三菱重工と仏AREVA、原子力分野での協調に合意
三菱重工業とAREVAが原子力分野での協調で合意
-東京にて覚書に署名-
三菱重工業(以下、三菱重工)とAREVA Group(以下、AREVA)は、原子力分野で協調していくことで合意し、19日東京で、三菱重工の佃社長とAREVAのロベルジョン会長が覚書に署名した。AREVAはフランスに本社を置く原子力分野で世界最大の企業グループ。
原子力発電を取り巻く現下の情勢は、「原子力ルネッサンス」とも称され、原子力発電業界全体に対して新たな挑戦機会をもたらしつつある。業界の成長及び顧客の新たな期待に応えていくためには、膨大な財務・人的な資源が必要である。これら大きな変化に直面し、三菱重工とAREVAは、両社の人的及び技術面での能力及び過去の協業の実績を踏まえ、新たな時代を開く強力なアライアンスの締結を決断した。
両社はまず、需要が期待できる第3世代の100万kW級原子力発電プラントを共同開発することに合意した。更にこの合意は、資材調達、サービス、燃料サイクル、新型炉など、他の協調可能分野も含んでいる。
AREVAのロベルジョン会長は、「このアライアンスは両社の信頼と共通のビジョンの上に成り立っている。両社は技術革新能力に優れ、地理的にも補完関係にあることから、新規プラントやアフターサービス分野で両社の顧客に対し、最高のソリューションをもたらすであろう」と語った。
三菱重工の佃社長は、「AREVAとの協調を喜ばしく思う。原子力発電分野で両社が培った技術、経験を、全世界に提供していきたい。原子力業界で高く評価されている三菱重工とAREVAの提携は、極めて自然である」と語った。
AREVAは原子力分野における全ての事業領域をカバーする世界的な有力企業。世界40カ国に生産拠点と、100を超える販売網を持つ。従業員数は約58,000人。世界各地における二酸化炭素を排出しないエネルギーの安定的な供給を通じ、次世代のための地球環境の保全に挑戦している。
三菱重工は原動機、原子力、航空宇宙などの分野を主力とする総合機械メーカー。従業員数は約33,000人。原子力分野では、加圧水型(PWR)原子力発電プラントの設計、製造からアフターサービスまでの一貫的な事業体制を持ち、国内外のPWR原子力発電プラントの安全・安定運転に貢献している。
以 上