三井物産、南ア輸送公社向けに鉄鉱石線用電気機関車32両を190億円で受注
南ア輸送公社向け機関車受注
当社は、南アフリカ共和国(南ア)国営の総合輸送公社Transnet Limited社(Transnet)向けに鉄鉱石線用電気機関車32両を受注しました。
受注金額は190億円で、更に、オプションとして追加30両(総額150億円相当)も含まれています。この電気機関車は、南ア北ケープ州に位置する、世界有数の埋蔵量を誇るSishen鉱山から積出港Saldanha港まで861kmの鉄鉱石運搬に用いられます。本機関車の主変換装置・電動機をはじめとする電気システムは東芝が担当し、車体部分は南ア現地企業であるUnion Carriage & Wagon社より調達します。
当社と東芝が、1980年代に南ア向けに納入した電気機関車(75両)は、高い信頼性・高稼働率を有しています。この実績を基に、本年2月の石炭運搬用電気機関車(110両、総額400億円)案件に続く、今回の受注となりました。
南アフリカは石炭及び鉄鉱石など重要鉱物資源で世界屈指の産出量を誇り、近年は資源高を追い風に経済成長が著しいものの、アパルトヘイト制度の廃止後、鉄道・港湾といった主要インフラ整備の老朽化が進行し、成長のボトルネックとなっています。
石炭・鉄鉱石等の世界的需要が高まり、鉄道整備の重要性が内外から強まっている状況下、南ア政府による強い指導もあり、Transnetはこの程輸送インフラ整備5カ年計画を制定の上7000億円に上る設備投資を行うことを決定し、Transnetは今後も継続的に電気機関車を調達する方針です。
南アに代表される南部アフリカ諸国は天然資源に恵まれており、資源輸送用途として鉄道整備に対する需要は大きく、当社及び東芝は今回の大型受注を機に南ア及びその他アフリカ諸国での更なる機関車受注の拡大を目指します。
南ア政府は「ブラック・エコノミック・エンパワーメント(BEE)政策」と呼ばれる、人種間の貧富の格差縮小を目指す政策を推進しています。具体的な施策として、企業株式の黒人による保有増加、資材調達においての黒人企業の優先が中心になっています。
当社は南アフリカ黒人資本と共同で設立した新会社Venus Railway Solutions (Pty)Ltdを本契約の主契約者にすることでBEE政策に対応します。
ご注意:
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