日本オラクル、統合SOA基盤「Oracle SOA Suite 10g Release3」を発表
日本オラクル 統合SOA基盤「Oracle SOA Suite 10g Release3」を発表
現実解としてのSOA実践を可能にする包括的な基盤を提供
日本オラクル株式会社(本社:千代田区紀尾井町4-1、代表取締役社長:新宅 正明 以下 日本オラクル)は、SOA対応システム環境を実現する機能をパッケージ化した「Oracle SOA Suite 10g Release3」を正式発表いたします。同時に、SOAの開発を強力に支援する、SOA完全対応の開発環境「Oracle JDeveloper」製品版を無償公開します。
日本オラクルはSOA対応を強化したミドルウェア製品群「Oracle Fusion Middleware」を2005年7月より提供開始してまいりました。これは、国内外で数多くの導入実績を実現するとともに、SOAに関する貴重なノウハウや機能リクエストのフィードバックへとつながっています。こうした経験をベースとして、「Oracle SOA Suite 10g Release3」は、ワンクリック・インストール、Enterprise Service Bus(ESB)の強化、ヒューマン・ワークフロー関連機能の強化、相互運用機能の強化、および広範なSOAガバナンス機能など、SOAの展開とインストールに関する重要項目が大幅に強化されています。この中には、システムの変化対応力をさらに高めるBusiness Rules Engine や、SOA環境のセキュリティを確実に確保するWeb Services Managerも含まれています。
「Oracle Fusion Middleware」の中核となるSOA基盤製品を再統合することによって、Oracle Applications製品群はもちろんのこと、お客様の既存のシステム、さまざまなERPやISVアプリケーションおよびデータベースの間を有機的かつセキュアに連携することを可能にします。
「Oracle JDeveloper」は、SOAおよびJ2EE対応の統合開発環境です。
「Oracle SOA Suite 10g Release3」に含まれるBPELエンジン、ESBエンジン、ルール・エンジンに対する設計機能とWebサービスの開発機能、UI統合開発機能を一つの統合開発環境として提供します。この優れた開発ツールは本日よりOracle Technology Network-Japan(OTN-Japan)から無償公開されます。
◆オラクルのSOAについて
「Oracle SOA Suite」に関する情報はこちらから入手できます。
http://www.oracle.co.jp/soa/
◆「Oracle JDeveloper」について
下記のOTN-JapanのWebサイトより無償でダウンロードできます。
http://otn.oracle.co.jp/tech/java/
■「Oracle SOA Suite 10g Release3」の構成内容
「 Oracle BPEL Process Manager 」
Webサービスやビジネス・プロセスのオーケストレーションと実行が可能です。Webサービスやビジネス・プロセスを標準に基づいて素早く設計、デプロイできることは、サービス指向アーキテクチャ(SOA)を構築する上で重要な機能となります。
「 Oracle Business Activity Monitoring 」
ビジネス・プロセスのイベント単位でのモニタリング、リアルタイムな可視化を実現し、ビジネス・プロセスのボトルネックを発見、素早く改善することを可能にすることで、競合企業との競争に対抗できる強力な企業システム・プロセスの実現に貢献します。
「 Oracle Web Services Manager 」
Webサービス・オペレーションを管理するためのポリシー(アクセス・ポリシー、ロギング・ポリシー、ロード・バランシングなど)を一元的に定義でき、Webサービスを変更することなく、これらのポリシーをWebサービスにラップ可能です。また、監視の統計を収集して、サービスのクオリティ、実行時間、セキュリティ上の脅威を確認し、Webダッシュボードに表示することで、Webサービスに対する制御と可視性が向上します。
「 Oracle Business Rules Engine 」
ビジネス・ルールをアプリケーション・コードから分離させて管理および実行可能にする機能です。SOAアプリケーションやJ2EEアプリケーションから、同じルール定義を利用することによって、ビジネス・ルールの一元化とルール変更時の迅速な対応が可能になります。ビジネス・ルールは「Oracle BPEL Process Manager」から、サービスとして利用できます。
「 Oracle Enterprise Service Bus 」
サービス間の単純連結やサービスの仮想化を実現する機能です。受信したメッセージ書式の変換や、メッセージの値に応じて送信先のサービスを変更するコンテンツ・ベース・ルーティングなどの機能が実装されています。
◆ 価格と出荷時期
