富士キメラ総研、調査資料「2006 液晶関連市場の現状と将来展望 Vol.2」を発表
『2006 液晶関連市場の現状と将来展望 Vol.2』
~ 2011年、位相差フィルム市場、面積約4億6,000万m2、約3,900億円規模と予測 ~
FPD業界は、『CRT-TV市場』を代替する供給体制が、LCD・PDP業界の再編にともない構築されつつある。また一方で、部材の安定調達・コストダウンの為に、グループ会社や自社による部材の内製化など、垂直統合化が進展しつつある。
マーケティング&コンサルテーションの株式会社富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町2-5 TEL:03-3664-5839 社長:表良吉)では、『2006 液晶関連市場の現状と将来展望 Vol.2』(A4版全351頁)をまとめた。本調査資料は、ディスプレイ関連部材の市場規模、シェア、地域別生産動向、技術開発動向を世界規模で調査・分析し、電子ディスプレイ部材市場を明らかにすることを目的とした。調査対象品目は、1)LCD関連部材・・・28品目、2)PDP関連部材・・・10品目、3)有機EL関連部材・・・8品目、4)その他ディスプレイ関連部材・・・8品目、計54品目を対象としている。
FPD市場は、各社による生産能力の強化により、ブラウン管市場の代替供給が行なわれており、PCモニタ用ブラウン管(CDT)の市場は淘汰されつつある。その一方で、TV用ブラウン管(CPT)は21in以下のローエンドクラスが、BRICs向けで需要を確保しており、急激な需要の縮小はない。またFPDの生産能力の向上は、供給過剰をもたらし、価格の下落を引き起こしている。だが、ディスプレイ面積推移は、テレビ用途、PCモニタ、携帯電話など旺盛な需要に牽引され、面積ベースでの供給量は今後も伸長が著しい。2005年、ディスプレイの総面積は6,068.1万m2(前年度比116.1%)に拡大した。2006年には、6,901.9万m2を見込み、2011年には、12,062.9万m2を予測する。
●主要ディスプレイデバイスWW市場
(※ 関連資料を参照してください。)
ディスプレイデバイス部材市場は、FPD業界の再編により大手パネルメーカーによる市場の寡占化が進んでいる。その為、今後の市場は大口顧客への長期供給、安定供給が重要となっており、スケールメリットを生かしたコストダウンも課題となっている。
位相差フィルム(補償機能付の偏光板保護フィルム)市場では、WV(ワイドビュー/富士フイルムが供給)がPCモニタの業界標準として採用されている。特に15~19inのPCモニタの90%以上に採用され、20in以上のモニタでもWVが採用されつつあり、2006年には25%を占めると見込む。また現在では、ノートPCに15.4inが60%、カーナビ/ポータブルDVDでは80%以上の採用率となっている。加えて、テレビ需要では26inまで対応が可能な、WVエクセレントエースの採用が見込まれ、2005年、位相差フィルムの市場規模は、数量ベースでは8,880万m2、金額ベースでは1,419億円の実績となった。2006年は、14,730万m2、1,987億円を見込み、2011年には45,610万m2、3,899億円と予測している。
大型バックライトユニット市場は、PCモニタ用途では市場が成熟し、パネルメーカーからのコストダウン等の要求に対応出来ずに、事業撤退したメーカーがあった。だが2005年から2006年にかけて、テレビの市場の急拡大に牽引され、直下型バックライト市場が伸長した。また近年では、LEDタイプもテレビ/PCで使用されているが、コストの問題によりハイエンドモデルやモバイルノートPCの一部に採用は留まっている。今後も大型バックライト市場は、CFLがテレビ用途を中心に拡大する傾向と予測している。2005年、大型バックライト全体市場(対角10in以上)は、約2.2億ユニット、7,544億円の実績となった。2006年は、約2.8億ユニット、9,000億円を見込む。2011年には約5.5億ユニット、1兆6,000億円と予測している。
●位相差フィルムWW市場
(※ 関連資料を参照してください。)