忍者ブログ

ニュースリリースのリリースコンテナ第一倉庫

ニュースサイトなど宛てに広く配信された、ニュースリリース(プレスリリース)、 開示情報、IPO企業情報の備忘録。 大手サイトが順次削除するリリースバックナンバーも、蓄積・無料公開していきます。 ※リリース文中の固有名詞は、発表社等の商標、登録商標です。 ※リリース文はニュースサイト等マスコミ向けに広く公開されたものですが、著作権は発表社に帰属しています。

2024'05.08.Wed
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

2006'12.28.Thu

食品メーカー40社のR&D戦略調査を実施

R&Dの方向
 1.主力商品分野の素材開発技術・生産加工技術の深耕で市場競争力強化
 2.自社開発素材・自社加工技術を未開拓分野に応用
 3.市場の変化に迅速に対応できる組織、自社開発素材・生産加工技術を最大限に発揮できる組織を指向


 総合マーケティングビジネスの(株)富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町 代表取締役 阿部英雄03-3664-5811)は、このほど、製品ライフサイクルの短命化やライフスタイルの変化に伴う消費者ニーズの多様化などにより製品開発のスピードが要求されている食品メーカーについて調査を実施した。その結果を報告書「食品メーカーのR&D戦略調査レポート 2006」にまとめた。

 本報告書では、有力食品メーカー40社の「事業戦略」「組織体制」「研究開発費」「共同研究状況」「新商品開発事例」などに加え、各社のR&D戦略を「素材・機能研究開発」、「生産・加工技術開発」、「応用製品開発」の3つの観点から分析し、各社が保有している技術とその技術をどの製品分野へ応用しているかを明確にした。


<調査結果の概要>

 競争が激化する食品市場で、各メーカーは差別化した高付加価値製品を生み出す機能性素材、独創的な加工技術などの研究開発に注力し、積極的に先行投資を行っている。2005年度は、総売上高に比例して研究開発費が伸びた企業は22社と全体の55%を占めた。また、2006年度の研究開発費は80%以上の企業が前年度を上回ると見込まれる。消費者から持続的に支持を得るために、機能性素材の利用、食感や味など品質の向上、利便性の追求など付加価値を高める方向にあることが要因である。
 飲料系メーカーでは、緑茶飲料やコーヒー飲料、野菜飲料が好調だ。一方で、機能性飲料が伸び悩んでいるため、飲料の原料として利用する茶、野菜、水、乳酸菌に関する機能性・安全性研究に注力し、今後はこれらを活かした機能性飲料製品の拡充を目指す。畜肉系メーカーでは食肉加工技術を活かして、ピザをはじめ惣菜分野で需要を拡大している。惣菜や中食事業は今後も成長が見込めるため、安全・安心をテーマとした惣菜製品の拡充に向けた研究開発に注力していく。一方、水産系メーカーは原料価格の変動が要因となって全体的に研究開発費は縮小傾向にあるが、冷凍食品部門では増加している。各社水産物由来の機能性素材と素材の機能性解明、健康食品のみならず介護食品も視野に入れた研究開発に取り組んでいる。


1.素材・機能研究の今後の方向性

(1)主力製品分野の素材開発技術・生産加工技術の深耕で市場競争力強化
 企業間競争の激化から主力製品分野でも新製品開発の手を緩めると、すぐに競合メーカーにシェアを奪われてしまうことが多い。そのため、今後も加工技術、素材の研究成果を蓄積し、競争力のある製品を開発し収益の安定を図っていくことが必要となる。
 健康意識の高まりから、健康食品だけでなく一般加工食品においても健康機能を付加した製品が支持されるようになっている。各種食材が持つとみられる生活習慣病予防効果、美容効果などの健康機能の研究、機能性素材の開発が増加する傾向にある。また、素材の機能研究の成果を自社製品への応用だけでなく、外部メーカーへと展開する企業も増えている。しかし、食品メーカーのライフサイエンス分野の研究に関しては、開発人員や臨床開発体制が不十分なケースもあるため、大学の医学部との共同研究など産官学連携による研究開発で補完する動きが見られる。今後は各社が得意とする製品分野で素材の機能研究の成果を蓄積し、製品の付加価値向上に結び付けることが、市場で確固たる地位を築くために重要である。

(2)「美味しさ」を追求した製品開発を支援するための素材研究
 味・香り・食感・安定性・加工性・コスト面など様々な視点から製品作りに最適な食材の探索を行っている。

