日立情報、日本オラクルとシステムインテグレーション分野でBPELの技術検証を開始
日立情報が日本オラクルとシステムインテグレーション分野でBPELの技術検証を開始
異種DB環境などで稼働する業務パッケージ間のシステム連携にSOA技術を適用
株式会社日立情報システムズ(執行役社長:原 巌、本社:東京都品川区大崎、以下 日立情報)は、業務パッケージを活用したシステムインテグレーション事業分野で、日本オラクル株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:新宅正明、以下 日本オラクル)のSOA(注1)対応ミドルウェア「Oracle BPEL Process Manager」を活用した技術検証を開始し、取り扱う業務パッケージ間のSOA連携に着手します。
特に、異なる種類のDBを基盤とする業務パッケージ間の連携を中心にBPEL(注2)を適用して検証し、お客様の多様な業務環境に柔軟・迅速に対応できるシステム連携ソリューションの提供をめざします。
<技術検証の背景・経緯>
従来の中堅・中小企業では、業務特化型の個別パッケージを段階的に導入し、必要に応じて各パッケージを連携させ、企業内システム全体を構築するケースが多数を占めていました。一方で、企業を取り巻く環境変化の加速により、ビジネスプロセスの変化に企業内システムを迅速に対応させる必要性が高まっています。こうした動向のなか、環境変化に柔軟に対応できる企業情報システムを構築する解決策の一つとして、SOAが実用段階に入っています。
日立情報は、中堅・中小企業に対する豊富な業務アプリケーション開発経験を強みに、複数のパッケージとカスタムアプリケーションにより短期間でシステムを構築するベストスイートERPサービス(Best Suite ERP Service)を展開しています。今回の技術検証は、SOAに対応するXML(注3)ベースのビジネスフローエンジン「Oracle BPEL Process Manager」の活用により、日立情報が開発または取り扱う業務パッケージ間のデータ・業務プロセスを連携させ、変化と成長を続ける企業に最適なシステム基盤の開発をめざすものです。
<技術検証の内容>
今回の検証では、「Microsoft? SQL ServerTM」と「Oracle Database 10g」という異種データベースのプラットフォーム上で稼働する業務パッケージ間のシステム連携にBPELを適用します。異なる業務パッケージ間で発生する典型的な業務プロセス(受注業務など)の連携実装をはじめ、パッケージ間の業務プロセスモニタリングによる内部統制対応機能の検証、自社パッケージの内部処理プロセス制御への適用など、広範囲な技術領域でBPELの評価を実施します。
また、検証完了後は、自社パッケージ「TENSUITE(テンスイート)」や、エス・エス・ジェイ社「SuperStream」等とのシステム連携をはじめ、SOA技術適用領域の拡大と各種業務パッケージの連携ソリューション開発・拡販を展開してまいります。
(注1)SOA(Service Oriented Architecture):システムをサービスの集合として構築する手法
(注2)BPEL(Business Process Execution Language):XMLベースのビジネスプロセスワークフロー記述言語
(注3)XML(eXtensible Markup Language):ユーザが独自のタグを指定できるマークアップ言語
<日本オラクル株式会社からのエンドースメント>
日本オラクルは、日立情報システムズのOracle BPEL Process Managerを利用した業務パッケージ間連携の検証開始を歓迎します。
今回の検証は、今後のSOA実現を加速するものとなると確信しています。特に、中堅・中小企業におけるシステムを支えている多くの業務パッケージ製品においては、SOA導入をより現実的な手法で実現する一歩となるでしょう。 また、オラクルが提唱するミドルウェア製品の実装を非オラクル製品との間で連携することは、各企業が保有する現有IT資産を有効活用し、その上で新たなビジネスプロセスを構築する手法として、今後ITシステムのあり方を示すものとなります。
日本オラクルは、今後も日立情報システムズと強力なビジネスアライアンスを実施し、様々なパッケージ製品での、Oracle BPEL Process Managerの利用を促進していきます。
日本オラクル株式会社 アライアンスビジネス統括本部 常務執行役員/統括本部長 前田 浩
<製品の説明>
(1)Oracle BPEL Process Manager
日本オラクル株式会社が提供するミドルウェア製品群「Oracle Fusion Middleware」の中核製品。
異なるアプリケーション間にまたがったビジネスプロセスを作成、配備、管理できる、包括的な標準ベースのソリューションを提供。ビジネスプロセスはすべてサービス指向アーキテクチャ(SOA)の中で実行される。(BPELの標準化団体「OASIS」が提唱するBPEL、XML、XSLT、XPATH、JMS、JCA、Webサービスなどの標準技術をネイティブでサポート)
(2)TENSUITE(テンスイート)
日立情報開発の製造・卸売業向け業務パッケージ。
製造業、卸売業における豊富な導入実績により培った業務経験とノウハウをパッケージに凝縮。
製造業向け「TENSUITE for Fabrication」、卸業向け「TENSUITE for Wholesale」の2製品により、生産・販売業務にきめ細かく対応。(詳細はhttp://www.tensuite.jp/をご参照下さい)
(3)SuperStream
エス・エス・ジェイ株式会社開発の統合業務パッケージ。
企業の管理部門における業務の効率化を実現させ、企業経営に必要となる意思決定の材料を提供する製品で、「財務会計」・「人事/給与」の2つの分野の製品をラインナップ。(詳細はhttp://www.super-stream.jp/をご参照下さい)
以 上
*掲載された社名および製品名は各社の商標または登録商標です
