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ニュースリリースのリリースコンテナ第一倉庫

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2024'05.20.Mon
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2006'12.28.Thu

明日葉に、骨粗鬆症ラットの骨形成を活性化し骨量を増加させる作用がある
ことを、共同研究先の岡山大学医歯薬学総合研究科グループが確認


 タカラバイオ株式会社(社長:加藤郁之進)の共同研究先である岡山大学大学院 医歯薬学総合研究科 咬合(こうごう)・口腔機能再建学分野の原哲也助教授らのグループは、骨粗鬆症を発症させたラット群に、明日葉(アシタバ)粉末を摂取させると、骨形成が活性化され骨量が増加することを確認しました。原助教授らはこれらの結果を、オーストラリアのブリズベンにて開催される国際歯科学研究会議(International Association for Dental Research)にて2006年6月30日に発表します。

 当社は、明日葉に含まれる成分が、細胞を用いた実験において骨芽細胞における骨形成蛋白(BMP-2)の産生を約10倍に増強することを発見し、2002年10月に発表しております。
 骨粗鬆症は、閉経後の女性や高齢の男性などでホルモンなどのバランスが崩れ、破骨細胞による骨分解が、骨芽細胞による骨形成よりも優位になることが主な原因と考えられています。日本では約1100万人(2000年)の骨粗鬆症患者がいると推定され、70歳以上の女性では、その4割以上が骨粗鬆症の診断基準にあてはまると報告されています。しかし、現在の骨粗鬆症の治療薬は、骨分解を抑えることによって骨量の減少を防ぐという原理のものが主流であり、進行した骨の欠失を回復するものではないので、根本的な治療法とはなりえません。したがって、骨形成成分を含有する明日葉などの摂取によって骨形成能を高めることは、骨粗鬆症の予防と治療に有効であると考えられます。

 原助教授らはまず、6週齢のメスのラットの卵巣を摘出した後、6週間にわたって低カルシウム食を与えるなどにより、実験的に骨粗鬆症を発症させました。その後、この骨粗鬆症ラットのうち1群には、対照群として引き続き低カルシウム食を与え続け、もう1群には明日葉粉末を混ぜた低カルシウム食を与えました。この条件でさらに4週間飼育した後、骨粗鬆症ラットの脛骨(けいこつ:下腿骨のうち内側の太い方の骨)の骨量や骨形成の様子などを分析したところ、明日葉を与えたラットの方が、骨の形成が盛んになり、骨形成率が対照群に比べ約1.5倍に増加していることが確認されました。原助教授らによって得られた今回の結果により、明日葉を摂食することによって実際に動物体内においても骨形成が促進されていることが明らかとなり、明日葉に含まれる有効成分が骨粗鬆症の治療薬となる可能性が示唆されました。

 当社では、今後も、明日葉の機能性食品素材としての製品開発を続けていくとともに、抗骨粗鬆症作用や抗糖尿病作用などのさまざまな生理活性に関する研究を進めてまいります。


*当資料取り扱い上の注意点
 資料中の当社の現在の計画、見通し、戦略、確信などのうち、歴史的事実でないものは、将来の業績に関する見通しであり、これらは現時点において入手可能な情報から得られた当社経営陣の判断に基づくものですが、重大なリスクや不確実性を含んでいる情報から得られた多くの仮定および考えに基づきなされたものであります。実際の業績は、さまざまな要素によりこれら予測とは大きく異なる結果となり得ることをご承知おきください。実際の業績に影響を与える要素には、経済情勢、特に消費動向、為替レートの変動、法律・行政制度の変化、競合会社の価格・製品戦略による圧力、当社の既存製品および新製品の販売力の低下、生産中断、当社の知的所有権に対する侵害、急速な技術革新、重大な訴訟における不利な判決等がありますが、業績に影響を与える要素はこれらに限定されるものではありません。


<参考資料>【 語句説明 】

●骨粗鬆症
 加齢や閉経後のエストロゲン不足が原因となり、骨密度(一定骨内のミネラル、主にカルシウムとリンの量)が減少し、骨にすが入った状態を骨粗鬆症といいます。骨粗鬆症は自覚症状のないまま進行し、やがて大腿骨頚部や脊椎などの骨折が起きやすくなります。

●明日葉
 セリ科の大型多年草で、学名をAngelica keiskeiといいます。伊豆諸島を中心とした太平洋岸に自生する日本固有の植物です。関東地方では食用に供され、特に八丈島では不老長寿の霊薬として広く用いられています。民間薬としても用いられた経緯があり、その効用には、便秘、高血圧、貧血の改善、利尿作用、疲労回復、精力増強などがあるといわれています。

●骨芽細胞
 骨の中では新しい骨形成と古くなった骨分解の新陳代謝がバランスを保ちながら絶えず行われています。骨形成を担当するのが骨芽細胞であり、骨分解を担当するのが破骨細胞です。骨芽細胞は骨の構成蛋白であるI型コラーゲンなどを合成し、血中からカルシウムとリンを取り込んで石灰化をおこすことにより骨を形成します。骨芽細胞は、骨髄中の間葉系幹細胞が分化することにより誕生しますが、加齢とともに骨芽細胞数が減少し、骨芽細胞の寿命も短くなることが知られています。BMPには骨芽細胞への分化を促進する働きがあります。

●破骨細胞
 骨組織において、骨の分解を司る細胞です。造血幹細胞由来の単球・マクロファージ系の前駆細胞から分化し、複数の細胞が融合することで多核性の成熟破骨細胞となります。骨の新陳代謝に必要な細胞ですが、加齢や閉経に伴い相対的な活性が骨芽細胞より強くなり、骨粗鬆症を引き起こされると考えられています。

●骨形成蛋白(BMP-2)
 BMP-2は、1965年カリフォルニア大学のユリスト(Urist)らによって骨組織中から発見された、強力な骨形成活性を有する蛋白質です。現在、10数種類のBMPが見つけられています。BMP-2は骨髄中の間葉系幹細胞から、骨形成を担当する骨芽細胞への分化を促進する働きをもっています。

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