旭硝子、フッ素樹脂「フルオン ETFE」の生産能力増強で約25億円投資
フッ素樹脂「フルオン(R)ETFE」の生産能力増強を決定
旭硝子株式会社(本社:東京、社長:門松正宏)は、主に電線被覆材やフィルム原料として使われるフッ素樹脂ETFEの生産能力増強を決定しました。今回の増産は、当社鹿島工場(茨城県神栖市)で行い、投資金額は約25億円、生産開始は2008年第1四半期の予定です。
当社は、2005年から3年間の中期経営計画“JIKKO-2007”において、フッ素・スペシャリティ事業を化学品カンパニーの成長事業と位置づけ、当社の強みを活かせる製品群への注力を図ることとしています。フッ素樹脂ETFEについては、2005年に鹿島工場での増産を行い、2007年上期には旭硝子フロロポリマーズUK(英国ランカシャー州)での増産を予定しており、今回鹿島工場で設備増強を実施することで、当社の生産能力は、今中期経営計画以前と比較してほぼ2倍となります。
「フルオン(R)ETFE」(エチレンとテトラフルオロエチレンの共重合体)は当社が1975年に世界で初めて商業生産を開始した高機能フッ素樹脂で、(1)熱可塑性のため成形加工が容易である (2)耐薬品性に優れている (3)極めて高い電気絶縁性を持っている (4)紫外線に強く10年以上の屋外使用に耐えうる、などの特徴から、自動車・航空機・ロボットなどに使用される電線の被覆材や液体輸送チューブ、農業用ハウスをはじめとする膜構造物のフィルムなどに使われています。近年、自動車・航空機・家電向け耐熱電線被覆材などの需要が急増し、需給が極めて逼迫していることから、今般増設することとしました。
当社は現在ETFE世界全需要の50%超を製造・販売しています。今後もETFE需要は年率10%超で増加すると予想されており、需要増に対応すべく引き続き生産能力を増強していきます。
以 上