ナショナルセミコンダクター、集積型昇降圧コンバータ付きパワーマネジメント・ユニットを発売
ナショナル セミコンダクター
世界初の集積型昇降圧コンバータ/バッテリ・チャージャ付きの
パワーマネジメント・ユニット(PMU)を発売
パワー・ルーティングおよびダイナミック電圧スケーリング機能付きの
バッテリ・チャージャを内蔵した、省スペースのマルチ出力デバイスLP3910
ポータブルメディアプレーヤのバッテリ寿命延長を実現
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社(本社:東京都江東区木場2丁目17番16号、代表取締役ユーゲン・ヘルト、資本金:42億750万円)は、デジタル・プログラミング可能なマルチ出力パワーマネジメント・ユニット(PMU)ファミリの新製品として、世界初の集積型昇降圧コンバータ付きのフレキシブルPMUを発売したと発表しました。
ナショナルは、11月14日から17日までドイツのミュンヘンで開催される展示会、Electronica にLP3910を出品します(ホールA、ブース番号:506)。
パワーマネジメント技術のリーダーであるナショナルが発売した高集積フレキシブルPMUのLP3910は、従来の降圧型コンバータに比べて機器の使用時間延長を実現できる高電流昇降圧型コンバータを内蔵しており、消費電力に敏感なポータブルメディア・アプリケーションに最適です。加えてLP3910は、ウォールアダプタまたはUSBから電力を取り込めるデュアル・ソース・バッテリ・チャージャとI2C対応デジタル・インタフェースを搭載しています。この集積型バッテリ・チャージャは、外部電源を検出後すぐにシステムで使えるようにするパワー・ルーティング機能をサポートしています。I2C対応インタフェースは、出力電圧やスイッチング・モードなどの電気特性をエンド・アプリケーションに合わせてカスタマイズできる特長があり、さまざまな出力電圧を必要とするマルチソリューションに同じデバイスを使えるフレキシビリティを提供します。
ポータブルメディアプレーヤの場合、搭載するミニ・ハードディスク・ドライブ(HDD)は通常3.3Vの電源を必要としますが、昇降圧型コンバータの採用でバッテリ使用時間延長を実現できます。ポータブルメディアプレーヤ用の電源として一般的なリチウムイオン・バッテリの動作電圧範囲は2.9Vから4.2Vです。昇降圧型コンバータは、リチウムイオン・バッテリがフル充電状態の時はHDDへの出力を降圧し、バッテリ電圧が3.3Vを下回った時は昇圧します。これにより、プレーヤの使用時間は従来の降圧型コンバータを使用する場合に比べて最大10パーセント拡大します。
LP3910は、最大96パーセントの効率を提供する降圧型レギュレータを2個内蔵しています。また、使用されるプロセッサの負荷やクロック周波数にマッチさせるため、出力電圧のリアルタイムな調整やスケーリングが可能なダイナミック電圧スケーリング機能を備えており、消費電力を最小化します。その結果、パーソナル・メディアプレーヤなどの消費電力に敏感なシステムで、バッテリ使用時間を延長することができます。
このような機能を兼備したLP3910は、ポータブルメディア・アプリケーションの設計プロセスの簡素化、消費電力低減の最大化、基板面積の低減を実現します。
LP3910 PMUの技術的特長
LP3910は、HDD内蔵ポータブルメディアプレーヤ向けに最適なプログラマブル・システムPMUで、寸法6mm×6mmの小型の48ピンLLP(R)パッケージで提供されます。LP3910は、LDO(低ドロップアウト)電圧レギュレータ2個、ダイナミック電圧スケーリング機能付きの集積型降圧型コンバータ2個、プログラマブル出力電圧機能付きで広い負荷範囲を持つ昇降圧型コンバータ1個、バッテリ管理のための4チャネル、8ビットA/Dコンバータ1個およびデュアル・ソース・リチウムイオン/ポリマー・バッテリ・チャージャ1個を内蔵しています。このチャージャは、レギュレートしたウォールアダプタやUSB電源から電力を取り込んで1セル・バッテリに充電し、バッテリ能力を維持できます。
また、フラッシュメモリやHDD非搭載製品を使用するアプリケーション向けとして、LP3910と同性能で、昇降圧型コンバータの代わりに500mA降圧型コンバータを内蔵したLP3913も提供します。
LP3910およびLP3913の詳細情報やサンプルの注文についてはそれぞれ、
http://www.national.com/pf/LP/LP3910.html 、
http://www.national.com/pf/LP/LP3913.html をご覧ください。
ナショナルのパワーマネジメント製品ラインナップ
iSuppli社の2005年度半導体市場シェア調査レポートによると、ナショナルは、電圧レギュレータICの分野においてナンバー1のサプライヤで、その市場シェアは14パーセントにのぼっています。ナショナルの革新的なパワーマネジメント製品には、クラス最高のリニア・レギュレータ(電源監視および制御、リファレンスIC)やスイッチング・コンバータ(DC/DC変換用高耐圧IC、スイッチト・キャパシタ型コンバータ、ライティング・マネジメントIC、コイル型スイッチング・コンバータ)などがあります。ナショナルはまた、各種アプリケーション用に最良のパワーマネジメント・チップを選択できるようにする、オンライン・ツールも提供しています。ナショナルのWEBENCH(R)オンライン設計ツールを使えば、回路設計と解析を行い、さらに数日以内に納品されるカスタム設計キットで試作品を製作することができます。ナショナルのパワーマネジメント製品に関する詳細情報については、 power.national.com/jpn をご覧ください。
<価格と供給>
LP3910とLP3913はすでに出荷が開始されており、1,000個一括購入時の価格はLP3910が600円、LP3913が550円です。
高解像度の製品画像は米国本社のフォト・ギャラリ、
http://www.national.com/company/pressroom/gallery/power.html で入手できます。
このニュースリリース(製品画像付き)はナショナル セミコンダクター ジャパンのウェブサイト http://www.national.com/JPN/news/item/0,4140,641,00.html でもご覧いただけます。
<商標>
LLP、WEBENCHおよびNational Semiconductorはナショナル セミコンダクター コーポレーションの登録商標です。その他のブランドおよび商標または登録商標は、各社の所有に属します。
ナショナル セミコンダクター コーポレーションは、付加価値の高いアナログ・デバイスやサブシステムを創造し、世界の市場をリードするアナログ企業です。ナショナルはパワーマネジメントIC、ディスプレイ・ドライバ、オーディオ・アンプ/オペアンプ、インタフェース製品およびデータ・コンバージョン・ソリューションを提供しています。主要アナログ市場はワイヤレス・ハンドセット、ディスプレイおよび医療、自動車、産業用、計測/測定向けアプリケーションなどの広範なエレクトロニクス機器です。本社はカリフォルニア州サンタクララで、2006年5月28日に終了した2006会計年度の売上高は21億6,000万ドルでした。
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社(資本金 42億750万円)は、ナショナル セミコンダクター コーポレーションの全額出資の日本法人で、各種半導体、集積回路(IC)の輸入、販売を行っています。本社は東京で、大阪に支社を持っています。設立は1969年11月、従業員数は約130名です。
ウェブサイト・アドレス:
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社: http://www.national.com/JPN/
米国本社: http://www.national.com/
その他からのお問い合わせ先
TEL: 03-5639-7300(大代表)
E-Mail: jpn.feedback@nsc.com