長井精機、原子力・火力発電用タービンブレードの生産能力を増強
長井精機、発電用タービンブレード生産能力をさらに増強
1998年に取得した、本社工場隣接地建屋内に設置
株式会社長井精機(本社:群馬県高崎市上豊岡町561-23 社長:長井英隆)は、原子力・火力発電用タービンブレードの製造設備を2007年4月に増設いたします。既に2006年9月末から2007年3月にかけて、約1億2000万円の設備投資をしておりますが、北米や東アジア諸国等の、世界的な電力需要増大に対応するため、追加投資額約3400万円の設備増強を実施いたします。現在約7250本/月の生産能力は、増設完了後約7600本/月となる見込みです。
今回行う主な投資の内容は以下の通りです。
●OKK(大阪機工)製立型マシニングセンタ(写真)2台増設
なお、今回導入する設備は、本社工場が手狭になったため、1998年10月に取得した、本社工場隣接地(3969m2)内の建屋に設置いたします。長井精機では、1993年6月期以来、80%以上の自己資本比率(注1)を維持・継続してまいりました。隣接地取得前年は、山一證券や北海道拓殖銀行が経営破たんするなど、当時の景気見通しは悲壮感に包まれておりました。また、当時の製造業は、中国進出ブームにより、国内の工場用地購入意欲は、極めて低水準に留まっておりました。しかし、長井精機は21世紀の需要を見越し、自己資金で隣接地を購入しております。
今後も、高い自己資本比率を維持し、金融機関からの借り入れに依存することなく、需要の拡大に応じ迅速に設備投資を行います。
以上
(注1)日本国内の金融・保険業を除く資本金1000万円以上の営利法人19257社の自己資本比率平均は33%です。資本金10億円以上の法人では38.9%、資本金1億円~10億円で26.2%、資本金1億円以下で27.6%となり、資本金の額が少ないほど自己資本比率も低いという傾向があります。(出典:財務省2006年6月5日版「法人企業統計季報」)
<株式会社長井精機について>
1955年設立。創業者は1981年黄綬褒賞を受賞した長井幸三。世界的な切削加工技術を有し、原子力・火力発電用「タービンブレード」を大手重電メーカー各社に多数供給しています。「タービンブレード」とは、原子力・火力発電を行う際に、高温・高圧の水蒸気やガスなどのエネルギーを回転運動に変換するために用いられる、羽の形状をもつ部品です。高速で回転するため、非常に高い精度が求められます。また、羽の形状は発電機ごとに異なるため、通常、鍛造や鋳造による量産はできず、難削材(特殊合金)を複雑な3次元曲面に切削加工しています。