に重要なレストレスレッグス症候群の症状で、薬剤の有用性を検討するための大規模な試験が必要だと結論付けられました*2。

 レイスナーらが発表した研究では、対象となった被験者の55.6%が試験開始時の気分障害について「中等症」または「重症」と回答していました。このうち、プラセボ群では52.2%であったのに対し、プラミペキソール投与群の72.7%では「症状無し」または「軽症」と回答するまで気分障害が改善しました(p=0.0064)。IRLSSG※によるRLS重症度スケールから得られた結果は、「中等症」から「重症」の気分障害を伴うレストレスレッグス症候群患者にとって、その症状の改善にプラミペキソールが有意に有効なことを示唆すものでした*2。
※International RLS Study Group

 他にも、プラミペキソールがレストレスレッグス症候群に伴う気分障害の改善に持続的な効果を示すかを検討した試験結果も発表されました。この試験は先ず6週間プラミペキソールを投与し、引き続き二重盲検で被験者を実薬群とプラセボ群に無作為に割付し、離脱した場合の症状の悪化を検討したものです。試験開始時、無作為割付時、無作為割付から12週間後の二重盲検試験終了時にそれぞれ、被験者の気分障害が査定されました*1。

 試験開始時には83.3%の被験者が何らかの気分障害を持つと申告していました。6週間後のプラミペキソール投与終了時には、この割合は39.6%にまで改善していました。二重盲検試験開始時には20.5%であったプラミペキソール投与群での気分障害の申告率は終了時に25.6%と、期間中にわたり有効性を維持しました*1。

 これに対しプラセボに切り替えられた離脱群では、二重盲検試験開始時には気分障害の申告率は29%であったのに、プラセボに切り替えられたのち12週間後の試験終了時点では71%にまで悪化していました(p<0.0001)*1。

 9ヵ月のフォローアップ期間中、プラミペキソールは持続的に、気分障害の改善に有益でした*1。

●有効性と忍容性
 欧州神経科学会議では、幅広い角度からプラミペキソールのレストレスレッグス症候群への有効性と忍容性を検討した試験結果も発表されました。

・ 用量依存性を検討した試験では有効性が示された患者の大半(88.1%)で、プラミペキソールは0.50mg/日またはそれ以下の低用量で有効でした。低用量、単回で有効との処方を裏付けるものでした*8。

・ 短期試験(6週間)、長期試験(1年間)ともでプラミペキソールは高い忍容性を示しました*8。

・ 処方医の判断では、オープンラベルまたは二重盲険にかかわらず、患者の日常生活に影響を及ぼすような治療による重大な有害事象はほとんど見られませんでした*8。

・ プラミペキソールは夜間から日中にわたってレストレスレッグス症候群の症状の改善に有効なことが示されました。VASスケールで有効性を判定した6週間の試験では、プラセボ群での50%に対し、プラミペキソール投与群の被験者では72.8%が「症状無し」または「軽症」にまで症状を改善しました(p=0.0030)。有効性に関する被験者の自己判定について2つの異なる方法が用いられました。プラミペキソールは夜間だけではなく感覚運動の状態が和らぐ日中も有効でした*5。

・ プラミペキソールの睡眠、また周期性四肢運動(PLMs)に及ぼす治療効果を検討するため、ポリソムノグラフィ(睡眠ポリグラフィ)検査が行なわれました。プラミペキソールは最低用量の0.125mg/日の投与で、周期性四肢運動をはかる4つの指標(PLMI、PLMSI、PLMAI、PLMWI)とも改善しました。全般にプラミペキソール投与群では平均75~84%のPLMI(周期性四肢運動指数)の改善がみられたのに対し、プラセボ群では15%に止まりました。プラミペキソールは入眠までの時間を短縮するとともに睡眠時間を延長しました*5。

●レストレスレッグス症候群について
 レストレスレッグス症候群は広く見られる神経疾患で、"むずむず脚症候群"とも呼ばれます。時には痛みすら伴うほどの不快な下肢の異常感覚により、患者は脚を動かしたいとの強い欲求に駆られます。3分の1の患者では週に2回以上、中等症から重症の症状が起こります*3。夕方から夜間にかけて症状が増強するという特徴があり、入眠障害や熟睡障害(中途覚醒)のような睡眠障害の要因になります。睡眠障害は日中の過度の眠気や仕事の非効率化を引き起こすなど、日常生活に大きな影響を及ぼします。レストレスレッグス症候群はまた、脚の静止を求められる社会活動も阻害します。

