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ニュースリリースのリリースコンテナ第一倉庫

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2024'11.28.Thu
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2007'04.17.Tue

NECエレクトロニクス、液晶テレビのバックライト駆動回路向けパワーMOSFETを発売

業界最高クラスの6.7mオームのオン抵抗値性能を実現し、液晶テレビの
バックライト駆動回路の構築コストを削減できるパワーMOSFETの発売について


 NECエレクトロニクスは、発熱を低減することで部品点数を最大1/8に削減でき、液晶テレビ向けのバックライト駆動回路を経済的に構築できるパワーMOSFET(金属酸化膜電界効果トランジスタ)3機種を製品化し、本日よりサンプル出荷を開始いたしました。

 電流を流す際の抵抗であるオン抵抗値(注)において業界最高クラスの性能となる6.7ミリオーム(mΩ)を実現し、MOSFET 一つあたりに流せる電流の量を増加させた今回の新製品は、液晶テレビのバックライトを駆動するインバータ回路構築用のMOSFETであり、(1)50インチ前後の画面に最適な「2SK4075」、(2)40インチから30インチの画面に最適な「2SK4076」、(3)30インチ前後の画面に最適な「2SK4077」の3機種であります。

 新製品を用いると、最終製品(セット)メーカーは、放熱用の部品を削減することや、例えば20本のバックライトに必要となるMOSFETの数を8個へと従来に比べて1/8に削減することなどができ、インバータの構成部品点数を削減することで液晶テレビの低価格化に貢献することができます。

 新製品のサンプル価格は、「2SK4075」が70円、「2SK4076」が60円、「2SK4077」が50円であります。当社では新製品を、3機種合計で月産500万個量産できる体制を既に整えており、来年度上期にはその規模を月産1,000万個まで拡大する計画であります。

 新製品の主な特長は次の通りであります。

(1)現行機種の最大約1/10の低抵抗を実現
 設計ルール0.25ミクロン(μm)のプロセス「UMOS4」を採用したことにより、SOP形状のパッケージに8本の接続端子(ピン)を搭載した、液晶テレビ用に最も普及している現行のMOSFETに比べて最大約1/10となる、6.7mΩという業界最高クラスのオン抵抗値性能を実現している。これにより、電流を流した際の発熱が低減できるため、MOSFET一つあたりに流せる電流の量を増やすことができる。

 この結果、 1)放熱のための部品を削減すること、 2)バックライトとして例えば20本の蛍光ランプを発光させる場合、8ピンのSOP型MSOFETを用いた場合に比べて、1/8となる8個でインバータ回路を構築すること、などが可能となり、部品点数を削減することで液晶テレビの低価格化に貢献できる。

(2)放熱性に優れた業界標準のパッケージ形状を採用
1) 既存の資産を有効に活用できる
 液晶テレビのバックライト用に加えて、自動車やパソコン向けに採用実績のある、業界標準の一つである「T0252」型のパッケージ形状を採用している。
 これにより、セットメーカーは既存の実装設備や周辺機器を有効に活用した生産が可能となる。

2) システムの放熱設計が容易となる
 露出させたリードフレームを用いて放熱するパッケージ形状を採用している。
 この結果、全体が樹脂で覆われた8ピンSOP型のパッケージを採用した場合に比べて放熱設計が容易となる。

(3)30インチクラスから50 インチクラスの画面まで隙間無く対応可能な品揃え
 50インチクラス、40インチから30インチ、30インチクラスという、現在最も普及しているサイズの画面に最適なバックライトを構築できるオン抵抗値の違う3種類の製品を用意している。
 これにより、顧客のシステムに最適なMOSFETを選択して用いることができる。

 近年、液晶テレビは急速に普及しており、2005年には2千万台程度だった市場規模は毎年倍増以上のペースで伸び続け、2009年には一億台を超えると予測されております(数値は当社独自調査による)。
 この液晶テレビにおいては、急速な高画質化が求められる一方で、激しい競争に起因する低価格化も避けられず、セットメーカーにおいては、高画質を維持、向上しながら部品点数を削減してコストダウンが実現できる部品を求める声が強まっております。
 当社では、このような要望に応えるため、新製品を発売することにいたしました。

 当社では、新製品が、セットメーカーの製品開発の負荷を低減し、エンドユーザーの経済的で快適な視聴環境の実現を促進するものと確信しており、今後も新機能の開発を積極的に継続する計画であります。

 新製品の主な仕様については別紙をご参照ください。


(注)オン抵抗値:
 MOSFETがオン状態で動作した場合の抵抗値のこと。抵抗が少なくなればなるほど損失を低減でき、大きな電流を流すことができる。

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