中部電力、マレーシア国のパーム椰子房バイオマス発電事業に参画
マレーシア国でのパーム椰子房バイオマス発電事業への参画について
~マレーシアにおける当社初のプロジェクト~
当社は、平成22年度までの5年間を「海外エネルギー事業の発展期」として位置付けており、長期かつ安定的な収益の確保を目指した「発電事業」と、収益を確保しつつCO2排出権の獲得を目指した「環境関連事業」の積極的な事業展開を行っております。
このたび、「環境関連事業」の一環として、新たにマレーシア国において、「パーム椰子房バイオマス発電事業」への参画を決定いたしました。
マレーシア国は、世界一のパーム油生産国ですが、その製造過程で発生するパーム椰子房(注)の大半が廃棄処分され、温室効果ガスであるメタンを大気中に放出しています。
本事業は、マレーシア国ボルネオ島サバ州東部に、パーム椰子房を燃料とする出力1万kWの小規模発電所を2地点開発するものです。
このパーム椰子房を燃料として有効活用する本事業は、地域の環境保全に貢献できるとともに、CDM(クリーン開発メカニズム)プロジェクトとして国連に登録済の案件であり、CO2排出権獲得が確実に期待できるものと考えています。
2地点の発電所からは、2012年までにCO2排出量約200万トンの削減が見込まれます。当社は、その全量をCO2排出権として獲得する予定です。
まず、第一地点の発電所について、2008年3月の運転開始を目途に、今年8月にも建設工事に着手する予定です。
当社は、環境への取り組みを重要な経営課題と位置付け、「中部電力グループ環境宣言」を制定し、具体的な目標を定めて環境問題に取り組んでいます。
京都メカニズムを活用する取り組みとしては、すでに、地球温暖化の防止、途上国の環境保全に資するものとして、「世界銀行炭素基金」、「日本温暖化ガス削減基金」への出資や「タイ国籾殻発電事業(A.T.バイオパワー社)」への参画などを行っています。
(注)パーム椰子房(Empty Fruit Bunch):パーム油製造過程においてパーム椰子(油椰子)から油の原料となる実房を取り除いた後の空房のこと。
以上