(3)健康を訴求した機能性素材の研究・開発
 各素材に含まれる美容や健康に関する機能性成分を研究し、「美味しさ+α」の製品開発につなげている。


2.生産・加工技術開発の今後の方向性

・食品加工技術・独自製法
  独自製法でコア事業における企業間競争を勝ち抜く(美味しさ、食感、香り、色、形状、原料品質、鮮度保持、簡便性、健康機能)

・機能性成分抽出・加工技術
  美容・健康ニーズへの対応、素材研究の成果を製品へ

・医薬品開発技術、プロバイオティクス
  バイオテクノロジーを医薬事業に応用(医療用医薬、抗体医薬、研究用試薬など)

・食の安全性に関する技術
  安全性保障技術の強化

 原料開発から自社で行い他社と差別化を図る企業が増加している。今後は、継続的に研究している素材の有用成分を、自社の加工食品や様々な用途での原料供給事業に応用するための製品加工技術の開発が活発化する。バイオテクノロジーに関しては、研究成果を事業化する段階にきており、規模としては小さいものの各社事業の拡大を図っている。食品メーカーとして取り組んできた素材や技術に関する研究成果を、研究用試薬・抗体医薬品・体外診断薬・健康食品・化粧品・機能性原料などの新たな製品分野へ応用していくと推測される。また、近年は食品の安全性確保を目的とした各種分析技術を強化している。


3.R&D部門の組織体制

 市場の変化に迅速に対応できる組織、自社素材・自社加工技術を最大限に発揮できる組織を指向している。製品ライフサイクルが短くなっていることや消費者ニーズが多様化していることに対応する、より迅速な製品開発が求められる。そのため、市場が拡大する分野の開発スタッフ増員や専門知識を有する人材採用が重要となる。また、それらを他社に先駆けて行うことが、成長市場の主導権を握るために必要である。R&D部門の業務は、事業執行部門から依頼された企画案の製品化を中心に行うことから、戦略的に研究活動を推進し事業執行部門に対して提案していくことが増加する傾向にある。
 今回3つに分類した研究開発体制(組織)の中では、機能集約型が最も多かった。機能集約型の企業でも、日本水産の食品機能科学研究所及びバイオ生産技術研究所の新設や、日本製粉の機能性科学研究室の旧「生物科学研究所」からの独立など、より専門的な研究の推進を目指した組織改革や、開発スピードの迅速化、営業・企画部門との連携強化を図る動きが見られた。

<基盤技術共有型>(4社)
 グループ企業内及び企業の各事業部内で共通する技術の研究を基盤技術研究所が取り組み、それぞれの企業及び事業部で展開する応用製品の開発を支援する。研究開発業務の効率化と各事業における製品競争力の向上が期待できる。

<事業部管轄型>(12社)
 各事業部にそれぞれ研究開発部門を設けて、事業部の戦略を反映した研究開発業務を展開する。製品分野内の競合が激しい業種や、ライフサイクルの短い分野の製品を取り扱う企業では、市場ニーズへの対応のスピードアップに繋がることから採用する企業が多い。

<機能集約型>(24社)
 基礎研究から製品化に伴う応用研究まで一貫した開発体制で展開する。コア事業への依存度が高い企業の採用が多い。事業領域の拡大を目指す企業の増加とともに、基礎研究と応用研究を明確に分業化し自社技術・素材を各事業部の製品開発に有効的に活用するシステムを採用する企業が増えている。


<調査対象>
 * 関連資料 参照

<調査方法>
 弊社専門調査員による関係企業への直接面接取材を基本に、電話ヒアリング、発表データにより補完

<調査期間>
 2006年3月~2006年5月


以上


資料タイトル:「食品メーカーのR&D戦略調査レポート 2006」
体裁 :A4判  274頁
価格 :99,000円(税込み103,950円)
調査・編集 :富士経済 大阪マーケティング本部 第三事業部
         TEL:06-6228-2020(代) FAX:06-6228-2030
発行所   :株式会社 富士経済
         〒103-0001東京都中央区日本橋小伝馬町2-5 F・Kビル
         TEL03-3664-5811 (代) FAX 03-3661-0165  e-mail: info@fuji-keizai.co.jp

この情報はホームページでもご覧いただけます。
 URL: http://www.group.fuji-keizai.co.jp/
 URL: https://www.fuji-keizai.co.jp/

PR
Post your Comment
Name:
Title:
Mail:
URL:
Color:
Comment:
pass: emoji:Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
trackback
この記事のトラックバックURL:
[2401] [2400] [2399] [2398] [2397] [2396] [2395] [2394] [2393] [2392] [2391
«  BackHOME : Next »
広告
ブログ内検索
カウンター

忍者ブログ[PR]