東芝、中国に真空バルブの製造・販売拠点を設置
中国における真空バルブ製造・販売拠点の設置について
広州白雲電気集団の子会社を買収
当社は、広州白雲電気集団有限公司(以下、「広州白雲電気集団」)が出資し設立した中国・遼寧省錦州市の真空バルブの製造・販売会社の株式の60%を取得し、合弁会社化することで、同社と合意しました。また、当社は、合弁会社と技術提携や商標使用などに関する諸契約を締結します。12月8日に錦州市にて調印式を行う予定です。
合弁会社は、現行ブランドの真空バルブに加え、2007年6月からは東芝ブランドの真空バルブも販売する予定です。
当社は、発電所や変電所、工場などで使用される真空遮断器や負荷開閉器などの機器に採用される真空バルブの製造・販売を行う広州白雲電気集団の100%出資子会社である錦州華光真空開関管有限公司の株式の60%を取得し、社名を「東芝白雲真空開関管(錦州)有限公司」とします。出資比率は、当社50%、当社の中国での現地法人である東芝中国社10%、広州白雲電気集団40%となります。あわせて、東芝ブランドの真空バルブ増産を目的とした増資を行い、資本金は5,500万元(7.7億円)となります。合弁会社は、中国市場向けに、主に、12キロボルトおよび40.5キロボルト真空遮断器・真空開閉器用真空バルブを年間約10万本(2007年計画)製造します。
近年、中国では、電力需要の増大を受け、真空遮断器や負荷開閉器などのキーコンポーネントである真空バルブの需要が拡大しています。当社と広州白雲電気集団とは、真空遮断器、C-GIS*1の製造・販売分野で、2002年に合弁会社を設立するなどの協力関係があります。当社は、こうした関係をさらに強化し、新たに真空バルブの中国製造・販売拠点を設置し、当社の技術力・ブランド力と広州白雲電気集団の販売力を活用し、中国市場に本格的に参入します。将来的には、日本国内製造拠点とともに真空バルブの2大製造拠点として位置付け、更なる事業拡大を目指します。
*1 キュービクル形ガス絶縁スイッチギヤ
●資本構成の変化図
(※ 関連資料を参照してください。)
背景と狙い
近年、中国では、電力需要の増大を受け、2010年まで、毎年の電力成長率が年率約11.5%で伸長し、2010年には電力設備総量は6.9億キロワットを超えると考えられています。これにより、発電所や変電所、工場などで使用される真空遮断器や負荷開閉器などの機器に採用されるキーコンポーネントである真空バルブの需要も拡大しています。
中国の真空バルブ市場は、世界のバルブ需要の約3割を占める巨大な市場であり、年間約70万本の需要があり、2010年には、110万本を超える需要が見込まれます。
今回、当社は、広州白雲電気集団との協力のもと、中国に真空バルブの製造・販売拠点を確保し、当社の技術力やブランド力と、広州白雲電気集団の販売力を活用し、中国市場での事業拡大を図ります。
新会社の概要
社 名 東芝白雲真空開関管(錦州)有限公司
設 立 2006年12月(予定)
資本金 5,500万元(約7億7千万円)
出資比率 東芝50% 東芝中国社10% 広州白雲電気集団有限公司40%
所在地 中国・遼寧省錦州市古塔区重慶路二段2号
総経理 未定(東芝から選出予定)
従業員数 約150名
製造品目 12kV真空遮断器用などの真空バルブ、並びにスイッチギヤ関連製品
生産規模 2007年:約10万本、2010年:約20万本
広州白雲電気集団の概要
社 名 広州白雲電気集団有限公司
設 立 1989年7月
資本金 12,380万元
所在地 中国・広東省広州市神山鎮工業区
薫事長 胡 明森 (フー ミンスン)
従業員数 約6,250名
売上高 44.3億元(2005年)
販売拠点 全国50ヵ所
主要製品 高低圧スイッチギヤ、変圧器、コンデンサ