アジア・ネットコム、NECとアジア全域の海底ケーブルシステム拡張で契約締結
NEC、アジアネットコムの海底ケーブルシステムを拡張する契約を締結
南アジアと周辺地域におけるユーザの要求に応え、帯域を倍増
東京発,2006年10月12日-この度アジアネットコム(本社:香港、アジア・ネットコム・ジャパン株式会社:東京都港区、COO:ジョン・ギャレット)とNEC(本社:東京都港区、代表取締役執行役員社長:矢野 薫)の両社は、アジア全域に渡る海底ケーブルシステムであるEACの帯域を倍増させることに合意しました。
香港、シンガポール、フィリピン、台湾にわたるEAC2リングの帯域の容量は160Gpbsに拡張される見込みで、アジアネットコムにとっては本年三度目の増設となります。前回までのアップグレードで、EACシステム北側の容量はすでに倍以上に拡張されています。
本年4月のTelegeography社の調査によれば、世界の帯域の市場は安定した帯域の供給と価格からもみられるように、回復の兆しを見せています。このことから、アジアネットコムをはじめとするネットワークオペレータは、必要に応じて波長やファイバの増設を始めています。今まで使用していなかった回線を利用しようという動きは、提供されている帯域とその需要のバランスが徐々に取れてきていることを意味しています。
アジアネットコムの社長兼CEOであるビル・バーニーは次のように述べています。
「より複雑なアプリケーションのトラヒックが海底ケーブルを通るにつれ、帯域はより安定して必要になるでしょう。この傾向は、ここ数ヶ月アジア地域でみられる安定したケーブルの供給価格をみてもお分かり頂けると思います。これこそが私たちが待ち望んでいた、業界全体の好転につながると確信しています。」
またアジアネットコムのCTOであるウィルフレッド・クワンは次のように述べています。
「海底ケーブルに対する需要は急速に高まっており、この要求に応えるためにわれわれは早急に拡張を進めています。アジア太平洋地域、さらに世界の重要な市場におけるサービス提供範囲を拡張し続けつつ、需要の高まりを見守りたい思っています。」
NECの海洋システム事業部長原田治氏は次のように述べています。
「アジアネットコムの帯域を拡張するにあたり、再度私たちをベンダとして選んで頂いたことを光栄に思っております。ブロードバンド通信を実現するために、われわれの高いDWDMの技術と性能を広範囲なプロジェクトに投入してきた結果です。今回の拡張により、アジアネットコムの競争力は非常に高まるでしょう。」
EACは韓国、日本、台湾、フィリピン、シンガポール、香港、そして間もなく中国も含む全長19,500kmのアジア内に広がる海底ケーブルシステムです。
今回の帯域の拡張は、すぐれたMPLSベースの伝送・ネットワークソリューション、Tier1のインターネットバックボーン、専用線やATM、フレームリレー等の従来のソリューションを含む、アジアネットコムの多彩なサービスや製品ポートフォリオをサポートします。
本プロジェクトは今年11月に完了が見込まれ、NECの先進的かつ実績のあるDWDM技術をベースとした製品が、海底ケーブルを終端する装置として導入される予定です。
アジア・ネットコムについて
アジア・ネットコムは、2005年と2006年の2年間に渡り、Frost&Sullivan社の"DataCommunications Service Provider of the Year"を受賞しています。アジア太平洋地域において通信インフラである、光ファイバーケーブル:EACを所有し運用しています。このケーブルシステムをベースに、企業および通信事業社にサービスを提供しているほか、現在では、北アメリカやヨーロッパ地域にも事業を展開しており、グローバル企業に対して、アジアと中国本土といった主要な都市間を直接つなげるアクセス回線も提供しております。アジア・ネットコムの詳細はWebサイトwww.asianetcom.jp をご覧ください。