J.D.パワー、オートモーティブ・リソーシズ・アジアを買収
J.D.パワー・アンド・アソシエイツ、オートモーティブ・リソーシズ・アジアを買収
急成長中の中国市場で事業を拡大
CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D.パワーアジア・パシフィック(本社:東京都港区、代表取締役社長:蓮見南海男、略称:J.D.パワー)は、同社の米国本社J.D.パワー・アンド・アソシエイツがオートモーティブ・リソーシズ・アジア(ARA)を買収したことを発表した。ARAは1993年設立、アジアの自動車市場を専門とする調査機関として高い評価を受けている。一方、ザ・マグロウヒル・カンパニーズの傘下にあるJ.D.パワー・アンド・アソシエイツは、初期品質、耐久性、商品魅力度などの品質や販売店の対応に関する顧客視点の調査を実施しており、調査結果は各自動車メーカーによって活用されている。なお、買収条件は開示していない。
ARAは高い品質の市場データを自動車メーカーや部品メーカーにタイムリーに提供し、世界で最も急速に成長している中国市場やASEAN市場に参入・競合する際に役立ててもらっている。同社の調査は世界のメーカーに高く評価されており、新車購入者の行動から将来の製品需要予測まで日常的に利用されている。北京、上海、バンコクに拠点を有する。
J.D.パワー・アンド・アソシエイツの創業者、J.D.パワーIII世は「成長を続けるJ.D.パワーの中国およびアジアのネットワークにARAを迎えることを光栄に思っている」と述べている。「当社はアジア太平洋地域における市場予測でARAと緊密に協力してきた。ARAが得意とする専門領域や中国の自動車市場に関する見識や現地ならではの理解は、当社の戦略上の目標や方向を補完することができる。今後、非常に充実したサービスを顧客に提供することとなるだろう」(J.D.パワーIII世)ARAの前社長でJ.D.パワー・アンド・アソシエイツのアジア・パシフィック担当バイス・プレジデントに就任したマイケル・ダンは「ARAとJ.D.パワーは理念や能力の上で最適な組み合わせであると考え、この度J.D.パワーの傘下となることに合意した。中国市場で新たなサービスを展開できることを期待している」と述べている。
中国汽車工業協会(CAAM)の蒋雷(ジャン・レイ)副会長は「CAAMは中国の自動車産業が世界市場で急成長し成功するために、J.D.パワーと緊密に協力してきた。我々はARAの見識も高く評価してきた。提供される情報の質が一層高まり中国自動車業界に貢献してくれるものと考え、今回ARAがJ.D.パワーの傘下に入ったことを歓迎する」と話している。
上海汽車工業(集団)公司(SAIC)のフィル・マータフ取締役副社長は「中国の自動車市場の複雑で変化が速い特徴を考慮すると、業界と顧客ニーズに関する信頼できる情報が不可欠だ。ARAが傘下に入ったことにより、J.D.パワーは総合的な情報を提供できる唯一の機関として、この急速に発展している業界でユニークな存在だといえる」と述べている。
中国は2005年、自動車販売で米国、日本についで世界第3位となった。また今後7年間に世界における販売台数増加の3分の1を占めるようになると予測される。
<株式会社J.D.パワーアジア・パシフィックについて>
当社は米国J.D.パワー・アンド・アソシエイツの日本を含むアジア地域でのビジネスの拠点として1990年に設立された。自動車業界を始めコンピューター、通信関連、OA機器、サービス産業、金融など様々な業界において顧客満足に関する調査やコンサルティングを実施している。ISO9001およびプライバシーマーク取得。会社概要や提供サービスなどの詳細は当社ウェブサイトhttp://www.jdpower.co.jpまで。
<J.D.パワー・アンド・アソシエイツについて>
ザ・マグロウヒル・カンパニーズの一部門であるJ.D.パワー・アンド・アソシエイツ(本社:米国カリフォルニア州ウェストレイク・ビレッジ)は、マーケティング・リサーチ、生産・販売予測、コンサルティング、教育・トレーニングおよび顧客満足度調査を実施している国際的な情報サービス企業である。数百万人の消費者からの回答をもとに品質や顧客満足度に関する調査を毎年行なっている。ISO9001取得。
<ザ・マグロウヒル・カンパニーズについて>
1888年に設立されたザ・マグロウヒル・カンパニーズは、スタンダード&プアーズ、マグロウヒル・エデュケーション、ビジネスウィーク、J.D.パワー・アンド・アソシエイツなどを通じて金融サービス、教育、ビジネスに関する情報を提供している国際的な情報サービス企業である。世界38カ国に290カ所以上の拠点を有し、2005年の売上高は60億ドルにのぼる。詳細はウェブサイトhttp://www.mcgraw-hill.comまで。