パナソニックモバイル、端末・方式開発の効率化へ時空間伝送路模擬システムを開発
時空間伝送路模擬システムを開発
3.9G以降の次世代移動通信方式の開発を加速
【要旨】パナソニックモバイルコミュニケーションズ株式会社(横浜市、社長:櫛木好明)は、当社の次世代移動通信開発活動の一環として「時空間伝送路模擬システム」を開発、3.9G以降の移動通信方式(3GLTE[1]/IMT- Systems Beyond 2000[2])に向けた端末・方式開発を加速いたします。
【効果】本システムは、次世代移動通信方式であるMIMO通信方式[3]やマルチホップ通信方式[4]の実際の電波空間を容易に机上で再現でき、受信信号の解析および方式検討が行えるため、端末あるいは方式開発の大幅な効率化を実現します。
【特長】今回開発した時空間伝送路模擬システムの特長は以下の通りです。
1. 周波数範囲や信号帯域*を限定しないため、さまざまな電波空間を再現可能
2. アンテナ数、アンテナ構成のパラメータ変更にも柔軟に対応
3. 方式開発段階から、端末実機評価レベルのシミュレーションが可能
4. 現行の標準モデルから、実際の時空間の複雑な環境条件までも模擬できる自由度の高い時空間の再現が可能
* 信号帯域の最大値は100MHz、周波数範囲は0.8から5.3GHz
【内容】本システムは主に以下の技術によって実現しています。
(1) 広帯域位相補償技術[5]
(2) 光2.8Gbps通信によるアンテナ素子マトリックススイッチ技術[6]
(3) 信号送受方位重み付け技術[7]
(4) 3次元画像による直感的、視覚的な現象解析技術
【従来例】従来、MIMO 等の方式開発を行うためには、最初にシミュレーションレベルで開発・評価を行い、実際の評価・検証・パラメータ調整は装置を試作し、実際のフィールド実験を行うまで待たなくてはなりませんでした。
【特許】国内6件(出願中を含む)
【備考】ITU Telecom World2006(香港、2006年12月4日~8日)に出展します。
※ [1]~[7]は別紙の「用語の説明」を参照して下さい。