ファイザー、抗てんかん薬「ガバペン錠 200mg/300mg/400mg」の製造販売承認を取得
抗てんかん薬「ガバペン(R)錠 200mg/300mg/400mg」の製造販売承認を取得
ファイザー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:岩崎博充、資本金:648億円)は、7月26日に、抗てんかん薬「ガバペン(R)錠200mg/300mg/400mg」(一般名:ガバペンチン)の製造販売承認を取得しました。
ガバペンチンは、新しい作用機序を有する抗てんかん薬です。既存の抗てんかん薬の作用部位であるGABA(*注)およびベンゾジアゼピン受容体に対する活性がなく、作用部位が異なるため、他の抗てんかん薬との併用により相乗効果が期待できると考えられています。
臨床試験の結果、既存の抗てんかん薬では十分な効果が認められないてんかん部分発作を有する患者において、多剤併用治療による発作抑制効果が認められています。
また、体内では代謝されず、薬物代謝酵素を誘導・阻害しないため、多剤併用治療において薬物相互作用を起こしにくいことが示唆されています。
海外においてガバペンチンは、Neurontin(R)の製品名で1993年てんかんの部分発作に対する併用療法として英国、米国で承認を受けて以来、欧州、アジアを含む世界91ヵ国においててんかん治療に使用されています。
ガバペンによって、てんかん部分発作に苦しむ患者様の負担を軽減し、QOLの向上に寄与することが期待されます。
*注 GABA(Gamma-Amino Butyric Acid):抑制性神経伝達物質のγ-アミノ酪酸
●てんかんについて
てんかんは、神経疾患の中で最も有病率の高い疾患で、国内の成人てんかん患者数は約60万人と推定されます。てんかんの治療の最終目標はてんかん発作からの開放であり、抗てんかん薬によるてんかん発作の抑制が基本となります。既存の抗てんかん薬治療では、約70%フ発作のコントロールが可能とされていますが、残る約30%は、複数の抗てんかん薬を使用しても発作をコントロールできない難治性のてんかんであり、このような症例に対する治療が重要な課題となっています。
■ガバペン(R)錠 200mg/300mg/400mgの概要
【製品名】
ガバペン(R)錠 200mg (GABAPEN(R) Tablets 200mg)
ガバペン(R)錠 300mg (GABAPEN(R) Tablets 300mg)
ガバペン(R)錠 400mg (GABAPEN(R) Tablets 400mg)
【一般名】
ガバペンチン(gabapentin)
【製造販売】
ファイザー株式会社
【効能・効果】
他のてんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対する抗てんかん薬との併用療法
【用法・用量】
通常,成人にはガバペンチンとして初日1日量600mg、2日目1日量1200mgをそれぞれ3回に分割経口投与する。3日目以降は、維持量として1日量1200mg~1800mgを3回に分割経口投与する。なお,症状により適宜増減するが、1日最高投与量は2400mgまでとする。
【特 性】
1.既存の抗てんかん薬とは異なる新しい作用機序をもつ抗てんかん薬です。
2.既存の抗てんかん薬で十分な効果が認められていない部分発作を有するてんかん患者において、併用による発作抑制効果が認められています。
3.臨床薬理試験結果と薬物動態プロファイルから、他の抗てんかん薬*との相互作用は起こりにくいと考えられます。
*フェニトイン、カルバマゼピン、バルプロ酸ナトリウム、フェノバルビタール
