フリースケール、オーディオ品質を改善するクラスDアンプ・ソリューションを発表
フリースケール、オーディオ品質を改善するクラスDアンプ・ソリューションを発表
車載および民生向けにHi-Fiオーディオを提供するクラスDアンプ
フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン株式会社(本社:東京都目黒区下目黒1-8-1、代表取締役社長: 高橋恒雄)は、従来のクラスDアンプが抱える技術的な問題を解決しHi-Fiオーディオ・システム・ソリューションを提供する、新たなクラスDアンプ FSA95601デジタル・アンプ・コントローラとMC33851出力パワー・ステージを発表しました。
このクラスDアンプは、革新的なデジタル・フィードバック技術によって、クラスDアンプの音質を比類のない高いレベルへと引き上げています。
このクラスD製品は、フリースケール・セミコンダクタの多彩なオーディオ製品ファミリを拡充し、完全なデジタル・オーディオ・ソリューションを提供します。
従来、オーディオ・システムにはクラスABアンプが使用されており、クラスDアンプは、高音質があまり重要とされないミニコンポやDVDレシーバなど、開発コスト削減に重点をおいたフォームファクタに限定されていました。
フリースケールでは、クラスDパルス幅変調(PWM)アンプの利用範囲を広げ、電力効率を50%から90%に引き上げています。
この結果、熱放散が抑えられ、より多チャンネルで充実したオーディオ環境をより小さなフォームファクタで提供できます。
フリースケールのマルチメディア・アプリケーション・ディビジョンのジェネラル・マネージャー ベラルディーノ・バラッタは、次のように述べています。
「フリースケールのオーディオ製品ファミリは、民生用および車載分野の主要メーカーで採用されています。クラスDアンプの拡充により、信号処理の前段からパワーステージの後段まで、完全なデジタル・オーディオ・ポートフォリオを提供できます。先進のデジタル・フィードバック機能を搭載したクラスDアンプにより、クラスD設計の省電力を維持したまま、機器メーカーは最高の音質を小型フォームファクタで実現することができます。」
●クラスDアンプの音質を改善
機器メーカーは、AM/FM帯域への干渉を避けるためEMIエミッション・レベルを低減させなければなりません。
また車載の電源は、エンジン・ノイズや電源を構成する部品などによる環境下ではオーディオ・アプリケーションに理想的ではありません。
フリースケールのクラスDデジタル・アンプは、これらの障害を克服するための設計を行い、かつPWMによるデジタル・フィードバック・ループを実装することで音質を改善しました。
このクラスDアンプがもたらす大幅な消費電力とコストの削減効果により、一般消費者が求める音質を実現できるようになります。
Forward Conceptsのプレジデント・アンド・テクノロジ・アナリスト Will Strauss氏は、次のように述べています。
「高い音質を実現するフル・デジタルのクラスDソリューションは、車載市場だけではなく、価格と音質が重視される民生用市場にも大きな影響をもたらすでしょう。当社の予測としては、クラスABの性能とクラスDの省電力を備えた車載向けクラスDチップ市場が 年率64パーセントで成長することでしょう。」
●フリースケール クラスDソリューションについて
フリースケールのクラスDデジタル・アンプ・ソリューションは、FSA95601デジタル・アンプ・コントローラと、MC33851出力パワー・ステージ・チップから構成されます。FSA95601は、高性能の6チャネル・クラスDデジタル・アンプ・コントローラで、最大6チャネルのPCMデジタル・オーディオ入力データを処理し、対応するパルス幅変調器(PWM)出力を生成して、外部パワー・ステージをドライブすることができます。
FSA95601は、DSP等からのデジタル信号を直接受け入れることができるため、入力段に各オーディオ・チャネル用のデジタル/アナログ・コンバータ(DAC)は不要です。
そして、不要な変換ステップを取り除いたことにより、大幅に音質を改善し、部品点数を減らすことにより、コストを削減することができます。
MC33851 2チャンネル Hブリッジパワーステージは、チャネルあたり50Wから100W(ブリッジ)を要求されるアプリケーション向けに設計されています。
FSA95601とMC33851スルーレート・コントロールの組み合わせにより音質を落とすことなくEMIを大幅に低減できます。MC33851は先進の保護機能により、アンダーボルテージ/オーバーボルテージ警告および温度警告を提供します。またターンオン/オフ時におけるポップノイズを削除する先進の機能を提供します。
●完全なオーディオ製品ラインナップ
フリースケールのデジタル・オーディオ・アプリケーション用24ビットDSPは、車載、民生用、およびプロフェッショナル・デジタル・オーディオ・プロセッシングの分野における市場プレゼンスを確立し、20年に渡って業界をリードしてきています。
FSA95601デジタル・アンプコンローラとMC33851出力パワーステージを合わせた広範囲に適用できるフリースケールのオーディオDSPプラットフォームは、オーディオ信号処理と増幅をデジタル・ソリューションで提供することができます。
●供 給
フリースケール クラスDデジタル・アンプ・ソリューションは、現在、限定した数でのサンプル出荷をしています。
量産開始は、2007年の第1四半期を予定しています。
【 フリースケール・セミコンダクタについて 】
フリースケール・セミコンダクタ・インクは、自動車用、民生用、産業用、ネットワーキングとワイヤレスマーケット向け組込み用半導体のデザインと製造の世界的リーダーです。
2004年7月にニューヨーク証券取引所に上場しています。
フリースケールは、テキサス州オースチンを本拠地に、世界30カ国以上の国で、半導体のデザイン、研究開発、製造ならびに営業活動を行っています。
フリースケールはS&P 500Rのメンバーであり、世界的な大手半導体メーカーです。
2005年度の売上高は58億ドル(USD)でした。
詳細は、http://www.freescale.comをご覧ください。
●読者からのお問い合わせ先:
テクニカルインフォメーションセンター
Tel: 0120-191014
Email:support.japan@freescale.com