「Oracle SOA Suite 10g Release3」
価 格:¥6,250,000(税抜き)/Processor*
出荷日:2007年1月9日
*Processor:ハードウェアの仕様(CPU数)に応じて価格設定をするライセンスです。
● 日本オラクルについて
日本オラクル株式会社は、オラクル・コーポレーションの日本法人として1985年に設立されました。国内を拠点とした情報システム構築のためのソフトウェア製品、ソリューション、コンサルティング、サポートサービス、教育の事業を展開しています。1999年2月5日に店頭市場へ株式公開、2000年4月28日に東証一部上場。従業員数1,530名(2006年5月末現在)。
*Oracleは、米国オラクル・コーポレーション及びその子会社、関連会社の米国及びその他の国における登録商標です。その他のブランドまたは製品は、それぞれを保有する各社の商標または登録商標です。
◆「Oracle SOA Suite」発表に関する各社の取り組み(五十音順)
アクセンチュアはオラクル「Oracle SOA Suite」の提供を歓迎します。ガバナンス、セキュリティ、運用機能などの強化により、インテグレーテッドエンタープライズの実現に向けてのより強固なSOA基盤となることを期待します。
当社は、米国オラクル本社内に設立したAccenture Innovation Center for Oracleなどのグローバルワイドでの協業体制や、Accenture SOA Reference Architecture for Oracleといったアセットを活用しつつ、より多くの顧客にビジネスの革新をもたらすソリューションの提供を行っていきます。
アクセンチュア株式会社
グローバル・テクノロジー・コンサルティング パートナー 白川智之
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下CTC)は、「Oracle SOA Suite」の発表を歓迎いたします。今回の発表により、SOAの実践に必要な機能スタックが全て揃い、試験的な導入から、本格的なSOAへといった段階的なアプローチをお客様にご提案するための準備が整いました。CTCは、日本オラクルと共同で開設した検証施設、「Fusion Middleware Competency Center」での検証結果をもとに、ビジネス環境の変化にも柔軟かつ迅速に対応可能なシステムの提供を積極的に行ってまいります。
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社
取締役 兼 専務執行役員 中野 亨
株式会社協和エクシオは、「環境変化に強いシステム」をコンセプトにSOAを採用した数多くのシステム構築を行ってまいりました。変化に強いシステムを構築するためには、1. 疎結合によるシステム連携、2. 業務の可視化・業務フロー変更への柔軟性、3. ビジネスルールと業務ロジックの分離等が必要になりますが、「Oracle SOA Suite」は、1~3のそれぞれに対し1. EAI・ESB機能、2. BPM機能、3. ルールエンジンの全てを提供しており、当社で製品検証を実施した結果、 SOAベースの統合環境として非常に期待できるものと考えます。
株式会社協和エクシオ
ITソリューション事業本部 SI本部 本部長 土井 聡之
新日鉄ソリューションズは、日本オラクル様のSOA統合基盤「Oracle SOA Suite」の提供を歓迎します。企業におけるビジネスシステムのトランスフォーメーション(再編成)を実現するためのアプローチとして、SOAは、次世代システムアーキテクチャとしての重要性を増しています。SOAシステム構築において同製品群は、開発負荷削減と開発標準化促進に大きな効果をもたらします。当社では、同製品群を活用した“より柔軟なシステム”構築のための手法を、いち早く実用体系化しました。今後、当社は、SOAによるビジネスシステムのトランスフォーメーションの推進に向けた取組みを強化して参ります。
新日鉄ソリューションズ株式会社
産業ソリューション部門担当 取締役 秋元 一彦
日本HPは、「Oracle SOA Suite」の発表を歓迎します。弊社では2002年よりAdaptive Enterprise (変化適応型企業) のコンセプトの下に、企業のビジネスとITとの距離を縮めることを提唱してきました。SOAはこのコンセプトを実現するための仕組みであり、「Oracle SOA Suite」はSOAに必要とされるソフトウェア・コンポーネントを包含する、コストパフォーマンスに優れた製品だと受け止めています。日本HPでは、「Oracle BPEL Process Manager」を利用する複数のプロジェクトを実行、提案中ですが、「Oracle SOA Suite」により、より効率よく、かつより高品質に、SOAを採用したシステムを提供できるようになることを期待しています。
日本ヒューレット・パッカード株式会社
コンサルティング・インテグレーション統括本部
ソリューション戦略本部 本部長 酒井 孝雄