TDK、静電気対策機能付き積層チップEMIフィルタアレイを開発
静電気対策機能付きの小型ノイズ対策部品を開発
EMIフィルタアレイにESD保護機能素子をワンチップ化
TDK株式会社(社長:上釜 健宏)は、ESD(静電気放電)対策機能付きの積層チップEMIフィルタアレイ「MEA2010LVシリーズ」を開発、2006年11月より量産を開始する予定です。本製品は、従来のEMIフィルタアレイのノイズ対策機能に加え、静電気からの回路保護機能を備えた携帯電話端末機器向けのチップ部品です。
携帯電話においては、LCDの信号ラインのノイズ対策として、EMIフィルタが多用されています。また、近年では、人体からの静電気放電(ESD)による携帯電話の誤作動を防止するため、ESD対策機能素子を搭載する必要性が高まってきました。同時に、近年の携帯電話に求められる小型化と多機能化の流れから基板上の実装スペースに制約が生じるため、各種機能を持つ部品を複合化・ワンチップ化することが解決策の一つとなってきています。これに対応し、本製品は静電気対策とノイズ対策という二つの機能をワンチップ化させた小型部品となっております。
実現にあたっては、これまでの静電気対策用部品では出せなかった高周波数領域における減衰特性に優れた新規材料を開発するとともに、内部の微細パターンを正確に形成する技術と、構造の最適化技術により、従来製品と同等の、広帯域にわたるEMI除去特性を実現しました。また用途に応じて様々なノイズ対策が行えるよう、3品種をラインナップしております。
【 主な特長 】
1.1チップで同時に4ライン分のEMIとESD対策が可能
2.2.0×1.0×0.7mmの小型形状を実現
3.耐ESD特性は接触8kVを実現
4.使用回路に応じて最適な効果を得られるよう、C容量は3品種をラインナップ(10,15,22pF)
ブレイクダウン電圧は28V
5.鉛フリー、鉛フリーはんだ実装対応、RoHS対応
【 生産・販売計画 】
●サンプル価格 : 各製品とも60円/個
●生産拠点 : TDK羽後株式会社
●生産能力 : 1000万個/月
●生産開始 : 2006年11月より
< 製品に関するお問い合わせ >
回路デバイスビジネスグループ
営業推進部 Tel.(03)5201-7229