JR東海、東海道新幹線の電源設備増強工事に250億円を投入
東海道新幹線の電源設備増強について
東海道新幹線は、日本経済の動向に合わせ、ここ数年、その輸送量は堅調な伸びを示しています。今後とも日本の大動脈輸送を支え、社会への貢献を果たすために、常に輸送基盤の整備を図っていく必要があります。
今後、お客様のご利用に合わせた柔軟な列車ダイヤを編成し、安定した輸送を確保するためには、電源の安定した供給が必要であることから、電源設備の増強工事を以下のとおり実施します。
1.工事概要
(1)周波数変換変電所新設 … 1箇所(沼津)
東海道新幹線の走行には60Hzの電力が必要ですが、富士川以東では電力会社等から50Hzの電力が供給されているため、東海道新幹線では3ヶ所の周波数変換変電所(浜松町、綱島、西相模)で50Hzの電力を60Hzに変換しています。
今回電源の安定供給のため、沼津周波数変換変電所を新設することとし、同変電所では、小型軽量で省エネルギー、メンテナンスの省力化が図れる静止形周波数変換装置を採用します。
この静止形周波数変換装置は、従来から使用している回転形周波数変換装置に比べ、設置面積が約7割減、電力損失が約6割減、メンテナンス費用が約9割減になります。
(2)受電設備改良 … 1箇所(新磐田)
新磐田変電所は、当社新菊川変電所から自社送電線を経由して受電していますが、今回、電力会社より直接受電し、電源強化を図ります。
(3)電力補償装置新設 … 5箇所(清水、新菊川、安城、新枇杷島、栗東)
電車線電圧を維持するための電力補償装置を新たに設置します。
(4)既設変電所の設備改良 … 3箇所(新横浜、鴨宮、大高)
き電用変圧器の増設や、既設の電力補償装置の改良を行います。
2.工事計画
(1)工事費
250億円
(2)完成時期
平成21年春 竣工
添付資料:別紙 「電源設備増強」