企業向けネットワーク事業を統合し、新たな体制をスタート
ＮＥＣインフロンティア株式会社は、７月１日付けで日本電気株式会社（以下ＮＥＣ）のＰＢＸ、ルーター等の企業向けネットワーク事業の製品開発に関わる部門と事業統合し、ＮＥＣグループの企業向けソリューション事業の一翼を担う中核会社として、新たな体制をスタートさせました。
本事業統合に先立ち、当社は、２００５年１１月２４日の取締役会において、ＮＥＣによる当社株式の公開買付けについて賛同表明を決議し、ＮＥＣを完全親会社、当社を完全子会社とする株式交換に関する覚書を締結しました。さらに、これを受けて、本年２月２８日に両社で株式交換契約書を締結、３月２４日の臨時株主総会にて承認、５月１日に株式交換を行い、完全子会社となりました。
ＮＥＣと当社は、もともと企業向けネットワークと店舗向け流通システムにおいて事業領域が重なっており、２００１年６月にキーテレホン（事業所用電話システム）とＰＯＳ端末の分野で事業統合を行いました。これにより、ＮＥＣグループにおけるキーテレホン、多機能電話機、ＰＯＳ端末等のものづくりを当社に集約し、国内、海外のＮＥＣグループに広く供給するとともに、当社独自チャンネルによる自主事業の展開にも資してきました。
しかし、その後の市場の変化は大きく、ＩＰテレフォニー化の進展により、従来は別事業領域であったＰＢＸとキーテレホンも益々接近する傾向にあります。ＮＥＣと当社は互いの力を集結することによって、重複投資の拡大を避け、経営資源の効率的な活用を図るため、この度の事業統合を決意しました。
本事業統合により、共通のプラットフォームによる、中・小規模事業所向けのキーテレホンシステムから、大規模事業所向けのＩＰ－ＰＢＸやＳＩＰサーバまでの幅広い製品ラインアップを実現します。また、ＮＧＮ（ＩＴＵ－Ｔ（国際電気通信連合の電気通信標準化部門）などが国際標準化を進めている「次世代ネットワーク」）に必須となるモバイル技術との連携や、ＷｅｂアクセスなどのＩＴ技術連携による新端末の提供、ユビキタスな企業ネットワークの構築、等への取組みを積極的に行っていきます。これらにより、２００８年度にＩＰテレフォニー分野において、国内３０％、米国１２％、豪州２０％、アジア２２％のシェアを目指すとともに、世界市場トータルで１０％のシェアを目指します。
さらに、流通分野においても、ＰＯＳ端末のブロードバンド対応や、店舗と本部システムの大規模ソリューションへの対応など、ＮＥＣのソリューション事業との一層の連携強化を進め、事業領域の拡大を目指していきます。
