日立化成、茨城県神栖市に光学シート用表面保護フィルムの新工場建設で約25億円投資
光学シート用表面保護フィルムの新工場を建設
-2007年7月から生産能力を40%増強へ-
日立化成工業株式会社(本社:東京、執行役社長:長瀬寧次、資本金:154 億円)は、光学シート用表面保護フィルムのさらなる事業拡大を図るため、今般約25億円を投じ、山崎事業所(鹿島)<茨城県神栖市>に新工場を建設します。これにより、同製品の生産能力を2007年7月までに約40%増強します。
当社では1967年に粘着フィルム事業を開始し、自動車保護用、電子部品用途等、さまざまな分野に展開してきました。最近では、基材となるフィルム、粘着剤を自社開発することにより高品質と低価格を両立した、液晶ディスプレイに使用される各種光学シートの表面保護フィルムが、ディスプレイ市場の拡大を背景に伸長し、同事業の成長を牽引しています。
当社の光学シート用表面保護フィルム「ヒタレックス」は、熱膨張係数の小さいポリプロピレンフィルム上に接着剤を塗工したもので、搬送時や打ち抜き加工時における汚れや傷から光学シートを守るために用いられます。表面に微細な凹凸のある光学シートにも確実に貼り付く優れた粘着力を有しながらも、粘着力の経時変化が非常に少なく、容易に剥離することができます。また、材料樹脂の設計等に工夫を施すことで、「フィッシュアイ」(透明または半透明の魚目のような粒子がフィルムに残る現象)を大幅に削減しており、光学シートの外観検査を容易にしています。
当社は、液晶テレビ向けを中心に今後一層の需要拡大が予想される光学シート用表面保護フィルムへの引き合いに着実に対応し、売上拡大に繋げると共に、顧客へのさらなる安定供給のため、山崎事業所(鹿島)に新工場の建設を決定しました。これにより、現在、本製品を製造する五所宮事業所<茨城県筑西市>との2製造拠点体制を確立し、現行の光学シート表面保護用途の販売を強化するとともに、多様なディスプレイ用途にも積極的に展開してまいります。
〔新工場建設の概要〕
設置場所 茨城県神栖市砂山5-1〔当社山崎事業所(鹿島)内〕
建屋床面積 総床面積3,560m2
完成予定時期 2007年5月
稼動開始予定 2007年7月
設備投資額 約25億円
以上