大王製紙、「王子製紙の北越製紙に対するTOB」に関して公取委に上申書を提出
公正取引委員会への上申書提出について
当社は、公正取引委員会に対し、8月1日(火)「王子製紙による北越製紙への敵対的TOBに関する当社の基本的見解」を提出していました。本日(18日)「王子製紙の北越製紙に対するTOBによる経営統合」が成立すれば、種々の取引分野において独占禁止法第10条に違反することから、正式に同委員会に上申書を提出しました。
上申書の骨子は次のとおりです。
1.北越製紙の主力商品である印刷・情報用紙及び白板紙について、公正取引委員会の企業結合に関するガイドラインによれば、本件 経営統合により市場において著しい競争制限が生じるので、独占禁止法に違反することは明らかである。
2.製紙業界は現状において、すでに少数の有力メーカーによる高度な寡占化・複占化が進み、閉鎖的な業界となっている。本件統合により、白板紙及び塗工紙・微塗工紙のみならず紙全体において「独占的状態」に極めて接近した寡占(複占)状態が形成されてしまう。
3.紙商品の販売及び配送を担う代理店・卸商の多くが、複数メーカーの製品販売の共通代理店であることから、その取扱いシェアの高いメーカーが代理店・卸商を実質的に支配する。本件経営統合により王子製紙が各代理店・卸商での取扱いシェアを高めることで流通に対する支配力が一層強化され、他メーカー品の販売を阻害する市場構造が更に進む。
なお、当社は業界第3位メーカーとしての立場のみならず、北越製紙等から白板紙を購入している需要家としての立場から、今回、公正取引委員会に上申書を提出したものです。
<品種別の王子製紙他のメーカー別生産シェア>
* 関連資料 参照
以上