IRジャパン、宇宙・航空用のモーター制御ハイブリッド・モジュールをサンプル出荷
インターナショナル・レクティファイアー
宇宙/航空用のモーター制御ハイブリッド・モジュールをサンプル出荷
~設計プラットフォーム「iMOTION」採用、制御アルゴルズムのソフト開発不要~
パワー・マネジメント(電源管理)技術で世界をリードするインターナショナル・レクティファイアー・ジャパン(IRジャパン)株式会社(本社:東京都豊島区、江坂文秀代表取締役社長)は7日、センサなしで永久磁石モーターを制御できる宇宙/航空用の高信頼性ハイブリッド・モジュール「IRMCT3UF1」のサンプル出荷を開始しました。このモジュールには、専用のデジタル制御IC、3相のゲート駆動IC、出力パワーMOSFET6個などを内蔵しています。
IR社のモーター制御用統合設計プラットフォーム「iMOTION(TM)」(アイ・モーション)に基づいた製品で、大幅に簡素化された開発手法を採用しています。開発期間を短縮でき、しかもモーター制御システムの設計変更が容易な柔軟性を備えています。
モーター制御にDSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)やマイコンを採用し、位置センサや複雑なプログラミング作業が必要な場合と比較すると、iMOTIONプラットフォームを使うと位置センサや制御アルゴリズムのプログラミングが不要になります。この結果、モーター制御システムの設計工数を最大1人・年も節約できると見積もられています。
制御機能は出荷時に構成された制御エンジン(Motion Control Engine(TM))に内蔵されており、その制御アルゴリズムのパタメータを外部から変更可能で、多様なブラシレスDCモーターや永久磁石ACモーターを制御できます。制御パラメータを変更するための開発ソフト(iMOTION ServoDesigner(TM))を使って、特定用途向けの制御回路を容易に構築できます。このモジュールは、従来のモーター制御回路とは対照的に、大幅に簡素化されたソリューションであり、高効率化、小型化、低EMI(電磁干渉)雑音化されています。IR社の高密度実装用プラスチック・リング・フレーム・パッケージを採用し、厳しい環境条件での動作に対してMIL-STD-883のさまざまなテスト方法に従って選別しています。
入力電圧範囲は28V~48V、消費電力は12.5W、出力電力は連続500VA、インタフェースはRS232C/422で変調速度は57.6kボー、動作温度範囲は-40℃~85℃、制御ループの演算時間は11μs。パッケージは51mm×89mm×高さ12mmの34ピンMP-3T。サンプル価格は27万円(税込み)の予定です。価格は変更する可能性があります。米国の輸出規制法の対象品です。データシートと画像データはIRジャパンのホームページ(www.irf-japan.com)から入手できます。
<iMOTION(TM)について>
インターナショナル・レクティファイアー(R)社のモーター制御用統合設計プラットフォーム「iMOTION」は、開発システム、アナログ/デジタル混在チップ・セット、パワー段から構成されており、これらを組み合わせて設計すると、モーター制御回路の設計が簡素化し、短期間に開発できるため、エネルギ効率と費用対効果の優れたソリューションを迅速に市場に投入できます。制御アルゴリズムをハードウエアで実現したのが特徴で、モーション・コントロール・エンジン(Motion Control Engine(TM):MCE)と呼びます。すでにエアコン向けと洗濯機向けの製品があります。
<インターナショナル・レクティファイアー(IR(R))社について>
IR社はパワー・マネジメント(電源管理)技術のリーダーです。IR社のアナログIC、アナログ/デジタル混在IC、最先端デバイス、電源回路やモーター制御回路の部品やシステムは、コンピュータ、インバータ・モーター搭載の白物家電製品、照明器具、車載用電子機器、宇宙/航空用電子機器など幅広い分野において、機器の小型化、省エネ化、高機能化に貢献しています。本社は米国カリフォルニア州エルセグンド。
注:IR(R)、iMOTION(TM)、iMOTION ServoDesigner(TM)、Motion Control Engine(TM)は、International Rectifier Corporationの登録商標または商標です。当資料に記載されるその他の製品名の商標はそれぞれの所有者に帰属します。