ノーテルと東芝、総務省のモバイルWiMAXの実証実験に機器を提供
ノーテルと東芝、総務省 東北総合通信局のモバイルWiMAXの実証実験に機器を提供
ノーテルネットワークス株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:ニック・ブルーデンヒル、連絡先:03-5740-1300、以下 ノーテル) は本日、株式会社東芝(以下、東芝)と共同で、総務省東北総合通信局のモバイルWiMAX (注1)の実証実験に参加することを発表しました。
この実験事業は今年から来年にかけて宮城県石巻市内において実施される予定です。
同実験は、今後の利用が見込まれる2.5GHz帯を使い、国際標準IEEE 802.16e-2005に準拠したノーテルのWiMAXソリューションを採用します。今回の実験で、ノーテルは、モバイルWiMAXソリューションを提供し、今後のブロードバンド環境整備のために地域を問わずモバイルWiMAX技術の利用が有効であることを実証していきます。
本実証実験において、ノーテルはモバイルWiMAX基地局と端末装置を東芝に提供し、東芝がシステムインテグレーションおよびフィールド試験を行います。
基地局は実証実験エリア内の公共施設に設置されます。そして周囲の多様な地理的条件を利用して、スループットやカバレッジ、遅延等のパフォーマンス変動調査や、アプリケーション動作の検証等を実施します。
ノーテルネットワークス株式会社 代表取締役社長 ニック・ブルーデンヒルは次のように語っています。「ノーテルは、ワイヤレス業界の先進的ベンダーとして、WiMAXにおける多くの技術、実績を持つほか、その技術の普及・促進に努めています。
今回、総務省東北総合通信局が行う実証実験に参加し、WiMAX技術を通じて地域を問わずブロードバンド環境を整備するための一助となれることを大変に誇りに思います。」
ノーテルのWiMAXソリューションについて
ノーテルのモバイルWiMAXソリューションは、WiMAXの基幹技術であるOFDM-MIMOをベースにした高度な伝送・アンテナ技術により、従来の第3世代携帯電話網に比べて約3~4倍の高速・広帯域を実現します。これにより、ユーザーに対し、より速く、コスト効率の良いデータや音声、さらに高画質の映像サービスの提供にも適したソリューションを提供しています。ノーテルは、モバイルWiMAXソリューションの初期リリースからOFDM-MIMOを提供する予定です。また固定およびモバイルWiMAXの両方に対応し、コア・ネットワークから基地局、WiMAX端末に至るまで、エンド・ツー・エンド で提供できる数少ないベンダーの一つです。
ノーテルは、業界主導でワイヤレス製品の相互接続や認証を行うWiMAXフォーラムの会員として活動するとともに、7年にわたってWiMAXの基幹技術であるMIMO (注2)やOFDM (注3)等の研究・開発に携わり、WiMAX標準規格に採用された多数の特許技術を取得してきました。 また、全世界において、CDMA、GSM、UMTS、WiFi メッシュ等の、多くのワイヤレスシステム導入実績を持っており、WiMAXの分野では台湾、ドイツ、カナダ、ギリシャ、ロシア、メキシコなどでの実証実験による豊富な経験を活用しています。最近では、台北市においてセンター・オブ・エクセレンス・フォー・デバイスを開設し、主にWiMAX関連部品として、USB機器、PCMCIAカード、ホームゲートウェイ、ポータブルPC、PDAなどの開発を行うことを発表しました。
また、主要な業界のリーダーならびにサプライヤーとの広範な協力関係を活用して、WiMAXエコシステムの形成に貢献しており、今後も発展させる予定です。
【用語解説】
モバイルWiMAX (注1)
ワイヤレスブロードバンドを実現する新たな無線アクセス技術。IEEE802.16e-2005に準拠しており、WiMAXフォーラムでシステムプロファイルが定義されている。
IEEE802.16d-2004に準拠した固定WiMAXが、固定アクセスやノマディックアクセスに用いられるのに対し、モバイルWiMAXではモビリティをサポートしており、携帯電話のような広域サービスが可能なほか、移動中でも高速な数メガビット/秒で通信を持続することができる。国内の通信事業者においても活発に実証実験が行われている。
MIMO (Multiple Input Multiple Output) (注2)
複数のアンテナを組み合わせることにより、スループットやカバレッジ等のパフォーマンスを向上する無線通信技術。限られた帯域幅の中で、複数のアンテナより異なる内容の電波を発信することで、より多くのデータを送受信することが可能となる。MIMOはAAS等の他のアンテナ技術と比較して、同じパフォーマンスを3分の1のコストで実現することが出来る。
OFDM (Orthogonal Frequency Division Multiplexing) (注3)
地上波デジタル放送、IEEE 802.11aなどの無線LAN、電力線モデムなどの伝送方式に採用されているデジタル変調方式。複数の搬送波を一部重なりあいながらも互いに干渉することなく密に並べることができることから、狭い周波数の範囲を効率的に利用した広帯域伝送を実現し、周波数の利用効率を上げている。
ノーテルについて
Nortelは、通信技術分野のリーダーとして、グローバルビジネスの強化・促進、機密情報のセキュリティ保護に努め、人々の生活をより豊かにしています。通信事業者と企業の双方に向けたNortelの次世代技術は、ネットワークの簡素化により、アクセスおよびコア・ネットワークの接続、マルチメディアやビジネスに必要不可欠なアプリケーションへの対応、効率性やスピードならびにパフォーマンスの向上における障害の削減を行い、情報と人々を結びつけています。Nortelは、世界150ヵ国以上で活動を展開しています。詳細な情報に関しては、http://www.nortel.com をご覧下さい。また当社に関する最新のニュースは、http://www.nortel.com/news でご覧いただけます。
* Nortel、Nortelロゴ、グローブマークは Nortelの商標です。