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ニュースリリースのリリースコンテナ第一倉庫

ニュースサイトなど宛てに広く配信された、ニュースリリース(プレスリリース)、 開示情報、IPO企業情報の備忘録。 大手サイトが順次削除するリリースバックナンバーも、蓄積・無料公開していきます。 ※リリース文中の固有名詞は、発表社等の商標、登録商標です。 ※リリース文はニュースサイト等マスコミ向けに広く公開されたものですが、著作権は発表社に帰属しています。

2025'03.10.Mon
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2007'03.05.Mon

Mozillaなど3社、ウェブコンテンツの相互運用性を改善する「TouchUpWebサービス」を提供

ウェブコンテンツの相互運用性を改善する
「TouchUpWeb サービス」を開始

~特定のブラウザに依存しない
 マルチプラットフォーム・ウェブ環境の実現を目標として~


 有限責任中間法人Mozilla Japan (東京都千代田区麹町、代表理事:瀧田佐登子)、株式会社アルゴ21 (本社: 東京都中央区勝どき、代表取締役社長太田清史)、株式会社三菱総合研究所(本社: 東京都千代田区大手町、代表取締役社長: 田中將介)は、この度、ウェブコンテンツの閲覧時に、文書のレイアウトが崩れたり、コンテンツの表現が変わってしまうなど、相互運用性における問題を改善するためのシステムである「TouchUpWeb システム」を開発し、その成果を利用したサービスである「TouchUpWeb サービス」の提供を開始しました。

 「TouchUpWeb サービス」は、特定のウェブブラウザでの閲覧を前提に最適化されたウェブサイトを、オープンソースソフトウェア(OSS)の代表的なウェブブラウザである「Firefox」で正しく閲覧できるようにするための情報(「TouchUp スクリプト」)を提供するサービスです。

 2006年8月までは、準備段階としてβ版(評価版)のサービスが提供されていましたが、本年9月からは正式に、「TouchUpWeb サービス」の提供を開始いたしました。

1. TouchUpWeb サービス提供の背景と目的
 HTML やCSS、JavaScript (ECMA スクリプト)など、ウェブコンテンツを構成する部品には一定の標準仕様が定められています。しかし歴史的経緯や各ブラウザ実装上の仕様解釈の差により、ウェブブラウザによって次のような問題が生じることがあります。
 ・ 文書のレイアウトが崩れる
 ・ コンテンツの表現が変わってしまう
 ・ リストやボタンの動作が異なる
 ・ システムとして正しく動作しない
 一般的なウェブコンテンツは業界トップシェアを占める特定のウェブブラウザに特化して調整されていることが多いため、これらの問題点は、OSSブラウザの普及、ひいてはOSSデスクトップ普及に対するひとつの障害となっています。この障害を取り除くために、「TouchUpWeb サービス」の提供が計画されました。

2. TouchUpWeb システムについて
 「TouchUpWeb システム」は、OSS の代表的なウェブブラウザである「Firefox」の拡張機能として実装された「TouchUpWeb」拡張機能、および、「TouchUp」スクリプトを管理し各ブラウザに提供する「TouchUpWeb」サーバから構成されます。
 「TouchUpWeb」拡張機能を組み込んだ「Firefox」を利用して問題のあるコンテンツにアクセスした場合、ブラウザからの簡単な操作によって「TouchUpWeb」サーバに対する問合せが実行されます。そのコンテンツに対応した修正情報(「TouchUp」スクリプト)がサーバに登録してあれば、そのスクリプトがダウンロードされた後にコンテンツの修正が行われ、正しく閲覧できるようになります。
 この「TouchUpWeb システム」は、「独立行政法人情報処理推進機構」の「2005年度下期オープンソースソフトウェア活用基盤整備事業」の一環として実施された「ウェブコンテンツの相互運用性を改善するフィルタリングサーバの開発」プロジェクトにおいて、有限責任中間法人Mozilla Japan・株式会社アルゴ21・株式会社三菱総合研究所の3 社が共同で開発したシステムです。「TouchUpWeb」拡張機能および「TouchUpWeb」サーバはオープンソースソフトウェアとして公開されており、誰でも利用することが可能です。
 ソフトウェアの入手と技術的な情報は、以下の「TouchUpWeb」プロジェクトウェブサイトをご参照下さい。
 TouchUpWeb プロジェクトウェブサイト: http://www.touchupweb.org/

3. TouchUp スクリプトの開発体制について
 問題のあるコンテンツを修正する「TouchUp」スクリプトは、それぞれ問題のあるサイトや問題を生じる特有のパターンに対応して用意されます。すなわちひとつの万能な修正情報が存在するのではなく、個々の問題に対するスクリプトがデータベース化されて「TouchUpWeb」サーバに格納されています。したがって、様々な問題に対する個別の「TouchUp」スクリプトを用意する作業が求められています。
 この問題に対応するために、「TouchUpWeb プロジェクト」ではバザール型の開発体制を構築し、幅広い開発者の参加を期待しています。その準備のひとつとして、スクリプト開発者のための問題管理サーバ(「Bugzilla」)を用意しています。

 スクリプト開発者のための問題管理サーバ: http://bugzilla.touchupweb.org/

 この「Bugzilla」を利用して集められた情報は、管理者によってチェックされた後に、適宜、Mozilla Japan が運用する「TouchUpWeb」マスタサーバに集積されます。またシステムを開発した3 社自体も、今後、「TouchUp」スクリプトの増強によるデータベースの拡充作業を予定しています。


【有限責任中間法人Mozilla Japan について】
 Mozilla Japan は、オープンソースソフトウェアプロジェクトに向けた組織的、法的、そして財政的支援を提供するために設立された米国Mozilla Foundation の支部として、日本国内におけるMozilla の技術及び関連技術の普及啓蒙を目的として2004年7月に設立された非営利の法人です。

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