愛知製鋼、光合成を促進し植物を活性化する「有機酸鉄錯体」生成に成功
アルカリ土壌に適用できる「鉄力あぐり」新技術を開発
愛知製鋼株式会社(本社:愛知県東海市、社長:森田章義)は、当社独自開発の酸化第一鉄(FeO)から、弱酸性から強アルカリまでの幅広い土壌条件下(pH5~9)において光合成に必要な2価鉄イオンを安定して溶出し、光合成を促進し植物を活性化する「有機酸鉄錯体(さくたい)」を生成することに成功した。この新技術により大量需要家向けの新製品「鉄力あぐりB10」(TypeB)「鉄力あぐりC10」(TypeC)を2006年10月から順次発売する。新製品の特徴は以下のとおりである。
(1) 弱酸性~強アルカリ性までの土壌(pH5~9)に使用可能なので、国内農地全般、特に弱アルカリやリン酸過多のハウス土壌、石灰質アルカリ土壌の離島などへの適用が可能である。
(2) 標準施用量0.5~1g/土壌1Lで植物に必要な2価鉄イオン(0.5mg/水1L)を6ケ月間安定して溶出持続する。シーズン1回の散布でOK。
(3) 農業資材施用ニーズ:嵩比重1、0.5~2mm丸粒により機械散布対応が可能である。
(4) 金属含有量は肥料取締法規格を満足し、繰返し使用による土壌汚染安全性を確保している。
この新技術による開発品は、すでに、不毛の石灰質アルカリ土壌での作物栽培による食糧増産やバイオマス・エネルギー生産を追求している東京大学植物鉄栄養研究グループ他、世界中の植物鉄栄養研究者から注目されており、研究対象として国内外の学会で取り上げられるようになってきた。
今後さらに、2価鉄イオンの溶出を自在にコントロールした各種の新有機酸鉄錯体の開発を進めることにより、(1)植物の成長促進・食料増産(2)可食部の鉄含有量増加による健康増進(3)アルカリ土壌での樹木栽培・砂漠の緑化・海洋への施用による海の蘇生(プランクトン増殖等)での炭酸ガス削減による地球温暖化防止、等に貢献できることを期待している。
記
◆新製品の概要:
* 関連資料 参照
お問合せ先:
愛知製鋼株式会社 鉄力あぐり事業部 電話 052-603-9172
以上