●プラミペキソール(製品名:ビ・シフロール(R))について
 プラミペキソールはベーリンガーインゲルハイムが創薬した薬剤で、単剤もしくはレボドパとの併用でパーキンソン病の治療に用いられています。

 パーキンソン病を対象とした臨床試験で認められた共通の副作用はめまい、ジスキネジア、頭痛、不眠症、傾眠、便秘、吐き気、幻覚、起立性低血圧、疲労感などでした。またドパミン刺激性薬剤共通の副作用である突発的睡眠が文献などで報告されています。この突発的睡眠により日常生活の中で兆候もなく眠りに落ちることがあり、自動車事故を起こしたことが報告されています。

 プラミペキソールは本年4月に欧州連合(EU)より、中等症から重症のレストレスレッグス症候群を適応症として承認を受けました。今回発表された試験成績は、プラミペキソールのレストレスレッグス症候群治療での有用性を更に裏付けるものです。なお欧州全域でレストレスレッグス症候群の適応で承認を受けたのは、プラミペキソールが初めてです。現在日本でもレストレスレッグス症候群を適応症とした臨床開発が進められています。

●ベーリンガーインゲルハイムについて
 ドイツのインゲルハイムに本拠を置くベーリンガーインゲルハイムグループは、世界でトップ20の製薬企業の一つで、2005年度の売上高はおよそ92億ユーロ(約1兆3,000億円)になりました。1885年の設立以来、人々の健康および保健医療の向上に寄与すべく、世界各国の市場に革新的な医薬品を送り出してきました。2005年度は医療用医薬品売上高のほぼ5分の1を投資するなど、研究・開発投資に注力しています。

 日本ベーリンガーインゲルハイムは同グループの一員として、日本で40年以上にわたる企業活動を展開してきました。グローバルな研究・開発の一翼を担う川西医薬研究所や、国内向けの生産拠点として山形工場および取手工場を擁し、呼吸器、循環器、中枢神経、消化器などの疾患領域で有用な医薬品を提供しています。

 ベーリンガーインゲルハイムについての詳細情報は:
 www.boehringer-ingelheim.com (ベーリンガーインゲルハイムグループ)
 www.boehringer-ingelheim.co.jp (日本ベーリンガーインゲルハイム)
 からご覧いただけます。


[References]
1. Trenkwalder C. et al. Sustained effects of pramipexole on mood in patients with Restless Legs Syndrome. EFNS 2006; Glasgow, UK. Poster presentation P1156. To be presented 3 September 2006. 

2. Leissner L et al. Effect of pramipexole on mood in patients with Restless Legs Syndrome. EFNS 2006; Glasgow, UK. Poster presentation P1186. To be presented 3 September 2006. 

3. Allen RP, Walters AS, Montplaisir J, Hening W, Myers A, Bell TJ, et al. Restless Legs Syndrome prevalence and impact: REST general population study. Arch Intern Med 2005; 165: 1286-1292.

4. Oertel WH et al. Daytime symptoms of Restless Legs Syndrome during pramipexole therapy. EFNS 2006; Glasgow, UK. Poster presentation P1147. To be presented 3 September 2006. 

5. Partinen M et al. Effects of pramipexole on polysomnographic measures of Restless Legs Syndrome. EFNS 2006; Glasgow, UK. Poster presentation P2129. To be presented 4 September 2006. 

6. Trenkwalder C et al. Sustained effects of individually optimised open-label pramipexole on sleep quality in Restless Legs Syndrome. EFNS 2006; Glasgow, UK. Poster presentation P2146. To be presented 4 September 2006. 

7. Stiasny-Kolster K et al. Incremental responder rates to flexibly up-titrated pramipexole in Restless Legs Syndrome. EFNS 2006; Glasgow, UK. Poster presentation P2185. To be presented 4 September 2006. 

8. Oertel WH et al. Safety of pramipexole during 52-week treatment of Restless Legs Syndrome. EFNS 2006; Glasgow, UK. Poster presentation P1191. To be presented 3 September 2006. 

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