サカタのタネ、耐暑性・耐病性に優れたコマツナF1新品種「はっけい」の種子を発売
新品種
第53回・全日本そ菜原種審査会にて1等特別賞を受賞!
コマツナF1新品種『はっけい』の種子を発売
耐暑性、耐病性に優れ、夏の高温期栽培で葉色や形態などの見栄えがよく、多収の画期的新品種
サカタのタネでは、2007年6月1日からコマツナF1新品種『はっけい』の種子の販売を開始します。『はっけい』は、夏の高温期の栽培でも葉色は濃緑で、葉柄が太く、節間があきにくく葉が基部から出るがっしりとしたボリューム感のある見栄えのよい品種です。そのため市場性の高い青果物が多収できます。また、萎黄病※1、白さび病※2対して耐病性を持ち栽培しやすく、耐暑性、耐寒性に優れるため『はっけい』だけでの周年供給も可能です。食味は、アクやエグミが少なく、おひたしやいため物などさまざまな料理に合います。なお、『はっけい』は、試作段階で第53回・全日本そ菜原種審査会にて1等特別賞を受賞し、同時に生産者による試作の評価も非常によく、今後の当社のコマツナの主力品種として積極的に拡販していく予定です。税込希望小売価格は、2?入り缶4,305円、20m?入り袋451円、初年度販売目標額は、3,000万円です。
コマツナは、ホウレンソウと比べた場合に高温期でも栽培しやすいという理由により、夏でも出荷できる葉物野菜として普及しています。しかし、コマツナの本来の旬は冬のため、高温期のコマツナ栽培は茎が伸び気味になり、葉と葉の節間があいてしまいます。さらに葉柄部分も細くなりがちで、葉が巻き込むカッピング※3が起こりやすく、葉色も薄くなりがちになるなど、株全体の見栄えが悪くなり高品質の青果物が収穫しにくい状況があります。
今回、当社が発売するコマツナのF1新品種『はっけい』は、高温下でも茎が伸びにくく、基部から葉がまとまって抽出し、葉柄もがっしりと太く、カッピングにも強いコマツナ本来の草姿になります。また、夏場でも葉色は濃緑でテリがあります。このように『はっけい』は見栄えがよく、市場性と収量性の高いコマツナです。さらに、草姿は極めて立性で作業性に優れ、萎黄病、白さび病に対する耐病性を持ち合わせることから、栽培しやすい特長があります。同時に耐寒性にも優れ、低温期の伸長性があるため周年栽培が可能です。
『はっけい』の食味は、アクやエグミが少なくおひたしはもちろん、いため物をはじめ、ほかの食材と合わせた料理でも、合わせた食材の味を邪魔しないため、さまざまな料理に応用できます。
なお、『はっけい』は、試作段階の2002年度第53回・全日本そ菜原種審査会(2002.7.14東京都農業試験場江戸川分場にて開催)の「コマツナ(夏まき)」部門において1等特別賞を受賞しています。
※1 萎黄(いおう)病:菌類による土壌病害で、特に高温期に被害が大きくなる。葉が黄化・萎凋(いちょう)し、生育初期に感染すると株全体が枯死することもある。
※2 白さび病:菌類による病害で、特に春と秋でかつ降雨などにより湿度が高い時期に被害の大きい病害である。病徴は主として葉、時に葉柄に現れ、初め淡黄緑~黄色の斑点を生じ、やがてその中心部(葉の場合主に裏面)が白色になる。ここには胞子が形成されており、飛散して病気は広がる。
※3 カッピング:葉がカップのように丸まってしまう状態。カッピングになると出荷時の水洗などの際に、葉が破れたりするので秀品率が低下する。
□コマツナのF1新品種『はっけい』の概要
添付資料をご参照ください。
【 読者の方からのコマツナ『はっけい』に関するお問い合わせ先 】
株式会社サカタのタネ 野菜統括部 電話045-945-8802