米AMD、エンタープライズ向けHPC専用ストリームプロセッサを発表
AMD、世界初のエンタープライズ向けHPC専用ストリームプロセッサを投入
-エンタープライズクラスのコンピューティング性能とサポートを提供する新たなストリームプロセッサを販売開始-
AMD(本社:米カリフォルニア州サニーベール、会長兼CEO:ヘクター・ルイズ)は、Supercomputing 2006において、ハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)アプリケーションに特有のハードウェア要件に対応するよう設計された世界初のHPC専用ストリームプロセッサを発表しました。ワークステーションやサーバなどの演算専用システム向けに設計されたAMD Stream Processor(TM)は、AMDの新しいシン・ハードウェア・インタフェースであるCTM(TM)インタフェースの採用により、財務分析や地震研究のマイグレーション解析、生命科学研究などの分野において大幅な性能向上を実現しています。
ストリーム・コンピューティングでは、3Dグラフィックス・アプリケーション向けに数百万個ものピクセルを演算してコンピュータ・モニタにレンダリングする動作を毎秒数百回実行する用途で普及している先進の超並列プロセッサを活用します。ストリーム・コンピューティングは、その圧倒的な処理能力を、幅広い科学、ビジネス、およびコンシューマ向けのコンピューティング・アプリケーションにおいて利用することで、驚異的な量の情報をこれまでより大幅に短時間で処理することを可能にします(1)。
AMD Stream Processorは、エンタープライズ分野におけるストリーム・コンピューティングの問題に対応するために開発された業界初の専用プロセッサです。
AMDのグラフィックス製品グループで開発されたプロフェッショナル級の技術を採用しているAMD Stream Processorは、ストリーム・コンピューティング・アプリケーション向けに1GBのGDDR3メモリをフル搭載しており、どのコンシューマ向けグラフィックスカードよりも大容量のメモリを使って設計されたPCI Expressベースのアドイン・ボードです。また、AMD Stream Processorは、HPCアプリケーションに特有のストリーム・コンピューティングの一連の問題を最も効果的に扱えるように設計された、HPCに最適化されたメモリ性能を特長としています。また、サーバ実装を視野に入れた幅広いOSサポートや、エンタープライズクラスの総合的なテクニカルサポート、3年保証(制限付き)なども提供されます。
北米においてAMD Stream Processorはすでに販売代理店で販売が開始されています。
本日、GraphStream、PANTA Systems、ラッカブル・システムズ(Rackable Systems)などの主要ハードウェア・プラットフォーム・プロバイダ各社は、新製品のストリーム・サーバを市場投入しました。これらのストリーム・サーバは、新発売のAMD Stream Processorを使用し、HPC市場とエンタープライズ市場においてエンタープライズクラスの性能を業界標準のフォームファクタで提供します。
ラッカブル・システムズのTom Barton氏(CEO)は、次のように述べています。
「AMDのストリーム・コンピューティングは、ハイパフォーマンス・コンピューティングに関する大胆で新しい方向性を示しています。AMD Stream Processorを活用することで、ラッカブル・システムズは、お客様に馴染みのあるフォームファクタで、性能を最大限に高め、コストを削減した新たなクラスのストリーム・サーバを提供する事ができます。価格性能比の向上につながる、特定用途向けプラットフォームの開発にストリーム・コンピューティングを活用する展望が開けたことを非常に嬉しく思います。」
AMDのMarty Seyer(マーティ・セイヤー、コンピュテーション製品グループ担当上級副社長)は、次のように述べています。「ストリーム・コンピューティングは、コプロセッシングとオープン・イノベーションを目指すビジョン実現に向けたAMDのTorrenza(トレンザ)イニシアティブに沿ったものです。
HPCアプリケーションには、標準的な既製のグラフィックス製品では対応しきれない特有のハードウェア要件があるとAMDは認識しており、AMD Stream Processorは、大容量メモリおよびHPC用に最適化されたメモリ性能でHPC市場のニーズに対応すべく設計されています。AMD Stream Processorは今日のストリーム・コンピューティング・アプリケーションを実行するための完璧なプラットフォームを具現化したものです。」
AMD Stream Processorに関するより詳しい情報については、http://ati.amd.comをご参照下さい。また、AMDの新しいシン・ハードウェア・インタフェースであるCTM(TM)に関する情報については、当該プレスリリースをご参照下さい。
(1)トラディショナルな処理モデルとAMD stream processorsを比較したシミュレーションに基づく。シミュレーションによると、地震研究のモデリングに用いられるKirschoff Migrationの処理が、AMD stream processors を利用した場合では、CPUを利用した場合と比較して最高で20倍の速度で完了した。
■AMDについて:
AMD(NYSE:AMD)は、コンピュータ業界、グラフィックス、家電業界向けに革新的なマイクロプロセッサ・ソリューションを提供するグローバル・プロバイダです。AMDは、世界中のコンシューマおよびビジネス分野のお客様を支援する、徹底したお客様中心主義の理念に基づくソリューションを提供します。それにより、オープンな技術革新の促進、選択肢の拡大、さらに業界の発展に向けて努力します。日本AMD株式会社は、AMDの日本法人です。
詳細については、 www.amd.com(英語)またはhttp://www.amd.co.jp(日本語)をご覧ください。
■注意事項:
「事情変更に基く免責」(Safe Harbor:セーフハーバー)条項の告知:この報道発表には、1995年米国民事証券訴訟改革法(Private Securities Litigation Reform Act of 1995)の中の「事情変更に基く免責」(Safe Harbor:セーフハーバー)条項に準拠した、今後の見通しに関する記載が含まれています。今後の見通しに関する記載事項には、通常「plans(計画する)」、「expects(期待する)」、「believes(信じる)」、「anticipates(予期する)」、「intends(意図する)」といった言葉が使われます。本プレスリリースに記載された性能、能力、市場可能性、ストリーム・コンピューティング向けのアプリケーション、処理速度の加速化、処理時間の短縮、急激な性能向上、問題解決能力の拡張とプログラムの簡易化に関する記述は、将来予測に基づく記述に該当する可能性があります。これらの将来予測に関する記述は現時点での予測に基づくものであり、リスクと不確実性を伴います。実際の業績は、法人向けのストリーム・コンピューティングの採用を促進し、ストリーム・コンピューティングのエコシステムを構築する能力、ソフトウェアやハードウェア関連の潜在的な問題やコンフリクトの可能性、新製品または新技術の開発、システム全般の性能および処理速度の加速化に関する市場の需要など、様々なリスク要因により将来予測に関する記述とは大きく異なる可能性があります。そのため、当社はそのような将来予測が実現するといういかなる保証をもすることはできません。また、当社は新たな情報や将来の出来事、その他の理由の如何にかかわらず、将来の予測に関する記述を更新もしくは訂正する義務を負うものでもありません。当社の業績に影響を与えるようなリスクや不確実性に関する追加情報、および実際の結果を将来予測に関する記述と大きく異なるものとする可能性のある他の要因に関する追加情報は、当社がカナダおよび米国の証券規制当局に提出した書類に含まれております。
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