東洋ネットワークシステムズ、企業向け高速PLCモデムを発売
東洋ネットワークシステムズが企業向け高速PLCモデムを発売
NECおよびNECネッツエスアイが、導入コンサルティングからネットワーク設計・システム構築を担当
東洋ネットワークシステムズ株式会社(本社:神奈川県川崎市幸区、代表取締役社長:鈴木 義教、以下、東洋ネットワークシステムズ:NECネッツエスアイ子会社)は、このたび総務省から企業向け高速PLC(※1)モデムの型式指定を受け、「TOYONETz PLCモデム PL3-CPE-XEシリーズ」の名称で本日販売活動を開始いたしました。新製品はオープン価格であり、今月18日の出荷開始を予定しております。
また東洋ネットワークシステムズでは、組込用PLCモジュールなどのOEM供給も予定しております。同社ではこれらを含めた高速PLCモデムの出荷台数を今後3年間で20万台と見込んでおります。
尚、新製品を活用したネットワーク設計・システム構築をNEC(本社:東京都港区、代表取締役執行役員社長:矢野 薫)およびNECネッツエスアイ株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:山本 正彦、以下:NECネッツエスアイ)が、来年から開始いたします。
<TOYONETz PLCモデムの特長>
●OFDM(※2)変調技術を用い、最大伝送速度200Mbps(※3)を実現
●リピート機能(※4)により、広いエリアでの伝送が可能
●QoS(※5)機能(8レベルのプライオリティ制御)により、高品質な通信を確保
●ネットワークID機能により、特定のモデム間だけの通信が可能
●VLAN(※6)機能により、PLCモデムの物理的な位置を気にせずにネットワークを構築・変更可能
●3DES(※7)方式による暗号化通信を採用し、強固なセキュリティを実現
●IGMP Snooping(※8)機能による、IPマルチキャスト(※9)のトラフィック制御が可能
●SNMP※10によるネットワーク管理機能搭載(オプション)
●伝送速度の確認や、QoS、ネットワークIDなどの設定・変更は、Webブラウザ上で可能
<企業向け高速PLCモデム活用の考え方>
(1)高速PLCモデムの企業向け利用には、現在、オフィス内で利用されている有線LANや無線LANに代わる手段というよりも、これら従来のLAN配線方式では敷設しにくい諸事情を効率的に解決する手段として利用することを想定しています。
(2)オフィス内で高速PLCモデムを活用するにあたり、電源コンセントがあれば自由にどこでも利用可能という訳ではありません。一般家庭向けとは異なり、実際の大きなビル内での電気配線には、電源トランス、分電盤、ブレーカなどが散在しており、これらはPLC通信を阻害する大きな要因となります。そのため、導入にあたっては、専門のシステムエンジニアが事前に電気配線系統やノイズ源となりうる電気機器の有無をチェックして、利用範囲を見極めるとともに、分電盤やブレーカ間のPLC信号のバイパスや、PLC利用距離を延長する中継設定、既設社内LANと接続するためのVLAN設定、セキュリティ条件設定など、様々な手段を講じることが必須となります。
NECおよびNECネッツエスアイでは、高速PLCモデムを活用した企業でのシステム導入にあたり、コンサルティングからネットワーク設計・システム構築まで、ワンストップサービスとしてシステムを提供してまいります。
なお、本PLCモデムはトリプルプレイ×トリプルワイヤリング(※11)をコンセプトとした企業向け活用ソリューションとして、2006年12月6日から8日まで東京ビッグサイトで開催される『C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2006』に出展いたします。
新製品のスペック、接続イメージ等は別紙をご参照下さい。
以 上
(※1)PLC:Power Line Communications(高速電力線通信)
電力線を通信回線として利用する技術
(※2)OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing(直交波周波数分割多重)
地上波デジタル放送、IEEE 802.11aなどの無線LAN、電力線モデムなどに用いられる変調方式
(※3)最大伝送速度200Mbps
上り・下りを合わせた通信速度で、理論上の最大通信速度。通信速度は、ネットワーク環境、電力線の状況(距離、分岐など)、その他の影響を受ける
(※4)リピート機能
PLCモデムがリレー方式でデータ通信することができ、また、通信経路を複数確保することで、耐 障害性を高めると共に距離を伸ばせる
(※5)QoS:Quality of Service
ネットワーク上において、特定の通信のための帯域を確保し、一定の通信速度を保証する技術
(※6)VLAN:Virtual LAN
企業内ネットワークおいて、物理的な端末接続形態とは別に、仮想的なグループを設定すること
(※7)3DES:3 Data Encryption Standard
IBM社によって開発された秘密鍵暗号化方式
(※8)IGMP Snooping:Internet Group Management Protocol Snooping
IGMPメッセージを見て、マルチキャストを受信するホストが存在する場合のみマルチキャストデータを送信する機能
(※9)IPマルチキャスト
IPネットワークで使用される通信は、通常ユニキャストと呼ばれる1:1の通信だが、マルチキャストアドレスと呼ばれるグループアドレスを使うことにより、データを同一グループに属する複数の相手に送信できる
(※10)SNMP:Simple Network Management Protocol
IPネットワークにおいて、ネットワークに接続された機器を監視・制御するプロトコル
(※11)トリプルプレイ×トリプルワイヤリング
有線LAN、無線LANに加え、PLCを第三のワイヤリング技術と位置づけ、それぞれを適材適所に活用して、QoS、セキュリティ(認証など)を加味したネットワークを提供し、トリプルプレイ(音声、映像、データ)の快適なシステムを提供すること
■本件に関するお客様からのお問い合わせ先
東洋ネットワークシステムズ株式会社(URL:http://www.t-ns.co.jp/)
パブリックシステム事業部 営業部
TEL:044-542-6711 / FAX:044-542-6755
E-mail:inquiry-since5ps@t-ns.co.jp
NECネッツエスアイ株式会社
SI&サービス事業本部 事業企画室 ソリューションマーケティング部
TEL:(03)5463-3750 / FAX:(03)5463-3820
E-mail:si-cafe@nesic.com
企画部 コーポレートコミュニケーション室
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