エーシーニールセン、「年齢」に対する意識調査結果を発表
世界的にみて消費者は若返り傾向
しかし広告は若さを強調しすぎていると感じている
2006年11月17日:現代を生きる人たちは昔の人と比べて若々しいという認識は世界共通のようです。世界最大の市場調査会社であるエーシーニールセン(日本本社:港区六本木、代表取締役社長:マンゴ・ギルクリスト)のインターネット調査の結果、世界の消費者60%が「現在の40代の人は昔と違いまだ30代のようだ」と回答しています。また、50%以上の人が「現在の30代の人は昔と違いまだ20代のようだ」、「現在の60代の人は昔と違いまだ中年のようだ」と回答しています。この調査は2006年5月末から6月初めに世界41カ国の消費者2万2780人に対して行った意識調査です。6ヶ月ごとにインターネットで、経済・雇用状況などの景況感、消費意欲やお金の使途希望、世事での関心事・懸念材料などの消費者心理を追跡しています。
日本人の若返り意識が特に強い
年齢に対する意識調査の結果、世界の半数以上の消費者が現代の人は昔の人と比べて10歳くらい若返っていると感じています。その傾向はアジアやヨーロッパで強く、42カ国をランキング別に見た場合、トップ10圏内にはアジアとヨーロッパの国が数多く並ぶという結果が見られました(表1、2、3)。
41カ国のなかでも、日本人の若返りに対する意識は最も高く、回答者の70%以上が各項目で現代の人は昔の人より若いと答えています。ランク別にみた場合、どの項目でも日本がトップ3に入っています。
一世代前の人たちと比べて寿命が延び、老年期と呼ばれていた時代が昔よりも長い状態にあります。現代社会では医療の発展等の影響もあり、良い健康状態を保ち精力的に活動できる60代が増えています。また一方、若年成人は昔と比べて時間をかけて成長している傾向がみられます。例えば、高等教育を受けるために学生でいる期間が長くなったことや、成人をすぎても親の家で生活していといった具合です。
ヤングアダルト、中年、シニアといった世代の枠組みに対する見かたが変わってきています。またこの変化に応じて、昔とは違った生活スタイルや生活行動が出てくるのは当然です。固定観念が崩された現在で、サービスやものを提供する企業側には、彼らのターゲットとなる市場への新しいアプローチ方法が必要となってきます。しかし、このような現状にもかかわらず、企業側が提供する広告イメージは若さを強調することにとらわれ過ぎているのではないかと、世界の消費者の約80%が感じています。
* 関連資料 参照
・表1 現在の30代の人は、昔と違いまだ20代のように思う
はいの回答率が高かった国:トップ10
・表2 現在の40代の人は、昔と違いまだ30代のように思う
はいの回答率が高かった国:トップ10
・表3 現在の60代の人は、昔と違いまだ中年のように思う
はいの回答率が高かった国:トップ10
エーシーニールセンについて:
エーシーニールセンは、VNU社のメンバーとして、100カ国以上で一般消費財やサービス産業向けに市場調査、情報および分析サービスを提供している世界で最大の市場調査会社です。独自の製品、分析ツール、また専門的なサービスを通じて、顧客の新規事業機会の見出し、またより収益性の高いマーケティング・営業活動のための支援をしています。詳しい情報は、ホームページをご覧下さい。 http://jp.acnielsen.com