エドワーズライフサイエンス、独自な三次元デザインの心臓弁膜症治療製品を発売
エドワーズライフサイエンス、新たな弁膜症治療製品を発売
独自の三次元デザインをもつ三尖弁専用人工弁輪
エドワーズライフサイエンス株式会社（東京都千代田区 代表：王 恵民）は、このほど心臓弁膜症治療製品「エドワーズＭＣ３人工弁輪」（エムシーキューブじんこうべんりん）を発売いたしました。
人工弁輪とは、心臓弁膜症によって逆流が生じている心臓弁の周囲（弁輪部）に縫い付けることで弁輪部を補正する医療機器です。エドワーズＭＣ３人工弁輪は、三尖弁（さんせんべん：右心房と右心室の間の弁）専用の人工弁輪で、保険償還価格は２９６，０００円です。
■主な特長
○独自の三次元デザイン
三尖弁専用として初めてその解剖学的構造に基づいて設計された人工弁輪です。三尖弁の形に合わせたデザインなので、患者さんの弁輪に掛かる負担を最小限にし、また再現性の高い弁形成術を可能にします。
○材質
コア部材にチタン合金を用いています。また、被覆布に使用しているポリエステルベロア布は、自己組織に覆われやすく、血液成分の損傷を抑えます。
○使いやすさ
人工弁輪用ハンドルを支柱部に装着することで、術中に人工弁輪をしっかりと保持することができます。また、独自のランヤード＊システムによって、支柱部やハンドルが縫合時に邪魔にならないよう人工弁輪と切り離すことが可能です。
＊ランヤード－人工弁輪と支柱部を結ぶ糸
販売名：エドワーズＭＣ３人工弁輪
医療機器承認番号：２１８００ＢＺＹ１０１７８
【 心臓弁膜症と三尖弁の治療について 】
心臓弁膜症は、４つある心臓の弁が１つないしは複数で狭窄したり閉鎖不全を起こしたりする病気です。主な外科的治療法は、人工心臓弁に置き換える「弁置換術」、人工弁輪を用いて弁輪部を補正する「弁形成術」などがあります。全世界で毎年約３０万人が心臓弁膜症による外科治療を受けているといわれています。
三尖弁は単独で悪くなることはほとんどなく、左心系の弁（大動脈弁・僧帽弁）が悪くなるとともに三尖弁の機能が低下します。しかし、三尖弁は「Ｆｏｒｇｏｔｔｅｎ ｖａｌｖｅ」（忘れられた弁）と言われるように、重篤な症状があまり現れないため、外科手術を行わない場合があります。しかしながら、三尖弁の機能低下は、長期に心臓はもちろんのこと肺機能にも悪影響を及ぼします。患者さんのＱＯＬ向上が重要視される中で、今後は積極的な三尖弁形成術の治療が期待されています。
エドワーズライフサイエンス株式会社は、米国エドワーズライフサイエンス社（ＮＹＳＥ：ＥＷ）の日本法人です。主に人工心臓弁や心機能測定用カテーテル製品を輸入販売し、血圧測定用トランスデューサーキットの国内製造を行っています。