三菱電機、炭酸ガス二次元レーザ加工機「NXシリーズ」を発売
最先端技術を結集した光走査方式の超高速炭酸ガスレーザ加工機
三菱炭酸ガス二次元レーザ加工機「NXシリーズ」発売のお知らせ
三菱電機株式会社(執行役社長:下村 節宏)は、レーザ加工機「MEL LASER」の新シリーズとして、超高速切断加工を実現した炭酸ガス二次元レーザ加工機「NXシリーズ ML3015NX-40CF」を2007年1月30日から発売します。
【 発売の概要 】
型名:ML3015NX-40CF
主な仕様:XY軸移動:光走査方式
Z軸移動:リニアモーター駆動
定格レーザ出力:4kW
ストローク:3200×1600×150mm
価格(税込):11,300万円
受注開始:2007年1月30日
生産台数:10台/月
納期:受注決定後3カ月
【 発売の狙い 】
二次元レーザ加工機は、金属板を特段の治工具なしに複雑な形状に切断加工できるため、自動車や電機機器などの開発や製造の現場で使われており、消費者ニーズの多様化と製品サイクルの短縮化がますます進む中、多品種小ロットの板金加工を短納期、低コストで行うことが求められています。二次元レーザ加工機には、さらなる高速化と多品種連続加工の要望が多く寄せられていますが、高速化にともなう加工精度の低下、材料の反りや波などの変形に対する追従、加工時に発生するプラズマの影響などにより、加工速度の高速化と加工時間の短縮には限界がありました。
当社は最先端技術を結集してこれら高速加工に関わる課題を解決し、超高速切断加工を実現した炭酸ガス二次元レーザ加工機の新シリーズを発売します。
【 新製品の特長 】
1.送り速度の向上により加工時間を短縮
X軸とY軸の加工送り速度を従来シリーズ比約1.5倍の毎分120m(最大)に高速化するとともに、材料の変形に対してZ軸をリニアモーター駆動による業界最高の加速度4G(最大)で倣い制御します。小穴の切断速度が厚さ1mmのステンレス薄板で従来シリーズ比約2.5倍の毎分20mに向上するなど、切断箇所への移動時間を含む薄板加工時間の短縮を実現しました。
精度は、従来シリーズ比半減の軽量な可動部と高剛性の加工機本体、および加工する形状や加工速度にあわせて機械の動作パターンを最適に制御する「Super HP制御2」により、高速加工ながらも従来シリーズ同等以上の真円度やコーナ部の形状精度を確保しています。
中厚板加工に対しても、軟鋼で22mm、アルミニウムで12mm、ステンレスで12mmの切断能力と、テーブル全域にわたり均一で安定した高速切断加工を提供します。
2.連続加工性能を向上
パレットチェンジャーを標準装備し、材料載せ替え時の段取り時間を削減します。材料の自動供給装置と組み合わせてレーザ加工・セルシステムへ拡張すれば、長時間の連続加工も可能です。異なる材料を連続して加工する場合でも、焦点位置やガス圧などの条件を制御装置がデータベースに基づき自動調整するため、段取り替えすることなく連続加工できます。
3.操作性を向上
制御装置には高速CPUと15インチの大画面タッチパネル液晶を採用し、画面インターフェースを一新するとともに、画面上でのチェック機能などの描画処理性能を向上させ、操作性を改善しました。
加工ストロークは鋼板などの定尺3,050mm×1,525mmに対し、約5%増しの3,200mm×1,600mmを確保しました。材料を載せる際の作業性を向上するとともに、特殊寸法材料の加工を可能にし、材料歩留まり向上によるランニングコスト削減にも貢献します。
※詳細は添付資料参照