J.D.パワー、「2006年日本軽自動車サービス満足度調査」結果を発表
軽自動車サービス満足度で、日産とスバルが首位
2006年日本軽自動車サービス満足度調査
CS(顧客満足度)に関する調査・コンサルティングの国際的な専門機関である株式会社J.D. パワー アジア・パシフィック(本社:東京都港区、代表取締役社長:蓮見南海男、略称:J.D. パワー)は、2006年日本軽自動車サービス満足度調査の結果を発表した。
当調査は、軽自動車市場のアフターサービスにおける顧客満足度を測定するものである。4回目となる今年は、新車購入後13~18ヶ月が経過した軽乗用車ユーザーを対象に2006年7月から8月にかけて郵送調査を実施し、2,402人から回答を得た。
軽自動車市場のアフターサービスにおける総合的な顧客満足度は、「サービス担当者」(30%)、「サービス体制・施設」(29%)、「サービス料金・時間」(24%)、「サービスクオリティ」(17%)の4つのファクターから構成されている(カッコ内は総合満足度に対する影響度)。各ファクターの詳細評価項目に対する顧客の評価をもとに総合満足度スコアを算出している。
◆業界全体でアフターサービスの満足度が底上げ◆
今年の総合満足度の業界平均スコアは、昨年から1ポイント上昇し104ポイントとなった。総合満足度および各ファクターの満足度は、2003年の当調査開始時から年々上昇している。総合満足度スコアとファクター別スコアのそれぞれにおいて最もスコアの低いメーカーでも2003年の各スコアの業界平均(100ポイント)を上回っており、業界全体でアフターサービスの満足度が底上げされていることが明らかになった。
今年の総合満足度ランキングは、軽自動車を販売している国産メーカー全7社が対象となった。第1位は日産とスバルで、109ポイントを獲得した。第3位はマツダ(107ポイント)、第4位はホンダ(106ポイント)、第5位はダイハツ(104ポイント)で、以上の5社が業界平均以上のスコアを得た。以下、三菱(103ポイント)とスズキ(102ポイント)が続く。
日産は2年連続のトップで、総合満足度スコアは昨年から3ポイント上昇した。特にメーカー正規販売店でアフターサービスを受けた顧客の満足度が向上している。その中でも女性の顧客の満足度が特に向上した。また、車両購入後のセールス担当者からの訪問や電話によるコミュニケーションの頻度が、女性の顧客については増えており、このことが女性の満足度の高評価に寄与しているものと考えられる。
同じく総合満足度でトップのスバルは、昨年からスコアが8ポイント上昇し、調査対象の7社の中で最も大きく改善していた。スバルも、メーカー正規販売店でアフターサービスを受けた顧客の満足度が改善しており、特に販売店に車を持ち込んだ際のサービス担当者の対応や販売店の営業体制についての満足度評価に改善が見られた。
◆女性の顧客満足度が大幅に改善◆
当調査を開始した2003年から昨年までは、女性の顧客の総合満足度より男性の顧客の総合満足度の方が高い傾向にあった。しかし、今年は女性の総合満足度が前年から大きく改善した結果、初めて男性のそれを上回った。
メーカー正規販売店でアフターサービスを受けた女性では、サービス担当者に対する満足度評価が昨年から大きく改善している。特に不具合の修理を受けた女性の間で評価が向上しており、サービス担当者の接客スキル、マナーや知識に対し「非常に満足」した女性が増えている。さらに入庫受付から納車までのアフターサービスにおける基本活動の実施率に改善が見られ、このことも女性の高い満足度評価につながっているものと考えられる。これらのことから販売店の女性顧客への対応が期待に応え得るものまで改善されていることがうかがえる。
成長が続く軽自動車市場であるが、登録車市場に比べ女性の顧客の比率が高いことが特徴のひとつとなっている。メーカー各社の女性を意識した取り組みは年々活発になってきており、女性の満足度の動向については今後も注意深く見ていく必要があるだろう。
< 株式会社J.D. パワー アジア・パシフィックについて >
当社は米国J.D. パワー・アンド・アソシエイツの日本を含むアジア地域でのビジネスの拠点として1990年に設立された。自動車業界を始めコンピューター、通信関連、OA機器、サービス産業、金融など様々な業界において顧客満足に関する調査やコンサルティングを実施している。ISO9001およびプライバシーマーク取得。会社概要や提供サービスなどの詳細は当社ウェブサイト www.jdpower.co.jp まで。
< J.D. パワー・アンド・アソシエイツについて >
ザ・マグロウヒル・カンパニーズの一部門であるJ.D. パワー・アンド・アソシエイツ(本社:米国カリフォルニア州ウェストレイク・ビレッジ)は、マーケティング・リサーチ、生産・販売予測、コンサルティング、教育・トレーニングおよび顧客満足度調査を実施している国際的な情報サービス企業である。数百万人の消費者からの回答をもとに品質や顧客満足度に関する調査を毎年行なっている。ISO9001取得。
< ザ・マグロウヒル・カンパニーズについて >
1888年に設立されたザ・マグロウヒル・カンパニーズは、スタンダード&プアーズ、マグロウヒル・エデュケーション、ビジネスウィーク、J.D. パワー・アンド・アソシエイツなどを通じて金融サービス、教育、ビジネスに関する情報を提供している国際的な情報サービス企業である。世界38カ国に290カ所以上の拠点を有し、2005年の売上高は60億ドルにのぼる。詳細はウェブサイト www.mcgraw-hill.com まで。