シチズン時計、小型精密CNC自動旋盤からシンコムの左主軸機を発売
主軸台移動形CNC自動旋盤
新製品「A20-VI型」左主軸機を発売
シチズン時計株式会社(社長:梅原 誠)の精機事業部は、小型精密CNC自動旋盤シリーズの新製品シンコム「A20-VI型」を、2006年12月中旬から発売します。
◆自動旋盤シンコム『A20-VI型』左主軸機
本体標準価格:606.9万円(税込)
発売日:12月中旬
月産予定台数:20台
* 上記価格は、日本国内販売価格です。
製品は本年6月に発売以降、自動車部品加工機として要求される高剛性と、φ20加工機として当社・従来価格比約60%という圧倒的なコストパフォーマンスで好評を博しているCNC自動旋盤シンコム「A20-VI型」の左主軸仕様機です。同一機種による左右両主軸対応機はNC自動旋盤として世界初となります。
従来NC自動旋盤では主軸の左右位置は固定でしたが、本製品では「右主軸機」「左主軸機」と主軸位置が異なる2機種を用意することで、工場環境に合わせた選択はもちろん、実際に使い慣れている方向の主軸タイプを選択することが可能となりました。
今後は6月発売の右主軸機同様、自動車部品の重切削向けに様々なオプションをセットにした自動車部品加工専用の特別パッケージ機を、別途用意する予定です。
なお本製品の開発・製造は、シチズン時計株式会社の連結子会社シチズンマシナリー株式会社(社長:岩崎 年男)が担当しています。
本製品は、11月1~8日の間、東京ビッグサイトで開催される「第23回日本国際工作機械見本市」に出展します。
主な特長
◆世界初の左右両主軸機対応
「右主軸機」「左主軸機」と主軸位置が異なる2機種を用意、工場環境に合わせた選択はもちろん、実際に使い慣れている方向の主軸タイプを選択することが可能となりました。ランニングコストにおいても、バイトやドリルは従来通りの右刃となっており、必要以上の予備刃具を準備いただく必要はありません。
◆圧倒的なコストパフォーマンス
当社・従来比約60%という圧倒的な価格を実現しながらも、ロータリーガイドブッシュ装置や製品回収セパレータ、自動消火装置はもちろん、NC機能でも周速一定制御や主軸変動検知、刃先R補正など、加工に必要な装置、機能を標準装備しています。
◆高剛性・高精度対応
熱膨張を考慮した左右対称(シンメトリック)の肉厚ベッドを採用し、切削中に発生する振動への減衰性を高め、相対的な熱変位量を減少させています。主軸や背面主軸においてもφ32加工機相当の高剛性構造となっており、背面加工においても重切削が可能な高剛性構造を実現しています。
また、さまざまな熱源にも着目し、熱の滞留を防ぐ攪拌式ファンを設置した密閉型構造の制御盤や、切削油タンクを密閉構造にする事で切削油からの放熱による鋳物への影響を最小限にするなど、熱変位への配慮は高精度化にもつながっています。
◆メンテナンス性、作業性への配慮
日常のグリスアップを不要にするボールネジやLMガイドなどへの集中潤滑装置、ロータリーガイドブッシュや正面・背面主軸への切削剤進入を遮断するエアーシールドの標準搭載など、メンテナンス性を配慮しています。
また、配置や角度などのレイアウトに配慮して設置した可動式操作盤を採用し、作業者によるプログラム作成やチャック力調整、実機チェックの作業負担を軽減するなど、作業性の向上にも配慮しています。
◆クイックウェッジを標準装備
シチズンがサンドビック社と共同開発した、クイックウェッジ(くし刃型刃物台専用のバイト保持用クサビ)を標準で装備しています。
クイックウェッジの特長として、
・ 1回のスクリュー操作でバイトの取付け/取外しが可能
・ スプリング内蔵でクサビを緩めてもホルダーがずり落ちない
・ ストッパーに押し当てるだけで刃先位置が自動で決まる
などがあり、サンドビック社製ショートバイトを使用することで工具交換時間を削減、生産性向上を実現します。
主な加工ワーク
自動車関連部品 及び、油空圧機器部品、医療機器部品、精密機器部品 他
主な仕様(*添付資料参照)
お問い合わせ
<製品についてのお問い合わせ先>
シチズンマシナリー株式会社
営業本部
TEL 0267-32-5901(直)
関連リンク
シチズンマシナリー株式会社 http://www.citizen-cmj.co.jp/index.html